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第3回印旛脳卒中地域連携パス講演会の議事録

2008年12月3日に開催した第3回印旛脳卒中地域連携パス講演会の議事録をアップしました。 こちらよりPDFファイルをダウンロードできます 。

認知症国際フォーラム:午後の部

認知症国際フォーラム の午後の部は、地域の認知症診療についてです。  日本医科大学武蔵小杉病院内科北村伸先生からは、 街ぐるみ認知症相談センター の試みをご紹介いただきました。タッチパネル式のコンピュータによるもの忘れチェックシステムがあるそうです。相談は無料、文部科学省と川崎市からの援助があるそうです。老人会から始まって、医師会・ボランティアグループ・地域包括支援センターなどとの連携も構築されたそうです。  その後は劇団SOSによる認知症患者を地域で支える寸劇が披露されました。素人の役者ということでしたが、ユーモアたっぷりで、しかし認知症の徘徊に対処する方法がよくわかる劇でした。笑いも起こっていましたが、現場を知っている人たちには笑えなかったと思います。徘徊については、近隣住民の力は大きいです。劇による啓発活動は期待できます。愛犬を散歩につれて行く方による、ワンワンパトロールも興味ある試みです。  グループホームふぁみりえの大谷るみ子さんから、街ぐるみの徘徊模擬訓練や小中学校での出前絵本教室など、大牟田市の事例が紹介されました。  スウェーデンのシルビアホームWilhelmina Hoffman先生からは、スエーデンの国家ぐるみの取り組みが紹介されました。シルビアホームについては、 こちらに詳しく書いてありました 。 スウェーデン認知症センター が情報発信に重要な役割を担っているようです。  ベルギーのヘールOPZリハビリテーションのLieve Van de Walle先生から、ヘールにおけるfoster parent(里親のようなもの)による精神疾患患者のケアシステムの紹介がありました。ネットで調べたところでは、 ここが詳しいですが英語です 。WHOが「最も伝統あるコミュニティ型精神衛生プログラムが実施されている街」と紹介したこともある事例ですが、ベルギーでもここだけのシステムで、国からの援助もなく、病院が赤字を埋め合わせているそうです。foster parentの報酬は1日たった18€。700年も続くこのシステムのきっかけは、 悲しい伝説 でした。ハイビジョンでその様子を見せていただきましたが、精神疾患の方で落ち着いた状態ですと、このシステムは有効でしょう。アルツハイマー病のような進行性の疾患ではどうでしょうか。また、日本に導入するにはなかなかハードルが高そう

認知症国際フォーラム:午前の部

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 東京国際フォーラムで開催された、 認知症国際フォーラム「ひとりで悩まない認知症〜予防・診断・治療と理想の街ぐるみネットワーク〜」(文部科学省私立大学学術研究高度化推進・社会連携研究事業) に参加しました。日本医科大学老人病研究所と川崎市などが中心になって開催された市民公開講座です。午前の部は診断と治療のこと、午後の部は地域連携のお話でした。  まずは、 脳機能研究所 武者利光先生から、脳波のマッピングを使った認知症診断のお話がありました。健常者では滑らかなα波の動きが、アルツハイマー病ではムラがある様子がよくわかりました。このムラを数値化し、診断に応用するというものです。確かにこれなら、MRIやPETと比べると費用はかからず健康診断でもできそうです。実際の診断への応用はこれからだそうです。   東京都老人総合研究所ポジトロン医学研究施設 石井賢二先生からは、FDGとアミロイドイメージングの解説がありました。アルツハイマー病治療の介入により、前頭葉のブドウ糖代謝が増加、しかし側頭頭頂葉は減少する様子などが提示されました。アミロイドイメージングを初めてアメリカの各医学学会で画像を見たときは衝撃を覚えました。アミロイドは発症10〜20年前からたまっていて、それが画像化できることで、発症前に診断できる可能性があるわけです。まだ実際に発症前診断が正しかった証拠がありませんが、次の話の根本治療が実現すれば、大変なインパクトです。  次に国立長寿医療センター田平武先生からは、ワクチン療法の概説がありました。注射では脳炎になってしまって治験が中断、田平先生のグループは経口摂取による腸管免疫に目をつけられたわけですが、なかなか実現しなかったのは、国有の特許でしたか... それから、30分以内の睡眠がアルツハイマー病の予防におすすめとか。 朝田隆先生の論文はこちら 。   日本医科大学老人病研究所太田成男先生 ・ 大澤郁朗先生 からは、水素による酸化ストレス除去のお話がありました。気体で水素を吸入するのは即効性がありますが、水素ボンベを長期に使用するのは困難。 水素は水に溶けやすく、それを飲む方が現実的とか 。 Nature Medicine 13, 688 - 694 (2007) をご参照ください。脳梗塞の急性期治療に応用できればいいですね。

