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6月, 2009の投稿を表示しています

ラジカット8周年記念講演会

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グランドプリンスホテル赤坂で開催された、ラジカット8周年記念講演会に参加しました。 川崎医科大学宇野昌明先生からは、 血中酸化LDL を指標とした エダラボンの治療効果に関する 講演がありました。富山大学田中耕太郎先生からは、脳保護療法に関する基礎敵なお話がありました。げっ歯類と異なり、ヒトの脳は50%が白質を占め、しかも灰白質より白質の方が酸化的ストレスによるダメージを受けやすいことから、白質の保護が重要だとのことでした。埼玉医科大学棚橋紀夫先生からは、ラジカット市販後の臨床研究についてのレビューがありました。80歳以上でも、他の年齢と比較してもそれほど副作用が多くないこと、Crea 1.5mg/dl以下なら、腎障害はあまり出ないことなどが提示されました。立川病院篠原幸人先生からは、 EDO trial の概説がありました。その後のシンポジウムでは、世界に広めるためには、さらに臨床研究が必要であると、例えばrtPAとの併用などは調査すべきとのことでした。

佐倉厚生園に回復期リハビリテーション病床

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佐倉厚生園 の回復期リハビリテーション病棟の見学に行きました。 日本医科大学千葉北総病院がある印旛保健医療圏には、これまで回復期リハビリテーション病院がありませんでした。そのため、 東葛南部など他の保健医療圏にあるリハビリテーション病院と連携してきました 。待望のリハビリテーション病棟なのです。 このトイレの入り口の上が、色分けされています。紫が左片麻痺、オレンジが右片麻痺用です。これまでいろいろなリハビリテーション病院を見学してきましたが、各病院が様々な工夫をしています。 この後、研究会があるため車で移動、時間があったので、佐倉順天堂医院をちらっと見てきました。順天堂大学の本家です。長谷川泰先生がここ佐倉順天堂で医学を学び、幕末の混乱の後、明治9年本郷に済生学舎を開設、これが日本医科大学になったのでした。

お茶の水ニューロサイエンス・セミナー

 東京医科歯科大学で開催された、お茶の水ニューロサイエンス・セミナーに参加しました。講師は、日頃ご指導いただいている、東京都健康長寿医療センター研究所(旧東京都老人総合研究所)神経画像研究チームチームリーダー石渡喜一先生で、PETでどのような研究ができるか、PET薬剤の開発などのお話がありました。まず、腫瘍・てんかん・認知症・ヒ素中毒・もやもや病・ミトコンドリア脳筋症の自験例を中心に提示されました。J-ADNIでは都老研が中心的な役割を担っていますが、都老研での[ 11 C]PIB PETの検討では、アルツハイマー病では100%陽性、軽度認知障害(MCI)では60%、健常者では15%だったそうです。東北大学が開発した、[ 11 C]BF-227 PETとの相違も提示されました。それから、石渡先生が開発した、TMSX(アデノシンA 2A 受容体)、MPDX(アデノシンA 1 受容体)、SA4503(シグマ 1 受容体)の開発と応用例を供覧いただきました。ホウ素中性子捕捉療法の適応を決める[ 18 F]FBPAは、石渡先生が東北大学で最後になさったお仕事、それが数年後自身にもどってきたということでした。今後の研究として、ガンのgolden standardであるDNA合成速度を画像化する[ 11 C]SdThd PETの実現を目指していらっしゃるそうです。  1つの放射性薬剤を開発するには、いくつもの類似薬剤を比較検討してできあがる、大変な作業です。しかし開発側は、その薬剤が予想外の方面で役に立つ場合もあるそうで、薬学者・化学者だけでなく、医者・生理学者・企業など、さまざまな業種が連携することで、PET研究がなりたっているというところが、印象的でした。

