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2月, 2011の投稿を表示しています

脳卒中ノート

脳卒中ノート を始めました。脳卒中に関する情報をここに集中させます。

江戸川区医師会第8回綜合臨床研究会

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 江戸川区医師会館で開催された、江戸川区医師会第8回綜合臨床研究会で、脳卒中地域連携パスに関する講演をいたしました。 ご担当の目々澤醫院目々澤肇先生は、日本医科大学第二内科の大先輩ですが、私のブログの師匠でもあります。 Dr.メメザワ診療室通信 のアクセスカウンターをご覧ください。このブログと1桁違います。  そもそも、私がこのブログを始めたのは、 私の研究を紹介をするサイト をUMINに立ち上げたとき、どうやってサイトを作ればいいかをネットで調べていたら、 Dr.メメザワ診療室通信 にたどり着いたのでした。2007年5月25日目々澤先生にメールを出して、サイトやブログのやり方をご指導いただくようになりました。  今回の講演の模様も、 目々澤先生のブログ をご覧ください。写真も、そのブログから拝借。  ちなみに、この記事の日時は、2月23日23時になっていますが、実際に記載終了したのは翌日12時。Bloggerでは日時の修正ができますので。ずるしているわけではございません。あくまで、「江戸川区医師会第8回綜合臨床研究会」が2月23日に開催なので、それにあわせるためでございます。

第4回 In vivo 実験医学シンポジウム

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 学士会館で開催された、 第4回 In vivo 実験医学シンポジウム を聞きにいきました。主催は 実験動物中央研究所 です。午後からの仕事のため、午前中で失礼いたしました。しかし、基礎研究が発する夢のある話が拝聴できました。  理化学研究所の御子柴克彦先生からは、in vivo実験の総論のご講演。霊長類の実験だけやっていればいいわけではない。ショウジョウバエなど、簡単なモデルに非常に大事な本質があるのだ。脳と他の臓器の違いは、ニューロン・アストロサイト・オリゴデンドロサイト・ミクログリアなどが「細胞社会」を形成し、違った個体とのコミュニケーションでもつながっているところ。クロード・ベルナールの「実験医学の原理」は大事なことが書かれているそうです。Amazonに発注してしまいました。 Amazon.co.jp ウィジェット  理化学研究所の若山照彦先生からは、クローンなど動物繁殖技術の講演がありました。精子の冷凍保存は維持・搬送に手間がかかりますが、フリーズドライで室内保存した精子で産仔が得られたとのこと。体細胞からクローン個体を作ることも可能になってきました。マンモスなど永久凍土から発掘された絶滅動物をクローン技術で復活させることも将来可能になるかもしれないそうです。  東北大学出澤真理先生からは、Multilineage-differentiating Stress Enduring (Muse) cellに関するご講演がありました。 ここ にわかりやすいスライドPDFがおいてありましたのでご参考に。ストレスに強く、組織の修復にも関わってるとか。3胚葉性の細胞への分化も示すとか。

乳頭状弾性線維腫

大動脈弁や僧帽弁にできる 乳頭状弾性線維腫(papillary fibroelastoma:PFE) は、脳塞栓の原因になるため、原則手術らしい。

The Japan Medical Association Journalに総説が載りました

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  The Japan Medical Association Journal(JMAJ) に投稿しました、「Inba Clinical Pathway for Local Stroke Network with Helicopter Emergency Medical Service in Chiba, Japan」が出版されました。日本医科大学千葉北総病院救命救急センター松本尚先生との共著です。 PDFが無料でダウンロード できます。 印旛脳卒中地域連携パス と、千葉県のドクターヘリHokusoh HEMSについて書きました。HEM-Netについては こちら を。ドクターヘリのことが詳しく書いてあります。  同じ号では、昭和大学有賀徹先生が執筆された、「 An Emergency Medical Liaison System for Acute Stroke Care in Japan: An example of the Tokyo Metropolitan Area 」も載っています。東京都の脳卒中救急搬送システムについて書かれています。

