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第18回関東核医学研究会ーKBNMー

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 TKP東京駅カンファレンスセンターで第18回関東核医学研究会ーKBNMーが開催され、PETを用いたドパミン系の評価について講演しました。 総説は こちら 。 11 C-BF227 PETによるシヌクレイン画像は こちら 。 シヌクレインPETプローブの開発については こちら 。 18 F-C05-05 PETは こちら 。 αシヌクレインを介した病態に対する治療の総説は こちら 。 抗αシヌクレイン抗体薬 Cinpanemab と Prasinezumab パーキンソン病の病態と疾患修飾療法の総説は こちら 。 大脳基底核回路については こちら に書きました。 分子イメージング分野は、ヘンリー・ワーグナー先生が、自らの脳のドパミン受容体画像を Scienceに報告 されたのが最初です。 11 C-RAC PETと 11 C-NMSP PETの違いは こちら 。 選択性 11 C-RACの方がD 2 受容体への選択性が高い 11 C-NMSPはセロトニン受容体(5-HT 2 )にも結合 親和性 11 C-RACはD 2 受容体の結合が弱い 内因性のドパミンの影響を受けやすい 11 C-RACの親和性の低さを利用し、報酬系のドパミン放出を見たのが こちら 、Parkinson病のドーパミン調節異常症候群の研究が こちら 。 iPS細胞治験における 18 F-DOPA PETは こちら 。これを受けて厚生労働省の専門会議は2月19日、パーキンソン病治療「アムシェプリ」を再生医療早期承認制度によって仮承認。この対応に Natureは批判的 。患者の骨髄より作る間葉系幹細胞で脊髄損傷を治療する「ステミラック注」(2018年12月に承認)の時も 批判した 。しかし この恩恵はたくさんの患者にもたらされています 。 18 F-DOPA PETはドパミン分泌を画像化しますが、ドパミンシナプス前機能の画像化は最近ドパミントランスポータが主流でした。新技術の効果の画像化に再登場、澤本先生のハマースミスでの経験が生きています。 アセチルコリンエステラーゼ活性のPETは こちら 。 Adenosine A 1 受容体は こちら 。 Adenosine A 2A 受容体は こちら 。 シグマ 1 受容体は こちら 。

第10回ひだまり「健康・楽しみ・交流の場」

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第10回 ひだまり 「健康・楽しみ・交流の場」において、認知症の「予防」としての散歩について講演しました。 認知症とは、「正常に発達した知能が
脳の病気・障害により低下した状態」、病気の名前ではなく、症状の名前です。 軽度認知障害(mild cognitive impairment:MCI)は、「認知機能の低下が見られるものの、日常生活に大きな支障がない状態」で、認知症の前段階。 認知症になる疾患は様々 。 アルツハイマー病におけるアミロイドβの凝集過程は こちら 。 lecanemabのClarity AD試験は こちら 。donanemabのTRAILBLAZER-ALZ 2試験は こちら 。 認知症の予防 とは 一次予防  発症を防ぐ 二次予防  早期発見→早期対応 三次予防  認知症診断後の進行を食い止める 認知症の人の将来推計で、平成26年度の「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」では、認知症患者は今頃700万人のはずだった。 こちら 。 しかし令和5年度老人保健事業推進費等補助金「認知症及び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究」では約450万人。 こちら 。なぜ減ったか。喫煙の減少、高血圧・脂質異常症・糖尿病治療の進歩などが考察されました。 生涯を通じて認知症リスクを軽減するための具体的な行動は こちら 。 レジャーなどで体を動かしている人は、アルツハイマー病が少ない。 こちら 。 ウォーキングをしている人は、認知症になりにくい。 こちら 。 私の歩行の論文は こちら 。健常者の歩行では脊髄のcentral pattern generatorと小脳虫部が種で、大脳はあまり使用しない。しかし脊髄小脳変性症のように歩行時の動揺があると大脳を使用。 街で歩いていると、高齢者は若者に追い抜かれると思います。 しかし、たまにいる歩行が遅い若者、大抵スマホ見ながらの歩行です。 右手で グー パー グー パー 左手で グー チョキ パー グー チョキ パー これを同時にやってみてください。遅くなりませんか? でも右手の グー パー グー パー を、脊髄のcentral pattern generatorに受け渡し(無意識でやる感じ)、左手の グー チョキ パー グー チョキ パー を意識してやるとできますね。 歩行時にスマホ見ながらはお...