アデノシンA2A受容体の総説

Parkinsonism & Related Disordersに アデノシンA2A受容体拮抗薬の総説 が出ていました。

千葉パーキンソン病フォーラム

 京成ホテルミラマーレで開催された、千葉パーキンソン病フォーラムに参加しました。  千葉大学朝比奈正人先生からは、「パーキンソン病の自律神経障害のマネージメント」というご講演でした。パーキンソン病では起立性低血圧(約50%)や便秘(約70%)など、自律神経障害の合併が多いことが知られていますが、今回はその対処法がメインでした。まずは生活指導が大事とのことです。ご留学されていたQueen Squareでは、special nurseがいらっしゃっていて、患者指導をしてくれるようですが、日本では... ゆっくり立ち上がる・臥床をさけ夜間ベッドアップする・坐位では足を組む(すると血圧が上がる)などなど。それから悪性要因を避けること、起床時に飲水する・食事性低血圧では頻回少量投与や炭水化物を朝減少や食後のコーヒー・飲酒を避ける・排便排尿では息みを避ける・男性も坐位で排尿など。低血圧の原因薬物、例えば降圧剤・ドパミンアゴニスト・エフピーなどの使用を控える。低血圧の治療では、リズミック・メトリジン、ドプスもいいがそんなに効果がないと。食事性低血圧では、グルコバイ・ベイスンなどαグリコシターゼ阻害剤を使用。発汗過多にはカタプレス、ただし起立性低血圧に注意。大変勉強になりました。  和歌山県立医大の三輪英人先生には、パーキンソン病におけるプラセボ効果についてご講演いただきました。パーキンソン病患者は、プラセボ効果が顕著に見られるそうです。多数の大規模試験で、プラセボ群の改善率が20〜40%! Goetzらの研究 では、かなり厳密にプラセボ効果を定義して他施設共同研究を精査、プラセボ群で16%の改善を認めたそうです。年齢・性別・罹病機関・宗教などと無関係でした。 胎児副腎の移植手術の研究では 、[ 18 F]FDOPA PETで集積増加があるのにも関わらず、プラセボ(シャム手術)群と実手術群で有意差なしでした。 プラセボ群を増加したら、有意差がでたとか 。シャム手術群でのQOL scoreの上昇は、実手術をされたと感じたからのようです。 Fuente-Fernandezら は、[ 11 C]RAC PETを使って、プラセボ服用時のドパミン放出を確認しました。 Fuente-Fernandezら は、[ 11 C]RAC PETを使って、プラセボ服用時のドパミン放出を確認しました。 B

検索エンジンの最適化

検索エンジンの最適化について、 非常に良い資料(PDF) がGoogleにありました。つまり、Googleなどで検索上位になるためのコツが書いてあります。

iPhone OS 3.0 for iPod touch

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iPhone OS 3.0 for iPod touch にアップしました。私のiPod touchは第一世代なので、一番のメリットは、「メモ」がMac本体のMailのメモと同期するのとコピーアンドペースト。以前使っていたCLIÉではParmの同期ソフトを使ってメモの管理が便利だったのですが、iPod touchではメモの同期ができなかったので、「Air Sharing」を使ってtextファイルを転送して持ち運んでいました。しかし、同期する訳ではなく、転送を忘れることも... Bentoも同期ソフトが出ましたが、まだ未購入。ただ、メモの同期は項目の分類ができないので、全部同じ並び。横置きキーボードも使いやすいです。

