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7月, 2018の投稿を表示しています

Alzheimer's Association International Conference 2018

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今年もAlzheimer's Association International Conference(AAIC)に参加しました。 ADNIやDIANなど大規模研究のデータベースを共有し、アミロイド・タウPETが当たり前になっています。 mild cognitive impairmentの前、subjective cognitive impairmentもいくつかでていました。うつが多いと言うのですが、一部がアルツハイマー病になると言うことで、バイオマーカが重要です 精神社会学的研究も注目です。施設からテーラーメイドのケアへ。 私はポスターで骨折での入院患者における認知症ケアチーム介入の実態を報告しました。日本医科大学武蔵小杉病院に身体疾患で入院した認知症患者は全体の1割。肺炎に次いで骨折が多い。整形外科に骨折で入院した全患者のうち、実に1/3が認知症。 一昔前から、学会では流星で真撮影が禁止されるようになりました。しかし昨今SNSの宣伝効果や情報共有が常識的になり、AAICでは演者が許可すれば写真撮影OKに。 それから、プロジェクターの画面が、旧来の4:3から、ワイドの16:9が採用されました。 来年のAAICはロサンゼルスです。

第13回Sendagi Dementia Conference

ホテルパークサイドで第13回Sendagi Dementia Conferenceが開催されました。 横浜市総合保健医療センター 地域精神保健部長の塩崎一昌先生から、高齢者認知症とてんかんについての講演でした。高齢者では非けいれん性てんかんが多いと。もの忘れ外来でも、1%に脳波異常。RBDがありレヴィ小体型認知症が疑われたが側頭葉にてんかん放電があった症例は こちら 。

第33回山陰認知症ケア研究会

米子コンベンションセンターで第33回 山陰認知症ケア研究会 が開催されました。2001年に発足、アリセプトが世に出た当時に認知症のケアの重要性を認識されていた鳥取大学浦上克哉先生の先見の明には頭が下がります。 私は、認知症の画像について講演させていただきました。認知症患者が罹患しうる、脳卒中など救急疾患についても提示いたしました。 11 C-PiB PETで集積があっても発症していない高齢者が2割。 こちら 。Act-FASTは こちら 。脳卒中“時短”のための日本医科大学付属病院の試みは こちら 。血管内治療のディバイスによっても“時短”は こちら 。再開通の時間が早い方が予後良好。 こちら 。血管性認知症の診断基準については こちら 。 福祉ネットワーク・やえやまの當山房子先生からは認知症ケアについてのご講演でした。 ユマニチュード の4つの柱も、やり方があると。10秒以上見つめる。満面の笑み。手を掴むのではなく肩や背中にそっと触れる。行動型前頭側頭型認知症ではうまくいかないことが多いが、それでもやってみる。引きこもりがちでADLが落ちている行動型前頭側頭型認知症で、ラウンジまで出てくるようになった症例が提示されました。 明日は第38回 全日本トライアスロン皆生大会 、この研究会が終わる頃、米子コンベンションセンターはトライアスロン参加者であふれていました。

第12回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス

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ハイアットリージェンシー京都で第12回パーキンソン病・運動障害疾患コングレスが開催されました。第1回から参加していますが、演題出すのは久しぶり。何度も、大雨の避難勧告警報により参加者のスマホが一斉に鳴る中(マナーモードでも音がなる...)、淡々と学会は進むのでした。新幹線が止まり参加できなかった、あるいは到着が遅れた先生方も。 京都大学iPS細胞研究所の髙橋淳先生 からは、パーキンソン病の幹細胞治療。 パーキンソン病モデルでの研究 を経て、いよいよ治験に。 自治医科大学神経内科の村松慎一先生からは、遺伝子治療。AADC欠損症の臨床応用は劇的効果。こちらも工場が完成しいよいよ治療用ベクター配布へ。 名古屋大学脳とこころの研究センターの渡辺宏久先生からはconnectivityの解析。default mode networkが脳のハブとなって脳活動を支えるわけですが、パーキンソン病のような変性疾患ではネットワークの結合に障害が。 京都大学人間健康科学系専攻の澤本伸克先生からは、7テスラMRI。T1・T2強調画像での高解像度。T2*やQSMで視床下核の同定。 福井赤十字病院脳神経外科の戸田弘紀先生からは、パーキンソン病に対する 脳深部刺激術 。視床下核がターゲットにされることが多かったが、最近は淡蒼球内節も増えてきたと。 東京女子医科大学脳神経外科の平孝臣先生からは、ジストニア・振戦に対する定位的凝固術・集束超音波治療について。手術が安全で正確になったこと、治癒可能な病態があること。 北里大学神経内科の飯塚高浩先生からは、免疫介在の異常運動について。抗NMDA受容体抗体が同定される以前も、ビデオなどきちんと記録しておくことが重要です。 京都大学てんかん・運動異常生理学の池田昭夫先生からは、BAFME、PKCなど。 東京都立神経病院神経小児科の熊田聡子先生からは、ジストニアに対する淡蒼球内節の脳深部刺激術。phasicなジストニアは早期に改善、姿勢異常などtonicなジストニアは時間かけて改善。 国立精神・神経医療研究センター病院脳神経内科の坂本崇先生からは、ジストニアに対するボツリヌス治療と認知行動療法。最近職業性ジストニアが増えてきたと。 筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の林悠先生からは、REM睡眠について。睡