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脳卒中rtPA適正使用講習会

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京都御所 第36回日本脳卒中学会総会2日目です。今日は脳卒中rtPA適正使用講習会で画像診断について講演しました。杏林大学西山一俊先生から、院内体制作りの重要性とプロトコル遵守が強調されました。私はまず、MRI on callができるかどうか、ご出席の先生方にお聞きしました。脳卒中学会では有名な、お付き合いのある主な病院の多くで、MRI on callがなかなか厳しいのが現状。しかし、今回ご参加の先生方の施設、半数以上でMRI on callが可能でした。古い大病院は、時代から取り残されているのです... rtPAの基準が未だにCTなのも、これを決めるような学会幹部の施設で、意外とCT中心だから?こちらも院内の体制作りが大事です。特に、MRIでは患者さん体内の金属も注意すべきですが、医療者が持ち込む金属、酸素ボンベとかハサミとか、すっ飛んでいくと恐ろしいことになります。

第36回日本脳卒中学会総会

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 東日本大震災で延期されていた第36回日本脳卒中学会総会が始まりました。当初は東京開催でしたが、会場は京都国際会館に。緑がきれいです。  私は、EPAなど脂肪酸4分画と脳梗塞についてポスターを出しました。震災前に印刷したので、色あせてしまいました...  tPAによる血栓溶解療法は、MELCIの登場で各施設の工夫が見えてきました。投与6時間〜24時間で出てくるdelayed perfusionの演題がありました。また、tPA投与24時間以内は禁忌とされている抗血小板療法など他の薬物療法は、特に血栓性の脳梗塞では皆やりたい雰囲気。tPA静脈投与に限界が見えてきた、と座長の中川原先生のコメントがありました。  抗凝固療法ではwarfarinにdabigatranが加わり、選択肢が増えました。ただ、発売後間もないため、データ不足。国立循環器病研究センターの豊田一則先生は、投与3日くらいでAPTTを測定、40〜50sec程度ならOK、60〜70secになるなら腎機能障害などを考える、そうです。University of Duisbrug-EssenのHans-Christoph Diener先生は、RE-LY trialの解説がありました。これにはearly phaseの症例が入っていないことを留意。dabigatran内服例でのtPA投与は、dabigatran内服48時間以内にはやらない方がいいと。

第15回日本医科大学医療連携推進会

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世話人会のお部屋  ホテルグランドパレスで開催された、第15回日本医科大学医療連携推進会に参加しました。  内分泌代謝内科の杉原仁先生からは、原発性アルドステロン症の講演がありました。PAC/PRA > 200が基準。低カリウム血症は必須ではないそうで。 内分泌学会のサイト に詳しいです。手術適応の決定には、副腎静脈サンプリングが重要だそうです。  呼吸ケアクリニックの服部久弥子先生からは、COPDに関する講演でした。New England Journal of Medicineのreviewは こちら 。滴状心は周囲の肺の過膨張らしい。  武蔵小杉病院循環器科の佐藤直樹先生からは、心不全の治療に関する講演がありました。心不全も、冠動脈疾患同様、できるだけ早く介入することで、予後がかなり違うようです。clinical scebaruisの論文は こちら 。腎不全との関連は こちら 。アテンド研究会は こちら 。  第16回日本医科大学医療連携推進会は2012年2月23日の予定です。

プラザキサ新発売記念講演会 〜心原性脳塞栓症予防のために〜

 ヒルトン東京で開催された、プラザキサ新発売記念講演会に参加しました。九州医療センターの矢坂正弘先生からは、心原性脳塞栓の再発予防についての講演がありました。心原性脳塞栓は重症になることが多く、同センター岡田靖先生曰く、「ノックアウト型脳梗塞」。アスピリンの予防効果がないことが証明されたので、これまではwarfarinが唯一の予防薬でした。dabigatranの登場で、その選択肢が増えると同時に、warfarinで多い出血合併症がdabigatranでは少ないことが証明されたため、心房細動患者でCHADS2 scoreが1でも抗血栓療法開始が推奨されるようです。dabigatranは薬価が高いですが、心原性脳塞栓になった時のコスト、例えばrt-PA療法、集中治療室での治療、肺炎、リハビリ、長期の療養、社会からの"退場"、出血した場合の手術などなどを考慮すると、むしろ安上がり( こちら をご参照)。何よりも、残りの人生が全然違います。  oscillating thrombusの論文は こちら 。BAT studyは こちら 。RE-LY Trialの論文は こちら と こちら 。

日本医科大学陸上部新人歓迎コンパ

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東京ドームホテルで、新人歓迎コンパがありました。私の陸上部部長としての最初の仕事でした... それはそうと、懐かしい面々と再会できました。

第3回城東PDセミナー

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 浅草ビューホテルで開催された、第3回城東PDセミナーに参加しました。第1回は こちら 。第2回は こちら 。ということで、全部出席してますね。 東京大学花島律子先生からは、振戦についてのご講演でした。 resting tremor action tremor   postural tremor kinetic tremor 周波数が4以下の遅い振戦として、Holmes tremor、palatal tremor、小脳振戦。Guillain Mollertの三角ですね。  中枢性の振戦の代表はパーキンソン病です。 type 1  古典的 4〜6Hzの安静時振戦 type 2  6〜8Hzの姿勢時振戦  本態性振戦の合併? type 3  姿勢時・動作時だけ6〜8Hzの振戦 生理的振戦は6〜12Hz、中枢性と末梢性の合併。neuropathic tremorは4〜12Hz。本態性振戦の鑑別は加速度計と筋電図。Deuschlの総説は こちら 。  横浜市立大学黒岩義之先生からは、日常生活の中の神経学というお話がありました。ハンマーとノートと鉛筆でやる小さい実験とおっしゃいます。上と下の視野では下の方が日常生活にはよく使われ、コンビニなどでも目線より下の棚にあるものはよく売れるが、上は売れないということが知られています。対称・非対称の生理学的実験のお話もありました。右方視で右の眉があがり、左方視で左が上がる。政治家は右が上がっていて、女性・医師・役者は左が上がっていることが多い。KIF3が合成できないと体の左右がめちゃくちゃに。などなど、黒岩先生のご講演はいつも非常に興味深いです。 こちら もご参照。七夕なので、数字の順唱と逆唱で7がポイントになりそう、というお話もありました。  私のnet界の師匠、 目々澤肇先生のブログ もご参照ください。

日本医科大学神経内科・腎臓内科医局説明会と懇親会

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2011年7月6日(水)18:30から、神経内科・腎臓内科医局説明会を開催いたします。19:30から懇親会。詳細は こちら から。

第8回千葉北総神経放射線研究会特別講演会

三井ガーデンホテル千葉で第8回千葉北総神経放射線研究会特別講演会が開催されました。千葉療護センターの内野福生先生より腫瘍を中心としたPET、旭神経内科リハビリテーション病院篠遠仁先生からは認知症のPETについてご講演がありました。メチオニンが陰性の場合があること、VSRADの新バージョン、tauのimagingの可能性など、初耳のお話もございました。