Salt and Hypertention Forum

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 グランドプリンスホテル新高輪で開催された、Salt and Hypertention Forum〜英国より学ぶ日本の減塩〜に参加しました。  東京大学藤田敏郎先生からは、アルドステロンと食塩、鉱質コルチコイド受容体(MR)についてのreviewがありました。論文は こちら 。MRにRAC1が関与するという論文は こちら 。Rac1は本来食塩で不活性化するが、食塩感受性高血圧では食塩で活性があがるらしい。Arthur C. Corcoran Memorial Lectureは こちら 。腎のアブレーションは こちら 。ヒストン修飾は こちら 。  Wolfson Institute of Preventive MedicineのGraham A MacGregor先生からは、産学官+マスコミによる減塩キャンペーン、 Consensus Action on Salt and Health(CASH) についての講演がありました。塩分制限の論文は こちら 。果実・野菜摂取による脳卒中予防については こちら 。食品メーカーの協力で、徐々に塩分を減らすことで、メニューを変えずに減塩を実現し、3年で9.5g/日から8.6g/日へ減少、年間6,000人の脳卒中や心疾患による死亡を救うことになりました。英国では約1500万ポンドが減塩キャンペーンに費やされましたが、15億円の医療費削減につながったそうです。World Action on Salt and Health(WASH)には藤田先生もご参加とか。日本もまねしたいところ。どうやら、MacGregor先生は厚労省にも呼ばれているらしい...  岡山大学伊藤浩先生からは、ARB/利尿薬配合剤の役割、特に拡張不全についてのご講演がありました。拡張不全については、 先日小室先生のご講演 でもでてきました。HFPEFの論文は こちら と こちら 。HFPEFとHFREFで予後は同じ。後者は心不全死、前者は心血管イベントでの死亡と死因は違うらしい。 HFPEFはACE-IやARBは効果がない が、心肥大予防や心房細動の一次予防には効果があると考えられます。  パネルディスカッションでは、日本医科大学千葉北総病院内科の雪吹周生先生から、地域連携パスを使った大規模臨床研究、 INBA study の中間報告が紹介されました。AB

流山医師会学術勉強会

ザ・クレストホテル柏で開催された流山医師会学術勉強会において、脳卒中地域連携パスの講演をしました。東葛北部は脳卒中地域連携パスの普及はまだまだだそうで。 印旛脳卒中地域連携パス が普及したのは、印旛二次保健医療圏は東葛地区と違い医療資源が乏しいからでしょう。

第3回千葉県脳卒中急性期医療協議会の議事録ができました

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第3回千葉県脳卒中急性期医療協議会( 「第2回千葉県脳卒中連携の会」 急性期分科会))の議事録ができました。 こちら からPDFがダウンロードできます。 急性期分科会

Research Conference

 日本医科大学同窓会橘桜会館で開催されたResearch Conferenceにおいて、脳卒中診療における連携についての講演をしました。日本医科大学千葉北総病院脳神経センターと日本医科大学付属病院神経内科の回診の違いなど、今までの講演では出していない資料をいくつか提示しました。例えば、 摂食・嚥下障害看護認定看護師 や 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 の活動、リハビリテーション科・管理栄養士の嚥下食検討会などなど... 業種を超えた連携で脳卒中医療は変わります。日本医科大学千葉北総病院の診療体制は、主任教授の片山泰朗先生にも高い評価をいただきました。

FileMaker Pro 11v3 と FileMaker Pro 11v3 Advanced Mac 版

FileMaker Pro 11v3 と FileMaker Pro 11v3 Advanced Mac 版のアップデータがでていました。 こちら 。

第2回千葉県脳卒中連携の会 Chiba Alliance Medical Path-Stroke (CAMP-S)

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 幕張メッセ国際会議場で第2回千葉県脳卒中連携の会が開催されました。 前日からの降雪、交通機関の乱れが予想されましたが、朝は快晴、一安心。 開会前のブリーフィング   印旛脳卒中地域連携パス のメンバーも、スタッフとして多数参加しました。 看護職分科会 福祉職・地域連携職分科会 歯科医師分科会 栄養士・ST分科会  急性期分科会は、東京都済生会中央病院高木誠先生をお招きして、東京都の脳卒中救急搬送体制についてご講演いただきました。急性期分科会は第3回千葉県脳卒中急性期医療協議会を兼ねていますので、 日本脳卒中協会千葉県支部のサイト で講演内容の概略を公開中。 急性期分科会  特別講演は、香川労災病院藤本俊一郎先生をお招きして、香川県における脳卒中地域連携パスについてのご講演をいただきました。2005年香川シームレスケア研究会を設立、2009年 かがわ遠隔医療ネットワーク(K-MIX) によるインターネットを用いた運用が開始されました。今後は維持期施設への連携にも用いられる予定とか。そのために安価なシステムを準備中だそうです。 香川労災病院藤本俊一郎先生による特別講演   第1回千葉県脳卒中連携の会 でも、分科会がありましたが、同じ時間帯で開催されていたため、出席できない分科会での話し合いの内容がわかりませんでした。その反省で、今回は分科会報告を企画しました。これにより、同時進行で出席できなかった会の内容もわかりました。 分科会報告  懇親会では、救急搬送の問題、認知症での連携の必要性などが話題となりました。回復期病院の新人看護師が、救急対応などのスキルに不安があるようなので、救急病院でも研修も実現しそうです(でも酒がはいってたからなあ...)。

EndNote X4.0.2リリース

EndNote X4.0.2 が出ました。Microsoft Word 2011に対応です。 Microsoft Word 2008から2011にするメリットはいまだ見いだしておりません...

