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6月, 2008の投稿を表示しています

MDS-UPDRS

  The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders では、パーキンソン病評価スケールであるUPDRSの改訂作業についての報告がありました。 PD ACADEMYに日本語の解説 が出ています。最近は運動機能障害以外の症状についても注目されているので、時代に即して変更がなされたそうです。日常生活については、患者さんと家族のインタビュー形式の項目もあります。順天堂大学水野教授から、同じ患者で新版UPDRSと旧版を取ったときに点数の差はどうかと質問がありましたが、新版の方が項目が多いから点数は高くなりますが、トータルの点数で割るとほぼ同点となるようです。旧版からの換算表も検討されていました。  英語以外のバージョンもMDSが作成するようです。 ADNI では、ADAS-Jの日本語訳のニュアンスが問題になったりしていますから、MDS-UPDRSのように学会主導で日本語版ができるのは使う側としてはありがたいです。使用マニュアルとしてのDVDも日本語版ができるのでしょうか?

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders は本日で終了しました。  私のポスターは、治療後パーキンソン病のアデノシンA 2A 受容体がどう変化するかという者です。今年は、Brooks先生のところからアデノシンA 2A 受容体のPETの発表があったくらいでした。でも、カナダのLaval大学教授のPaolo先生にも私のポスター、ご覧いただけました。アデノシンA 2A 受容体については、剖検脳の研究を多数されている先生で、私の論文でも彼女の学生の論文が参考文献として出てきます。  認知機能障害や睡眠障害など、運動機能以外のセッションもいくつかありました。睡眠障害のところでアデノシンの話は出てきませんでした... STN-DBSなどは機能抑制するのですが、PPN-DBSは刺激するとのこと、PPNが睡眠に関連するため、PPN-DBSでの睡眠障害についての質問がでました(不明とのお答え)。  ディベート形式のセッションでは、Stanley Fahn教授から、DBSは10〜15年でpasséであろう、という立場の発表がありました(もともとのタイトルは5年でしたが)。DBSの歴史は実は古く、薬がいいのが出ると下火になって、薬の限界が出てくるとクローズアップされているようです。対するPaul Krack先生はもちろん反対の立場でのプレゼン。パーキンソン病に対する根本的な治療が出て来ない限り、薬物療法とDBSはしばらくは併用です。  最後にOkun先生などがプレゼンしたDBSのセッションを聞いて帰ってきました。GPiが見直されてきましたが、STNの方が薬の減量や固縮への効果はあるようです。Elena Moro先生からは、PPN-DBSの発表、一側刺激で姿勢反射障害に効果的で、STNとの併用がいいかもしれませんが、STNより小さい領域だし、橋だし...   来年のこの学会はパリ 、アデノシン関係の研究で出席したいものです。  Movement Disorderの学会だけあって、ビデオがたくさん出てきました。もちろんPowerPointでのプレゼンが圧倒的に多かったですが、PowerPointのプレゼンでは時々ビデオの表示にトラブルがありました。一部の若手はKeyNot

Chicago Transit Authority

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders 参加のため、シカゴにおります。今回はホテルと学会場が離れているので、Chicago Transit Authority(CTA)の地下鉄とバスを頻回に載っています。そんなときは、Passが便利。O'Hare空港やChicago駅に自動販売機があります。 CTAのサイト から、地図をダウンロードすべきでした...