Parallels Desktop 4.0

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Parallels Desktop 4.0 をダウンロードで買いました。でも安易に使い始めてはいけません。まずは、version 3のゲストOSをバックアップしましょう。  CentOSの方は意外と簡単にversion upしました。しかし、Parallels Toolsをインストールすると、画面の解像度が1280x1024以下になってしまいます。私は、Dr.View/Linuxを使う関係で、1400x1050がありがたいのですが... これでは困るので、/etc/X11にある、xorg.confをxorg.conf.backupを使って元にもどしました。Parallels Toolsは使えず、マウスがMacOSとシームレスに動かないのは困りますが、controlとoptionを押しながらマウスをクリックすれば、MacOSのカーソルになるので、我慢します。  WindowsXPの方は、何度も再起動で一時再アクティベートを要求されましたが、Parallels Desktop 4.0の指示通りにやっていったら、再アクティベートは不要でした。  確かに、ゲストOSの動きは3.0より速いような気がします。

PMOD 3.0 build 3

build 2が出たと思ったら、 PMOD 3.0のbuild 3 がアップされていました。

PMOD 3.0 build 2

PMOD 3.0のbuild 2 がアップされていました。build 1では、version 2.9からのupgrade userではデータベース機能が使えなかったのですが、データベースを使ったデータ管理ができるようになっていました。

第4回成田印旛透析カンファレンス

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 日本医科大学千葉北総病院で開催された第4回成田印旛透析カンファレンスにおいて、脳卒中地域連携パスの講演をしました。 印旛脳卒中地域連携パス:InCliPS の概説もしました。  今回日本医科大学千葉北総病院脳神経センターの約11年間の入院サマリーデータベースを解析したところ、透析患者さんでは脳卒中の中でも脳内出血が多いことがわかりました。これは他施設のデータでもそうでした。 Iseki K, Fukiyama K; Okawa Dialysis Study (OKIDS) Group. Clinical demographics and long-term prognosis after stroke in patients on chronic haemodialysis. The Okinawa Dialysis Study (OKIDS) Group. Nephrol Dial Transplant. 2000 Nov;15(11):1808-13 大木剛、慢性透析患者における脳卒中の診断と治療の実際。Pharma Medica Vo l. 24 No.72006 117, 2006  また、透析患者さんでは、急性期病院での治療を終えてご自宅に戻れない方は、透析ができる病院に転院されます。しかし、リハビリテーションはできないことがほとんど。これを解決するシステムを作らなければなりません。透析病院に訪問リハをお願いするか、リハビリテーション病院に入院して、通院の透析をするか。本格的なリハビリテーションができる透析病院か、透析もできるリハビリテーション病院が理想ですが...  脳梗塞の場合、アルテプラーゼによる血栓溶解療法例や心原性脳塞栓などで劇的に症状が改善するSpectacular Shrinking Deficit例を除くと、寝たきりの重症の方が専門施設で治療したから職場復帰できるようになった、ということはありえません。つまり、重症脳梗塞の場合は、専門施設で治療しても専門外の施設でも、社会経済の視点からは大きく変わらないと言えるかもしれません。しかし軽症の方は違います。専門病院で薬物治療とリハビリテーションをしっかりやれば、専門外の施設で治療した結果退職を余儀なくされる方が、職場復帰できることは良くあると思います。医師は、歩行できる様子を見て「良くなった」

第3回印旛脳卒中地域連携パス講演会

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 千葉県佐倉市の ウィシュトンホテル・ユーカリ において、第3回印旛脳卒中地域連携パス講演会を開催しました。 印旛脳卒中地域連携パス:InCliPS の会議です。今までは急性期から回復期の連携を中心に検討してきましたが、今回は宍戸内科医院の宍戸英樹先生に、かかりつけ医・在宅医療の現状と対策についてご講演いただきました。在宅医療の経験の有無で認識が異なること、佐倉市の試みなど、勉強になりました。私からは県統一パスの見通しをプレゼンしました。新八千代病院荒井泰助先生からは回復期施設の立場から、地域リハビリテーションと千葉県の状況についてお話がありました。その中で、抗血小板薬の選択理由とMRI所見について回復期が求めていること、パス導入で入院日数や転院までの期間が短縮されたことが報告されました。最後のパネルディスカッションでは、各業種の代表によるパスに関する議論をしました。急性期が考えた情報提供と回復期側が欲しい情報の解離、患者と家族の後遺症回復の認識の問題などが浮き彫りになりました。後日簡単な議事録を出す予定です。  千葉県統一パスの運用方法によっては、この会を発展的解消するか、別個に運営していくのか、千葉県統一パス会議の一つとして運用していくのか、微妙な状況です。いずれにせよ、2009年7月に「千葉北脳卒中地域連携パス研究会」と名称を変えて開催される予定です。

"フリーラジカルと脳疾患"研究会総合学術集会

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経団連会館で開催された、"フリーラジカルと脳疾患"研究会総合学術集会に出席しました。私は第1回と第2回に演題を出していましたが、この研究会も今回が最終回となってしまいました。その間、脳梗塞治療におけるedaravoneは、標準的な治療法になりました。 今日の論文は、この研究会で報告した内容を論文にしたものです。 Masahiro Mishina, Yuichi Komaba, Shiro Kobayashi, Nobuyuki Tanaka, Shushi Kominami, Takaharu Fukuchi, Takayuki Mizunari, Makoto Hamamoto, Akira Teramoto, Yasuo Katayama: Efficacy of Edaravone, a Free Radical Scavenger, for the Treatment of Acute Lacunar Infarction. Neurol Med Chir (Tokyo) 45: 342-346, 2005 Masahiro Mishina, Yuichi Komaba, Shiro Kobayashi, Shushi Kominami, Takaharu Fukuchi, Takayuki Mizunari, Akira Teramoto and Yasuo Katayama: Administration of Free Radical Scavenger Edaravone Associated With Higher Frequency of Hemorrhagic Transformation in Patients With Cardiogenic Embolism. Neurol Med Chir 48(7):292-297,2008

