ウィシュトンホテルユーカリで開催された、第107回東洋臨床医学セミナーに出席しました。ご講演いただいた日本歯科大学鴨井久一先生は日本医科大学千葉北総病院歯科部長鴨井久博先生のご尊父様ですし、埼玉医科大学病院長の片山茂裕先生は我が第二内科教授片山泰朗先生のお兄様、と世間は狭いことを実感。そういえば、今朝の部長回診には、東北大川島隆太教授のご子息がいらっしゃいました。 さて、鴨井先生のご講演は、歯周病についてでした。感染症ということになりますが、バイオフィルムで、薬で除去ができないので、機械的に除去する必要があります。歯周病で生じるTNF-αなどサイトカインはインスリン抵抗性を高めることで糖尿病のリスクとなり、糖尿病の第6番目の合併症が歯周病。ガイドラインは 日本歯周病学会のサイトから 。 片山先生は、直接的レニン阻害剤(DRI)に関するご講演でした。レニン・アンジオテンシン系の研究は100年以上の歴史があります( Nature Rev Drug Discovery 2008, 7 399-410 )。 Tigerstedt Rがレニンを発見したのは1898年 。ACE阻害剤、ARBと開発されていきましたが、DRIの完成には長い道のりがありました。アリスキレンは半減期40時間、安定した降圧が期待できます。ACE・ARBによるフィードバックでレニン活性が亢進した状態も、DRIで下げられます。