BPSD Web seminar

BPSD Web seminarで認知症でのbehavioral and psychological symptoms of dementia(BPSD)に関する講演をしました。 認知症疾患診療ガイドライン2017は こちら 、Amazonは こちら 。 認知機能障害を基盤に、身体的要因・環境的要因・心理的要因などの影響を受けて出現するのがBPSD。アルツハイマー型認知症では病期に応じ、BPSDの種類が異なります。進行期だけでなく、軽度認知障害(mild cognitive impairment: MCI)の時期にもあります。 こちら と こちら 。 International Psychogeriatric Associationの認知症におけるagitationの定義は こちら 。 定義A. 患者は認知障害または認知症症候群の基準を満たす(例:AD、FTD、DLB、VaD、その他の認知症、MCIなどの認知機能障害) 定義B. 患者は少なくとも1つの感情的な苦痛(例:気分の急激な変化、過敏性、爆発)がある。この行動は、少なくとも2週間持続的または頻繁に再発しているか、その行動は患者の通常の行動から劇的な変化を表す 過度の運動活動(例:ペース、揺れ、身振り、指さみ、落ち着きのなさ、反復的なマナーの実行を含む) 言葉による攻撃(例:叫び声、過度に大きな声で話す、冒涜的な言葉の使用、叫び声) 身体的攻撃(例:つかむ、押す、抵抗する、他人を殴る、物や人を蹴る、引っ掻く、噛む、物を投げる、自分を殴る、ドアをバタンと閉める、物を引き裂く、財産を破壊する) 定義C. 重度の行動は、過度の苦痛と関連したり、過度の障害を引き起こし、認知障害によるものを超え、次の少なくとも1つが含まる 対人関係の重大な障害 社会機能の他の側面における重大な障害 日常生活活動を実行または参加する能力の著しい障害 定義D. 併存疾患が存在する可能性がある一方、興奮は別の精神疾患、せん妄を含む病状、最適でないケア状態、または物質の生理学的影響にのみ起因するものではない そのagitationも、アルツハイマー型認知症の進行するにつれて多くなり、介護者の負担になりますが、Clinical Dementia Rating(CDR)0.5のMCI相当でもあるようです。 こちら 。 BPSDが家族の対応により惹起...

東京労災病院 認知症看護院内研修 第6回

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 認知症ケア加算で義務付けられている、認知症看護の研修会を開催しました。今までは、コロナ禍の影響で動画配信だったのですが、今回初めて現地開催での実習をやってみました。 とは言っても看護師は忙しいので厳選された方のみ、他の看護師は動画を見ていただきます。 バリデーション療法は こちら と こちら と こちら 、 こちら 。 在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン は こちら 。

謹賀新年

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認定研究公正アドバイザーに認定されました

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認定研究公正アドバイザー に認定されました。

Webセミナー 認知症に携わる先生方へ送るMessage

Webセミナー 認知症に携わる先生方へ送るMessage と銘打った研究会で、抗アミロイドβ抗体薬の使い分けについて講演しました。 lecanemabはprotofibrill、donanemabは ピログルタミル化されたアミロイドβ 、つまり凝集したアミロイドβプラークを標的としますが、ターゲットの違いによる使い分けはありません。今後の10年・20年の長期フォロー研究が、何かデータが出てくるかもしれません。また、アミロイドβが減ったアルツハイマー型認知症の10年・20年の状態もまだわかりません。アミロイドβがウイルスを封じ込めるというデータは こちら と こちら 。抗アミロイドβ抗体薬での脳萎縮は こちら 。The Human Connectome Projectの認知症健常者のデータは こちら 。 現時点での使い分けは、2つの最適使用推進ガイドライン( こちら と こちら )でMini-Mental State Examination(MMSE)の点数で分けられます。これは治験の患者条件を引き継いだものです。Clinical Dementia Rating(CDR)は共通です。 抗アミロイドβ抗体薬とMMSE・CDR lecanemabのみ どちらも可 donanemabのみ MMSE 29 30 22〜28 20 21 CDR 0.5 または 1.0 ここで重要なのが、どのMMSE日本版を使うか、です(杉下守弘. 日本臨床69(s8) 390-397, 2011)。