八街地区学術講演会

八街市総合保健福祉センターで開催された、八街地区学術講演会に出席しました。「慢性期脳梗塞の薬物治療〜印旛脳卒中地域連携パスの概要〜」という題で、地域連携と慢性期脳梗塞における薬物治療に関する講演をしました。 印旛脳卒中地域連携パス(InCliPS) のご説明と、急性期病院退院後に薬価の問題などから抗血小板薬が変更されてしまうこと、しかしそれぞれの薬剤には特徴と欠点があり急性期病院で決定した抗血小板薬は継続することが望ましいこと、が内容です。八街市は印旛保健医療圏にありますが、私どもの宣伝不足でInCliPS参加施設がございませんでした。この地区にも、 参加施設のピンが立ちました 。

平成20年宇中・宇高同窓会東京支部

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 京王プラザで開催された、平成20年 宇中・宇高同窓会東京支部総会 に出席しました。 陸上部 の大先輩の菅原先生にこの会を知りました。同級生に26年ぶりに会いました。それにしても、最近の母校は、東大合格者も30人くらい、運動もガンパっていて、頼もしい限りです。  講演会では、昭和41年卒の 東京大学教授山形俊男先 生より、異常気象に関するお話を聞くことができました。エルニーニョ現象やラニーニャ現象の様子が、CGでわかりました。 ダイポールモード現象 は、まるで脳波のようです。

パーキンソン病治療におけるDBS症例検討会

日本メドトロニック本社で開催された、パーキンソン病治療におけるDBS症例検討会に参加しました。DBSの経験が豊富な北野病院の斎木先生と戸田先生のご講演と、症例検討がありました。non-motorの問題については最近のトピックスです。調節方法などの具体例も勉強になりました。

InCliPS

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印旛脳卒中地域連携パス の英語名を、「Inba Clinical Pathway for local Stroke network (InCliPS)」としました。脳卒中学会に演題を出すにあたって、英語名をつけなければならなかったからです。これからは「インクリップス」とお呼びください。ついでに、ロゴも作りました。

MPTP marmoset

放射線医学研究所を訪問し、marmosetのパーキンソン病モデルを見せていただきました。今日の注目の論文は、実験動物中央研究所の安東先生のものです。 Ando, K., Maeda, J., Inaji, M., Okauchi, T., Obayashi, S., Higuchi, M., Suhara, T. and Tanioka, Y. Neurobehavioral protection by single dose l -deprenyl against MPTP-induced parkinsonism in common marmosets Psychopharmacology 195 p509-516 2007

君津中央病院院内講演会

 君津中央病院にお招きいただき、脳卒中診療におけるドクターヘリと題した講演をしました。君津中央病院には、2009年1月に救急医療用ヘリコプター、いわゆるドクターヘリが千葉県2機目として配備されます。私の講演内容は、 熊谷智昭、三品雅洋、武井健吉ら:千葉県における脳卒中診療での救急医療用ヘリコプターの利用状況。脳卒中 30(4)、545-550、2008 をご参照ください(別刷りのリクエストはmishina@nms.ac.jpまで)。  日本医科大学千葉北総病院救命救急センター長益子邦洋先生からは、ドクターヘリの現状と展望についての講演がありました。 1995年1月17日の阪神・淡路大震災 、私たちは朝のニュースを通じて悲惨な状況を知るわけですが、その惨事は報道各社のヘリコプターからの映像でした。自衛隊のヘリコプターは大量の救援物資を運びました。消防ヘリコプターは火災の鎮火を担いました。しかし、被災した負傷者をヘリコプターで搬送した数は、1月17日はたったお一人、翌日も数名と、非常に少なかったそうです。ほとんどの負傷者は、現地の病院に搬送されていたのです。しかし、病院も被災し地震によりライフラインが断たれていたわけで、病院としての機能も対応できる状態ではなかったわけです。一方1998年6月3日、 ドイツの高速列車ICEで大事故 が発生しました。死者101人。このときは、周辺地区からの救急車の他、ドクターヘリも30機以上集結、全国の基幹病院に3名以上集中しないように搬送され、2時間で全搬送が終了したそうです。当時ドイツにはアウトバーンなどでの交通事故死を減らすためにドクターヘリの配備が進んでいて、日常的に運用されていました。大規模災害のときにドクターヘリを活用するには、日常的な運用が重要だとのことでした。  外傷の搬送ではドクターヘリは非常に有用であることがよくわかりました。  脳卒中診療ではどうでしょうか。確かにアルテプラーゼ投与による血栓溶解療法の場合、できるだけ早い搬送と治療開始が望まれます。しかし私たちの調査では、救急要請の遅延など、搬送そのもの以外の要因で血栓溶解療法ができないケースが多く、ドクターヘリですべてが解決するわけではないことも明らかになりました。千葉県は医師不足が深刻化、急性期病院以降の体制、例えば回復期リハビリテーション病院の数も全国一