STN-DBSの次は...: The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders のOpening Symposiumとして、Infusion therapy and surgery for Parkinson's diseaseがありました。Apomorphineやlevodopaの注射はそのうち日本にも入ってくるのでしょうね。  Emory UniversityのRobert E. Gross先生からは、"Deep brain stimulation-Exploring new target"という題で、STN-DBSの次のターゲットのお話がありました。精神症状などのSTN-DBSの限界があり、GPiの見直し、PPNやZi、CMなどのtrialが紹介されました。 参考文献 Alessandro Stefani, Andres M. Lozano, Antonella Peppe, Paolo Stanzione, Salvatore Galati, Domenicantonio Tropepi, Mariangela Pierantozzi, Livia Brusa, Eugenio Scarnati, and Paolo Mazzone; Bilateral deep brain stimulation of the pedunculopontine and subthalamic nuclei in severe Parkinson's disease. Brain, June 2007; 130: 1596 - 1607. Alessandro Stefani, Andres Lozano, Paolo Stanzione, and Paolo Mazzone; Targeting human PPN: few patients, numerous disputes. Brain, September 2007; 130: e80. Plaha, Puneeta and Gill, Steven S.; Bilateral deep brain stimulation of the pedunculopontine nucleus for

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders

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The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders 出席のため、シカゴにいます。

放射線作業従事者教育訓練

日本医科大学千葉北総病院で開催された、放射線を取り扱う者を対象とした教育訓練に参加しました。講師は日本医科大学救命救急センターの近藤先生。私は、日本医科大学千葉北総病院と東京都老人総合研究所2カ所で教育訓練を受ける機会があるのですが、例年ですと、チェルノブイリとかJOCの事故、原爆などの事例でどうなったか、だから注意して扱うべき、というところで終わりです。今回は、テロなどで放射能・化学兵器・生物兵器が使われたときに、病院はいかに対処すべきか、という内容で、いままで聴いた講演とは一線を画したもので、大変勉強になりました。アメリカのドラマのERで天然痘患者が来院したとき、あと化学工場の事故かなにかがあったような、それから24でCTUに化学兵器が散布されたとき、似たような場面がありました。病院に入っていただく前に除染をやるわけです。

日本医科大学千葉北総病院安全管理講習会

安全管理講習会で、 ACTS-HEALTHCARE の田上先生のお話を聞きました。TOYOTAの品質管理の仕組みと医療事故防止への応用という内容でした。不良品(医療ミス)の情報を共有すること、不良品の情報を報告しやすくする環境づくり、効率化のための投資を惜しまない、全体のラインを止めることもいとわない、など、TOYOTAのトップと理念、豊富な資金があるからこそできる体制ですが、医療現場もそのような余裕が必要です。

第95回東葉臨床医学セミナー

 千葉県佐倉市の ウィシュトンホテル・ユーカリ で開催された、第95回東葉臨床医学セミナーで講演しました。今回も 印旛脳卒中地域連携パス の現状報告です。特別講演として、順天堂大学の小林弘幸先生より、医療現場でのトラブルについての講演がありました。最終的には、信頼関係が大事ということです。懇親会では、 宇都宮高校陸上部 の先輩の、菅原先生にお会いできました。

論文のPDF

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Annals of Nuclear Medicine に掲載された、アルツハイマー病におけるシグマ 1 受容体の論文が SpringerLinkよりダウンロードできるようになりました 。 Journal of Nippon Medical Schoolの総説 もダウンロードできます。

第2回印旛脳卒中地域連携パス講演会

 千葉県佐倉市のウィシュトンホテル・ユーカリにおいて、第2回印旛脳卒中地域連携パス講演会を開催しました。今回 印旛脳卒中地域連携パス の運用実態について解析しました。まだ実質1ヶ月しか経っていないのですが、医療者用パスのフォーマットの変更は必要そうです。患者用パスに、退院基準、転院基準も何とか入れたいですが、スペースが... 署名欄は作りました。「連携で急性期病院はいいかもしれないが、本当の終末期を自宅で診るのはかかりつけ医、そのことをわすれるべからず!」との厳しいお言葉もいただきました。

全世界で3位!!

6月4日の会議にむけて脳卒中地域連携パスの資料作りをしています。それで気づいたのですが、Googleで「脳卒中地域連携パス」と検索すると、 印旛脳卒中地域連携パスのサイト は、3番目にヒットするようになっていました! ま、日本語の検索なので日本限定ですが、一応、全世界で3位です。