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9月, 2018の投稿を表示しています

第34回Brain Function Imaging Conference

神戸ポートピアホテルで第34回Brain Function Imaging Conferenceが開催されました。 2018年11月に web で閲覧可能です。 愛知医科大学加齢医科学研究所の吉田眞理先生からは、イメージングと病理について。DaTSCANが低下しないレヴィ小体型認知症、黒質の編成が少ないことがあると。MIBG心筋シンチで末梢のシヌクレオパチーが証明されても、脳も同じようにシヌクレオパチーがあるとは限らず、つまりMIBG心筋シンチが低下しているから脳の病理がレヴィ小体病と決定するわけではないと。初療時の画像検査は大事ですが、フォローアップも重要。SWEDDsも要フォローアップ。 砂川市立病院認知症疾患医療センターの内海久美子先生からは、レヴィ小体型認知症の核医学検査の応用について。老年精神医学雑誌の論文は こちら 。SBRのカットオフが4、女性の初発症状がレム睡眠時行動異常より精神症状の方が多い、幻視より幻聴が多い、など、精神科の見方は違うなあ、という印象... 北海道大学大学院保健科学研究院の大槻美佳先生からは失語について。 こちら と こちらの総説 をご参照。 国立循環器病研究センターの中川原譲二先生からは、無採血迅速 15 O-gas PETについて。特に小児のモヤモヤ病手術例には有用。動脈ラインを取るのは大変でしたし... 東京大学神経病理学分野の岩坪威先生からは、アルツハイマー病のdisease-modifying therapyについて。J-ADNIの成果は こちら 。

ラジカットALS全国講演会

ホテル椿山荘において、ラジカットALS全国講演会が開催されました。 医王病院 の石田千穂先生からは、石川県の筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis:ALS)の地域連携について。石川県・富山県をフォローし、大学病院など基幹病院・クリニックや在宅医療との連携、診断・ラジカットの点滴の他、レスパイト入院などを担っていると。 愛知医科大学神経内科の道勇学先生からは、愛知県のALSの支援体制について。名古屋・尾張・三河の医療圏内で解決する体制、しかしそれが困難な場合は愛知医科大学がサポート。 こちら 。 筑波大学システム情報系・ CYBERDYNE株式会社 の山海嘉之先生からは、HALについて。微弱な信号を検出するセンサーが肝、ICチップになっているので、模造品が出てこない。医療用にするためにPMDA・FDAなど当局との折衝もご苦労され、ISOなど基準も変えたと。常時使用して筋をアシストするというよりも、脳など神経回路を再構築する効果。神経難病はすでに保険収載、脳卒中に対する治験も始まったと。HALと薬物療法・iPSなどとの併用も。

ノウリアスト発売5周年記念講演会in相模原

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小田急ホテルセンチュリー相模大野でノウリアスト発売5周年記念講演会in相模原が開催されました。 私はアデノシンA 1 受容体とA 2A 受容体の違いについて講演しました。 Frontiers in Pharmacologyのプリン作動性薬理学の特集は こちら 。オープンアクセスの電子ジャーナルなので、フリーで全文閲覧できます。治療応用に関する総説は こちら 。アデノシンA 2A 受容体のクリスタル構造の総説は こちら 。 コーヒーでなぜ目が冴えるか。 カフェインの腹腔内投与3時間後のマウスの覚醒時間が野生型マウス及びA 1 受容体遺伝子欠損マウスで投与後3時間の覚醒時間は用量依存的に増加、アデノシンA 2A 受容体遺伝子欠損マウスは覚醒時間に全く変化せず、 こちら 。 アデノシンA 2A 受容体作動薬(CGS21680)を前脳基底部クモ膜下腔や外側視索前野へ投与で強力なnon-REM睡眠を誘発、 こちら 。 結節乳頭核において、アデノシンがヒスタミン神経に発現するA1受容体を介してその活動を抑制することにより睡眠を誘発、 こちら 。 Istradefyllineで、パーキンソン病における日中過眠を抑制、 こちら 。 健常者の脳内アデノシンA 2A 受容体分布の論文は こちら 。 私のアデノシンA 1 受容体加齢変化に関する論文は こちら 。 アデノシンA 1 受容体とA 2A 受容体の加齢変化の違いは こちら 。 未治療パーキンソン病のアデノシンA 1 受容体は こちら 。 パーキンソン病のアデノシンA 2A 受容体の変化は こちら 。 11 C-Preladenant PETは こちら 。 非ドパミン系神経をターゲットにした治療戦略の総説は こちら 。 和歌山県立医科大学神経内科の伊藤秀文先生からは、パーキンソン病診療ガイドライン2018について、ご講演がありました。前回の2011から新しい治療が加わってもいますが、ガイドラインの作成方法も変わったとのこと。