第12回Neurology SPECT定量検討会

八重洲富士屋ホテルで開催された、第12回Neurology SPECT定量検討会に参加しました。埼玉医科大学国際医療センター松田博史先生からは、QSPECTに関するレクチャーがありました。施設と機種の違いを超えた標準化の手法として、これからのスタンダードになっていくのでしょうか。八千代病院川畑信也先生からは、脳血管性認知症について講演がありました。脳卒中を伴う認知症では、アルツハイマー病に脳卒中を合併している例が少なくないこと、診断基準の問題など、大変勉強になりました。情報交換会でも、QSPECTの導入や、定性画像での標準化の手法などで議論ができました。

第20回日本脳循環代謝学会懇親会

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今日の懇親会では、日本医科大学が自信を持ってお送りできる世界に送り出せる数少ない集団、Midnight Sound Jazz Orchestraの後輩たちが、すばらしい演奏を聴かせてくれました。私が学生のときは、とてもブログには書けない数々の武勇伝があったわけで女性はいらっしゃいませんでしたが、時代が変わってきたようです。

第20回日本脳循環代謝学会

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明日より東京ドームホテルで第20回日本脳循環代謝学会が開催されます。今日はその前の評議員会でした。 瀬崎明日香さんのバイオリン はすばらしく、翌日も受付に問い合わせがくるほど、大好評でした。

3rd International Expert Meeting on the Treatment of Parkinson's disease

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品川プリンスホテルで開催された、3rd International Expert Meeting on the Treatment of Parkinson's diseaseに出席しました。大阪大学の戸田達史先生からは、パーキンソン病の遺伝子についての講演がありました。孤発性のパーキンソン病でも、α-synucleinの遺伝子座が関与しているとのこと、将来は、single nucleotide polymorphism(SNP)の検査キットにより、薬の効果や副作用が事前にわかり、テーラーメイド医療に応用できるかもしれないそうです。 DBSのセッションでは、広瀬源二郎先生の講演がありました。致死率は極めて低いが、適応は厳格に決めるべきとのことでした。すくみ足には、 130Hz→60Hzにして3.7V程度の高い電圧にすると効果があるという論文 があるそうですが、広瀬先生の患者さんではうまくいかなかったとのことでした。Yves Agid先生からは、DBSがパーキンソニズムに効果があっても、社会適応や配偶者との関係なども面からは必ずしも患者さんにとってhappyではないことがあるとのお話がありました。Anthony H. V. Schapira先生からは、continuous dopaminergic stimulationの講演がありました。 正確に服薬できるのは1日1回の薬で、2回以上の薬とは有意差ありとの論文 が紹介されました。除放剤の他、パッチ剤や、apomorphineのimplantが期待されます。

メディカルクリニック八千代竣工披露パーティー

日頃リハビリテーションでお世話になっている 新八千代病院 に併設された、メディカルクリニック八千代の竣工披露パーティーに出席しました。1・2階の外来は診療スペースが広くMRIも導入、3階は豪華なfitnessとspaがあります。院長の荒井宗房先生は、東京大学でご研鑽を積まれた後、MBAも取得されたそうで。この新しいコンセプトのクリニックも期待されます。

「全県共用の地域医療連携パス」作成ワーキンググループ第2回脳卒中部会

全県共用の地域医療連携パス」作成ワーキンググループ第2回脳卒中部会に出席しました。オーバービューパスと接着パスを作る方向で、千葉県はまとまりそうです。回復期→療養期のパスも作成予定です。

HL-4050CDN

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ブラザーA4カラープリンターHL-4050CDN が届いていました。コンパクトで安かったので買ったのですが、タンデム方式で印刷も速いし両面も対応、なかなかよろしいです。

第48回日本核医学学会学術総会:3

 まずはカロリンスカ研究所のLars Farde先生より神経科学の分子イメージングの講演を聴きました。おそらくPMODで作ったと思われる、セロトニン受容体のPETのvolume renderingがクルクル回っていました。先日のPMODワークショップのときは、頭のPETで3D画像はピンとこなかったのですが、脳内に限局的に分布する受容体の画像は、3Dにすると脳内の分布がイメージしやすいです。アデノシンA2A受容体画像もそのうちクルクル回してみせましょう。  精神神経疾患のイメージングのシンポジウムでは、岩手医大の佐々木真理先生から、3テスラMRIによる神経メラニン画像のお話がありました。鉄の沈着の影響を受けやすくその補正が必要とのことですが、パーキンソン病の診療には期待大です。Sasaki,M et al., Neuroreport. 17(11):1215-1218, July 31, 2006とShibata E,et al., Neuroreport. 2007 Mar 26;18(5):415-8.をご覧ください。  イエール大学のRichard E. Carson先生は、動態解析のご講演がありました。高解像度のPETでは、内頚動脈がMRAなみに描出され、そのカウントの変化をinput functionにできるようです。  ランチョンセミナーでは、筑波大学の浅田隆先生の認知症の診察のレクチャーを聴けました。まず炊事・買物ができなくなり、次に掃除、洗濯は最後にできなくなる。連続テレビドラマを好む方はまだ軽症、昨日のストーリーを覚えていないと面白くないからです。ある程度進行すると歌番組や相撲が好まれるそうです。瞬間瞬間で楽しめるから。その中間が水戸黄門と。一晩で完結するし、途中がわからなくても結末は理解できるということ? HDS-Rでは、「桜・猫・電車」などの遅延再生が重要だそうです。その間に行う計算は、「100から連続して7を引いてください」と言うべきで、「93-7は?」ではないそうです。柏手を打って、そのまま左右の親指と小指をくっつけて花を作り、次に回転して右手の親指と左手の小指、左手の小指と右手の親指をつけるという動作が、アルツハイマー病ではできなくなる。時計描写も有効です。大きな丸を書いて、時計の文字盤を書いてもらうと、通常は12・6・3・9を書いて間を埋