ミカムロ新発売記念講演会

 京王プラザホテルで開催された、ミカムロ新発売記念講演会に行きました。  慶応大学福田恵一先生からOpening Remarksがありました。うっ血性心不全では、2回目以降の入院で半数が他界、リスクである高血圧の是正が重要です。7種類以上の内服薬の投薬があると処方せん料が減らされます。血圧の合剤の登場で、解消されてきたそうです。  東京女子医科大学萩原誠久先生からは、虚血性心疾患の血圧コントロールについて講演がありました。高血圧は心筋梗塞のリスクでもありますが、予後に影響を及ぼす因子でもあります。 Blood Pressure Lowering Treatment Trialists' Collaboration(BPLTTC)のMeta-analysis では、ARBよりACE-Iの方が脳卒中・冠動脈疾患・うっ血性心不全の抑制効果が明らかだったそうで。 HIJ-CREATE では、日本人の冠動脈疾患患者でARBのCandesartanが、特にCKDを有する患者で有効であったと。論文は こちら と こちら 。ARBは認容性が高いのも長所です。厳格な降圧をしようとすると、多剤併用が必要な症例が多いです。 ACCOMPLISH試験 では、ACE-Iのbenazeprilと利尿剤hydrochlorothiazideの合剤より、Ca拮抗剤amlodipineとの合剤の方が心血管イベントを抑制したとか。降圧効果は同等なので、他の理由がありそうです。動物実験では、amlodipineの抗酸化作用→プラーク安定化が証明されているそうで。  大阪大学の小室一成先生からは、うっ血性心不全での降圧効果についてご講演がありました。日本人の死亡原因トップはガンですが、欧米は心疾患。うっ血性心不全の予後はガン並み。Japanese Cardiac Registry of Heart Failure in General Practice(JCARE-GENERAL)の論文は こちら 。うっ血性心不全では収縮能障害が頭に浮かびますが、拡張能障害の存在を強調されました。N Engl J Medの論文は こちら 。ESC Guidelinesは こちら 。ラプラスの法則は こちら 。peroxisome-proliferator–activated receptor (PPAR)

第2回東邦大学医療センター佐倉病院病診連携フォーラム

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 第2回東邦大学医療センター佐倉病院病診連携フォーラムで講演をしました。この講演の前に、日本医科大学千葉北総病院の千葉県共用脳卒中地域連携パスの使用状況を見てきましたが、3ヶ月で約60例の発行と順調です。  東邦大学医療センター佐倉病院の小川明宏先生からは、同院の実績が報告されました。パスのみでリハビリテーションの状況や自立度を伝えるのは困難なので、リハビリテーションサマリーも併用されています。日本医科大学千葉北総病院も同様です。  佐倉厚生園嶋田淳一先生からは、回復期病院での問題点が提示されました。急性期病院は2〜4週間、回復期病院は約半年のおつきあいです。再発予防のためのリスクファクターの管理には留意されています。急性期病院が在院日数を削減する弊害として、合併症管理のずさんさ、ガンが回復期病院で見つかったりすることが多くなっているようです。同じ連携パスを使っていても、情報が乏しい場合もあるそうで、特に、他科の情報が不足している。例えば、心原性脳塞栓なのに心臓の情報がない。FAXで最初の情報が送られてくることがほとんどですが、字がつぶれていることもあり、メールで送ってもらった方がいいのではないか、とのことでした。  来週は第2回千葉県脳卒中連携の会です。

第3回千葉県脳卒中急性期医療協議会のリーフレットを作りました

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 上の写真をクリックすると、PDFがダウンロードできます。

パーキンソニズムカンファレンス

日本医科大学医療情報センターで開催されたパーキンソニズムカンファレンスで、パーキンソン病のPETについて講演しました。1月はお仕事なかったですが、2月からは...

新宿地区Stroke Summit

京王プラザホテルで開催された、新宿地区Stroke Summitに参加しました。dabigatraonの研究会です。  九州医療センターの岡田靖先生のご講演でした。 心房細動は約100万人 。心房細動が原因の心原性脳塞栓は、広範囲な脳梗塞になることが多く、発症直後の急性期にも再発が多い。早期に病型診断することも重要だし、絶対不整脈の市民への啓発も必要です。 Japan Atrial Fibrillation Stroke Trial(JAST) では、アスピリンでは予防効果がないことが証明されました。心原性脳塞栓の予防は、ワルファリンです。急性期病院や回復期リハビリテーション病院は、ワルファリンの調節は可能ですが、老健施設などでは困難。アスピリンに変更されることが多々あります。  そこで登場したのがダビガトラン。ワルファリンに変わる60年ぶりの抗凝固剤です。ワルファリンに比べ心原性脳塞栓の再発予防効果が高いばかりでなく、出血合併症の現象が証明されました。 こちら と こちら 。消化不良が有害事象では多いようで。P-糖蛋白阻害剤であるワソランとアンカロンで作用増強。