第4回脳卒中診療ネットワークフォーラム

 浦安ブライトンホテルで開催された、第4回脳卒中診療ネットワークフォーラムで講演しました。 InCliPS の実績報告と、千葉県共用パスのご紹介、脳卒中地域連携パスの問題点についてお話ししました。そして、なぜ InCliPSのサイト が、GoogleやYahooなど主要検索サイトで「脳卒中地域連携パス」と検索するとトップでヒットするのか、も明かしてしまいました。第一ページのランク入りが脅かされるのも時間の問題かも...  順天堂大学附属浦安病院リハビリテーション科林明人先生からは、脳卒中とパーキンソン病のリハビリテーションの現状についてご講演がありました。 「リハビリテーション」は、宗教言語だったんですね 。順天堂医院では、入院患者4〜5人に1人がリハビリテーションしているそうです。なぜなら、神経内科・脳神経外科・整形外科以外の患者でも、廃用症候群があるからです。何もしないで安静臥床していると、3〜5日で10〜20%の筋力低下、3〜5週間では約50%だそうです。だから、脳・筋・骨の疾患じゃなくても、関係する訳です。そして、林先生が、研修医・レジデントなど若手医師にリハビリテーションの重要性を教育、実際に現場でオーダー出すのは若いスタッフなので、あらゆる科のリハビリテーションの依頼が浸透したそうです。都内私立大学のリハスタッフ数のグラフが出てきました。林先生はご指摘なさりませんでしたが、私は見逃しません、日本医科大学付属病院が最下位でした。そして、OT・STなし... リハビリテーション科がありませんから。でも、リハビリテーションがDPCに入らないこと、「リハビリができる」という宣伝効果、あらゆる疾患での廃用症候群の予防、などを考えると経済効果は抜群のようで... 最近順天堂大学ご出身の先生方とご一緒することが多いのですが、革新的と言いますか、いいことはどんどん取り込んでいくところは、まねしていきたいところです。それから、林先生と言えば、パーキンソン病の音楽療法とボツリヌス、ビデオで劇的な改善をご提示いただきました。すくみ足に対して、レーザーポインターの「点」も意外と効果あり、のようです。それから、パーキンソン病では、年に1〜2回、ブラッシュアップのための入院をして2週間くらいリハビリテーションするのがいいそうです。Cervical dystoniaのsensory

千葉県共用脳卒中地域連携パス回復期部会

東京湾岸リハビリテーション病院 で開催された、千葉県共用脳卒中地域連携パス回復期部会に参加しました。早く到着したので、近藤国嗣院長に院内をご案内いただきました。すばらしい病院です。いろいろなリハビリテーション病院を見学しましたが、それぞれがリハビリテーションに関して細かいところまで工夫されています。 さて、千葉県共用パスはこの会議で微調整が行われました。修正バージョンは近日到着予定。これをPDFのインタラクティブなファイルに作りなおし、 InCliPSのサイト にアップする予定です。

脳卒中協会千葉県支部のロゴ

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脳卒中協会千葉県支部 のロゴができました。

パリのおみやげ

Ladurée のマカロンと、 Jean-Charles Rochoux のチョコレート。値段も一流です。

The 13th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders 注目のポスター

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とにかく、activation studyが目立ちました。皆サンフランシスコで開催されているHuman Brain Mappingには行かず、こっちに来たのかな? 少なくとも私はそうですが。日本からはMIBGの演題が多数出ていました。そして、順天堂大学水野先生からはついに、日本のIstradefyllineの治験データが発表されました。協和発酵森先生によると、海外の状況に追いついてきたとのこと。他にもいくつかアデノシンA2A受容体の研究発表がありました。 で、私が注目したポスターは、 Test-retest reliability of 18F-AV-133 PET imaging to assess striatal dopaminergic neuron integrity C.M. Clark, M.J. Pontecorvo, K. Saha, D. Jennings, L. Adler, R.M. Zweig, A. Joshi, M. Lowery, D. Skovronsky(Philadelphia, Pennsylvania) です。VMAT2のリガンドです。test-retestの発表がIPCDに出てくるなんて... 今までのVMAT2のPET画像はクリアなものはなかったのですが、このポスターの画像は非常にきれいでした。なぜなら、SUV画像だから。動態解析はしないのかを訪ねると、クリアランスが早いからこれでいいのだ、と。 それから、 "Espresso coffee" for the treatment of excessive daytime sleepiness in Parkinson's disease: Results of four pilot n-of-one clinical trials J.J. Ferreira, L. Correia-Guedes, R.A. Freire, M. Coelho, M.M. Rosa, O. Rascol, C. Sampaio.( Lisbon, Portugal) エスプレッソとカフェイン抜きのものを併用して、不眠を改善したという研究。まだ4例ということなので、これからのデータ集積が期待されます。