第48回日本核医学学会学術総会:2

今日も興味ある話題がたくさんありました。シアトルワシントン大学の蓑島聡先生からは、translational researchについてのお話がありました。基礎研究を臨床医学に応用していくばかりでなく、臨床サイドからも基礎研究へのフィードパックをして、双方向性が重要ということです。その中で、医療画像が果たす役割が大きいと。放射線医学研究所が主幹の本学会はまさにその象徴でしょう。その後脳に関する一般講演に移動したのですが会場が満杯でなかなか入れず。ランチョンセミナーでは、Michael J. Welch先生のPost FDGの講演を聴きました。超半減期のアイソトープのお話ですが、金属ですから、やはり放射線医学研究所で有名な、高い比放射能がポイントになります。午後はポスターを見つつ脳のオーラルセッションへ。アミロイドイメージングが盛んです。最後のセッションで、私はアデノシン受容体の発表をしました。交流会では、放医研木村先生・長縄先生のご紹介で、イエール大学のRichard E. Carson先生とお話しできました。私は単なるPET userと自己紹介すると、彼ら解析チームを"Don't trust them!"と。つまり神経内科医の立場からデータを鵜呑みにせず検証せよ、ということです。

千葉県脳卒中講演会

 国立循環器病センター名誉総長山口武典先生をお招きして、京成ホテルミラマーレで千葉県脳卒中講演会が開催されました。私は千葉県での血栓溶解療法の実態についてアンケート調査を元に報告させていただきました。ご多忙の中アンケート調査にご協力いただいた先生方には厚く御礼申し上げます。この「ご多忙の中」という接頭語では言い尽くせないほど、千葉県内の急性期病院は多忙を極め疲弊している実態がアンケート調査で明らかになりました。確かに産科・小児科もお忙しいと思いますが、脳神経外科もひけをとりません。すでに医療従事者の努力のみではいかんともしがたい状況であります。急性期だけでなく、回復期リハビリテーション病院の整備も必要です。 印旛脳卒中地域連携パス の実態もご報告いたしました。こちらは効率よく運用されています。  つまり、連携による効率化はすでに完了、やはり人材を投入しないと、千葉県の脳卒中診療は崩壊寸前です...  さて、山口先生のご講演では、脳卒中の血圧管理に関するものと、 脳卒中協会 の活動についてお話がありました。ACE・ARBの大規模研究がいくつかありますが、その中で、併用薬の利尿剤の効果も再認識されました。他剤併用でもうまく行かない重度の高血圧でも、ACE・ARBに少量の利尿剤を加えると、コントロールがうまく行く場合があるそうです。そして 脳卒中協会 では、テレビコマーシャルなど市民に対する啓発活動を中心に、アクティブなご活躍をなさっていらっしゃいます。

第9回脳神経核医学研究会

 日本核医学会の分科会として発足した 日本脳神経核医学研究会 に参加しました。 内容はこちらで 。放射線医学総合研究所・分子イメージング研究センター先端生体計測研究グループ・機能融合研究チームの正本和人先生からは、neurovascular unitのお話がありました。 NatureRevNeurosciの論文 をご覧ください。射線医学総合研究所・分子イメージング研究センター・分子神経イメージング研究グループ・分子生態研究チームの前田純先生からは、ベンゾジアゼピン受容体のPETについての講演がありました。かつて私もflumazenil PETを使った研究をいくつかしましたが、その後いろいろ進歩しました。浜松医科大学・分子イメージング先端研究センター・ヒトイメージング研究部門の尾内康臣先生からは、NPHにおけるドパミン系のお話がありました。  終了後は、次の千葉県脳卒中講演会にむけて幕張メッセでスライド作り。ちょうど机と椅子に隠れてコンセントを発見したのでした。

第48回日本核医学学会学術総会:1

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 今日から3日間、幕張メッセでは第48回日本核医学学会学術総会、始まるのが14:30〜なので、空き時間にブログアップです。夜は千葉県脳卒中講演会ですし。さすが核医学学会、無線LANが飛んでいます。PMODのCEO、Burger先生にも再会。広い幕張メッセですが、効率よくスペースを使っています。

PMOD:Image fusionも侮れない

今日の講習では、動態解析に次いでimage fusionと3Dの解説がありました。位置合わせも迅速かつ正確、dynamic scanでの頭部の動きを修正する方法もマスターしました。標準脳への変換も簡単、AAL VOIも付いていて、半自動のROI取りも可能でした。

Dr.View/Linux->PMOD

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 Dr.View/LinuxでDICOMに変換したものをPMODで読むと、dynamic dataの時間が消えてしまうことが判明しました。DICOMフォーマットは「方言」が多いことで有名、PMODで直接読めるよう、修正を加えてくれるそうです。  しかし、フレームの時間入力を一発で行うオプションもありました。例えば「MPDX_dynamic.acqtimes」という名前のテキストファイルを以下のように作成、 # Acquisition times (start end)in seconds 27 # Number of acquisitions 0 10 10 20 20 30 30 40 40 50 50 60 60 90 90 120 120 150 150 210 210 270 270 330 330 390 390 450 450 600 600 750 750 900 900 1050 1050 1200 1200 1500 1500 1800 1800 2100 2100 2400 2400 2700 2700 3000 3000 33003300 3600 読み込む前にDirect loadingのチェックを外して、openすると、以下のダイアログが出ます。 Frameとtimeのチェックを入れてセレクションボタンを押す、すると以下のダイアログが出ます。「Retrieve Time」ボタンを押して、「MPDX_dynamic.acqtimes」を選択すれば書き変わります。  PMOD2.9のマニュアルにちゃんと書いてありますね。今回の講習会は3.0だったので、ボタンの位置が違います。

PMODトレーニングワークショップ

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 内幸町の航空会館で開催された、 PMOD トレーニングワークショップに参加しました。動態解析のモジュールは秀逸です。ROIベースの動態解析も、パラメトリックイメージの作成もあっという間です。ただし、ROI設置などのインターフェースはちょっと... 私の場合は、 Dr.View/Linux でtTACを作成、textでPMODに読み込んで動態解析、のパターンになるでしょう。  これだけ解析が容易になると、統計ソフトでどの統計を選択するか、と一緒で、どのモデルを使うかをよく考えませんと、間違ったエビデンスが世に出てしまいます...

パーキンソン病のPET

パーキンソン病あるいはパーキンソニズムを呈する変性疾患におけるポジトロン断層撮影(PET)の所見について、PDFファイルにまとめました。 このページからダウンロードしてください 。

日本医科大学千葉北総病院脳神経センターのサイト

本日、 日本医科大学千葉北総病院脳神経センター のサイトが立ち上がりました。ご覧ください。とは言っても、工事中だらけです...

Microsoft Office: mac 2008でもエラーバーが任意の値にできるようになっていた

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 10/24〜10/26の核医学学会に向けて、スライド作成中です。私はいつも KeyNote を使っています。PDFファイルやIllustratorで作成した図がそのままのクオリティで表示できますし、High Visionのビデオもツルツル動きます。PowerPointでは映像ファイルの管理も気を使わないと映像が動かないことがありますが、KeyNoteではパッケージという形で中に入っているので、そのようなことがありえません。そのかわりファイルの容量は大きくなりますが。  しかし、核医学学会は、WINDOWSのPowerPoint指定です。これまで、KeyNoteが用意されていた学会は、昨年の頭痛学会のみ。いつもMac持ち込みですが、今回はMacの持ち込みは許可されていません。確認用に買いましたよ、WINDOWSのOfficeも。Parallels Desktop上のXPにインストールしています。  さて、 以前、Microsoft Office: mac 2008で、エラーバーの長さがそれぞれの標準偏差にできないことを書きました が、 いつの間にかできるようになっていました 。 Office 2008 Service Pack 1 で復元されたとあります。確かに ニュースレター にも書いてある... しかし、Adobe Illustratorに直接コピーできません。PDFになおして読み込むようになります。文字は打ち直しですが。  IllustratorとKeyNote/Numbersで、エラーバーが書けるようになるといいのですが。自分でトレースすれば良いだけですけど。Excelのエラーバーの横棒、もう少し長くならないものか...

第2回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス:3

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 本日は第2回パーキンソン病・運動障害疾患コングレスの最終日、パーキンソン病のQuality of Life(QOL)のシンポジウムがありました。QOLのような主観的なものを科学?、というご意見もありました。患者さんは、症状がよくなれば、さらに良い状態を目指すため、基準が変わっていきます。ポスターでは、深部脳刺激術(DBS)に関する興味ある発表がいくつかありました。  帰りの新幹線では、iPodでLancetなどのPod Castを聞いた後、 Genius を試してみました。今までのシャッフルとは違い、同系統の曲のリストを作ってくれます。でも、ちょっと曲を変えても同じようなリストがまたできてしまう。CDからインポートしたiTuneで扱っていない曲は、Geniusが効かないようです。