The 13th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders 2

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June 9 Christopher G. Goetz教授から、Jean-Martin Charcot先生の業績についての講演がありました。詳細な観察と記録が印象的でした。Richard I. Morimoto教授からは、タンパクの異常と神経変性疾患に関する講演を聞きました。 Richard Lewy教授とPeter Redgrave教授からは、大脳基底核の生理学の講演がありました。基底核のcaudaはphysical feature domain、Rostralはspatial domain。 Peter Redgrave1 and Kevin Gurney. Nature Rev Neurosci 7, 967-975 睡眠障害のセッション REM behavior disorderについてはRon B. Postuma先生から、治療法として、抗不安薬の中止・clonazepam・melatonin(3mg)・ベッドの安全確保を挙げられました。Juliane Winkelmann先生からは、Restless Leg syndromeの遺伝子についての講演がありました。Alejandro Iranzo先生からは、parasomniaの多数の動画の提示がありました。 最後に、眼球運動障害の診察方法のワークショップに参加しました。眼球運動制限の程度を見るとき、まずは片方の目を隠して観察、次に両方を見る。次に、自分の鼻を見てもらい、検者が持つペンを見てもらう。こうすることで、遅い眼球運動がわかるようです。次に、追視ではなく自発的な眼球運動。左右のコブシの一方を立て、対側を見ていただく。次が頭部の動きに合わせた眼球運動。通常は他動的に素早く動かしても目の動きは付いていきますが、障害があると、遅れて眼球位置を修正するそうです。今回被験者のデモとなったSara先生は眼鏡をかけていたので、かけていないと遅れました(これも正常)。次に、縞の布を動かし眼振の観察。最後に輻輳。Richardson's syndromeの提示もありました。進行性核上性麻痺で垂直性眼球運動障害が出ますが、初期はまず眼球運動が遅くなる。これをきちんと診察しなければなりません。今後は眼球運動の診察に時間がかかりそうです。 June 10 私はポスター発表がありました。 画像診断のセッションを聞きま

The 13th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders 1

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6月7日から11日までパリで開催されている、The 13th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disordersに出席中です。今回はご夫婦でご参加の先生方が多いです。 Vidaihet先生のご講演では、ジスキネジアに対するDBSが、GPiとGPe、GPiとVim核など、double stimulationが試みられているようです。Elble先生の振戦の講演も興味あるものでした。Olanow先生とPoewe先生からは、現在検討中のパーキンソン病治療についての解説がありました。遺伝子治療とアデノシンA2A受容体拮抗薬が注目です。Skills Workshopでは、不随意運動患者のビデオを撮影について学びました。靴・靴下・ジャケットは脱いでいただき、Tシャツやキャミソールなど肩の動きがわかるような服装にすること、子供のときは、目線の高さにすること、ベースラインとして、全身を撮ること、など。配布資料には、疾患別に標準的なビデオの構成が書かれていました。

第18回脳ドック学会2

本日は、学会受付の合間に画像診断のセッションで座長をしました。MRAの技術的な演題が中心で、勉強になりました。

第18回脳ドック学会

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東京ドームホテルで開催された、第18回脳ドック学会参加中です。日本医科大学第二内科主催です。 私は、DOPA系PETによるパーキンソン病の病前診断に関する発表をしました。ただ、ADNI以上の大規模試験をしなければ、確定的なことは言えません... イブニングセミナーでは、脳ドック学会には珍しく認知症のシンポジウムがありました。特に初石病院川崎幸子先生の認知症患者の看護についての講演は参考になりました。看護側が患者の感情の変動にふりまわされない、というところがポイントでしょう。

平成21年度第1回千葉県脳卒中リハビリテーション協議会

平成21年度第1回千葉県脳卒中リハビリテーション協議会に参加しました。なかなか厳しい現状です。