第2回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス:2

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 今日はポスター発表、その後の昼休みに龍安寺に行ってきました。  午後は脳機能画像のシンポジウムがあり、篠遠仁先生からアセチルコリンエステラーゼ活性のPET、久留米大学谷脇孝恭先生からうつと振戦のドパミン系PET、金沢大学山田正仁先生からはアルツハイマー病とレビー小体型認知症の画像についてのお話がありました。司会の国立精神神経センター久野貞子先生からは、「日本ではMIBG心筋シンチが盛んに行われているが、欧米でも認められているドパミントランスポータSPECTの保険適応を学会として進めるべきでは」とのご意見が出されました。しかし山田先生がおっしゃったように、本態性振戦とパーキンソン病・パーキンソニズムとは区別できますが、パーキンソニズムの鑑別診断はできません。パーキンソン病でも多系統萎縮症でも進行性核上性麻痺でも、被殻のドパミントランスポータは低下するからです。パーキンソニズムの鑑別には、FDG PETが有用です。レビー小体型認知症は後頭葉、進行性核上性麻痺は前頭葉・線条体・中脳、多系統萎縮症は線条体(小脳)のブドウ糖代謝が低下します。パーキンソン病では線条体の代謝が亢進しますが、後頭葉が低下するという研究結果がいくつかあります。  ビデオセッションでは北祐会病院田代邦雄先生から、不随意運動のビデオ(昔の8mmをコンバートしたものもありました)レクチャーがありました。  その後はビデオディナー、夜遅くまで熱心なdiscussionが続きました。2~3分のビデオを見て不随意運動患者の診断などをdiscussionするものでしたが、あれだけの日本の専門家が集まるとポンポン答えが出てきて爽快でした。私はまだまだ勉強不足です。の国立精神神経センター岡本智子先生から、MRIなどから進行性核上性麻痺と診断された症例が出てきましたが、FDG PETでは、前頭葉の代謝低下はありましたが、線条体がむしろ亢進していました。L-DOPAが効果があったとのこと、進行性核上性麻痺でもドパミン受容体が保たれていている場合があり得るということでしょうか?先ほどの鑑別診断の話もそう単純ではありません... 最後は鈴江病院の七條文雄先生からは、患者様のビデオを提示するとき個人情報を保護するために、顔面などのマスクをかける方法の提示がありました。私はMac上でFinal Cut Expressを使用して

第2回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス:1

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 国立京都国際会館で開催中の、第2回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス(Movement Disorder Society, Japan)に参加中です。本日はオープニングセミナー、本態性振戦やボトックスなどのお話を聞きました。日本では本態性振戦の治療にアロチノロールとクロナゼパムを用いるのが一般的ですが、欧米のエビデンスはプロプラノロールとプリミドンだそうです。本学会会長の和歌山県立医大近藤智義先生からは、本態性振戦(ET)の中で固縮など軽度のパーキンソニズムを伴う ET-PD Syndrome のレクチャーがありました。Re-emergent tremorは、ETでは姿勢をとるとまもなく振戦が出現、パーキンソン病(PD)では10秒くらいしてから出現、ET-PD Syndromeでは6秒くらいで出現と、ETとPDの中間の性質、CFT PETでも、ETとPDの中間くらいだそうです。  熊本大内野誠先生からは、 Pantothenate kinase associated neurodegeneration (PKAN) のレクチャーがありました。 Hallervorden J & Spatz H により1922年に最初に報告された疾患でしたが、ナチスの大量殺戮に関与し、Hallervorden-Spatz syndromeをPKANと呼ぶようになったそうです。日本医科大学第一病院が飯田橋にあったころに一例いらっしゃいました。

第17回パーキンソン病治療研究会

グランドプリンスホテル赤坂で開催された、第17回パーキンソン病治療研究会に午後から参加しました。京都大学西尾健資先生からは、ラットの脊髄切断モデルで軸索が再生する研究が紹介されました。ハーバード大学Isacson先生からはStem cellを使ったパーキンソン病治療の講演がありました。

「全県共用の地域医療連携パス」作成ワーキンググループ脳卒中部会

千葉県医師会で開催された、「全県共用の地域医療連携パス」作成ワーキンググループ脳卒中部会に参加しました。参加者は実際に連携パスを運用している方々で、建設的な会議となりました。全体の流れを示すパスと急性期と回復期を結ぶ接着パスができそうです。総論としては私が望んでいる方向になってきました。総論賛成・各論反対で統一に失敗した地域もあるのですが、千葉県は何とかなりそうです。

印旛脳卒中地域連携パスのサイトのリニューアル

  印旛脳卒中地域連携パスのサイト をリニューアルしました。今まではDreamweaverのサンプルを編集したものを使っていましたが、情報量の増加で対応しきれなくなりました。また、講演のスライドをQuickTimeのmovieにしていましたが、ファイルが大きく環境によってはブラウザーがフリーズするようなので、やめました。容量も20Mbほどだったのが、3.3Mbまでシェイプアップ。  Googleで「脳卒中地域連携パス」と検索すると、トップでヒットします。まだ新しいサイトの内容を反映していないようですが。

Ischemic Brain Forum 2008

 パレスホテルで開催された、Ischemic Brain Forum 2008に参加しました。  慶応大学冨田稔先生からは、脳虚血の基礎実験の講演がありました。人工赤血球を投与することにより、閉塞した血管が再開通、しかし10分後くらいには再閉塞する様子など、顕微鏡で観察された動画は感銘を受けました。虚血層への酸素投与は超急性期にはよいということですが、酸素による酸化などの組織障害もあり、例えば高圧酸素投与の効果は疑問とのこと。tPAは動脈の血栓を溶解することで劇的に脳梗塞の症状を改善しますが、毛細血管の血液粘度を減少させる点も重要とおっしゃっていました。大血管狭窄によるsteal現象は有名ですが、毛細血管レベルではそんなことはおこっておらず、脳循環代謝改善剤など血管を拡張する薬剤投与は問題ないはずとのことでした。  University of WachingtonのGregory J. del Zoppo先生からは、 neurovascular unit という概念と、tPAなどの臨床試験のお話がありました。これまで数々の脳保護剤が開発、基礎実験では効果が証明されてきましたが、臨床試験の多くは失敗してきました。神経細胞は保護するが、血管・グリアなども考慮すべきとのことです。

第6回脳核医学画像解析研究会

東京商工会議所で開催された、第6回脳核医学画像解析研究会に出席しました。埼玉医大松田先生から、SPMのWrapingについての解説、東邦大に移られた水村先生からはvbSEEのnew versionのご説明がありました。熊本大平井先生から、MRIのQuantitative star labeling of arterial regions(QUASAR)法を用いたArterial Spin Labeling(ASL)脳環流画像についての講演がありました。MRIのperfusion画像は造影剤を用いるDSL法が主流ですが、ASLは造影剤を使いません。まだ数々の問題点があるようですが、MRIで脳血流画像を作れるのは、脳卒中の現場では望まれることです。

第8回さいたま脳卒中地域連携研究会

 大宮パレスホテルで開催された、第8回さいたま脳卒中地域連携研究会で 脳卒中地域連携パス に関する講演をいたしました。とはいっても、埼玉県は全国にさきがけ地域で統一した脳卒中地域連携パスを運用している地域、私の方が勉強させていただきました。  川口市立医療センター荒木先生からは、電子カルテ上の脳卒中地域連携パスの運用について発表がありました。入院時に「埼玉県脳卒中地域連携パス」に沿った治療を行うことをご説明するそうです。また、診療情報提供書と脳卒中地域連携パスのPDFがリンクしていて、診療情報提供書に書いた内容がパスに反映されるようになっていました。これらは同院の医療情報室の方が作ったとか。恐れ入ります。  また、希望病院天草先生から、回復期の入院患者の高齢化・重症化についての発表がありました。埼玉県ではmodified Rankin Scaleが5に相当する重症の方は、回復期ではなく直接療養型にいくことも多いそうです。  私の講演後に、 ハーモニークリニック の中根先生から、在宅医療に関してご意見をいただきました。中根先生はクリニックのサイトにあるように、大規模に在宅医療をなさっています。厚生労働省は在宅医療を目指していますが、介護する家族・在宅医療のスタッフは疲弊しています。例えば肺炎などのとき、引き続き在宅で治療するのではなく、急性期病院に「在宅用病床」を設けてその間の治療を急性期病院で行うと、その間に患者家族は休めますし、在宅医療も元気になる。 さいたま市の例 を教えていただきました。これまでは連携パスの枠組みで、療養期・かかりつけ医の段階でのリハビリテーションの継続など結局脳のことばかり考えていました。現実は肺炎や褥創など脳以外の問題が多いわけで、そこも支援する体制の重要性を実感しました。日本医科大学千葉北総病院脳神経センターがこの機能を担うのは不可能なので、周辺地域の病院で、どなたかやっていただけませんか?

MRIcorn

MRIcro のサイトをみていたら、 MRIcron をお勧め、と書いてあったので、早速Mac版をダウンロード。これに付属するdcm2niiguiは、DICOMじゃなくても、SPECT装置が吐き出すバイナリデータもAnalyze formatや NIfTI format に変換してくれます。これは便利。

Ubuntu

Dr.View/Linuxのプレインストールマシーンから、Dr.Viewのライセンスを移行した関係で、CELSIUS H230の使い道がなくなっていたのですが、老人研の先生から、「Ubuntuは無線LANなど設定が簡単」とお聞きしたので、CentOSを消去し、 Ubuntu をインストールしてみました。確かに、無線LANカードの設定はパスワードを入れるだけでつながりました。

プラビックス発売2周年記念講演会:アテローム血栓症

グランドプリンスホテル赤坂で開催された、プラビックス発売2周年記念講演会に参加しました。冠動脈疾患ではプラビックス300mg(海外は600mg)をローディングとして使用すること、プラビックスとアグレノックスを比較したPRoFESS試験では、アグレノックスの方が出血合併症が多かったこと、ASOなど末梢動脈疾患の存在は、脳梗塞や心筋梗塞より5年生存率が低く、脳血管障害でも末梢動脈疾患をチェックすべきこと、などが印象的な事項でした。

Parallels Desktop上のCentOSの解像度の変更

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Parallels Desktop 上の CentOS の解像度が、デフォルトでは1280×1024までしか大きくできませんでしたが、Parallels Desktopの構築エディタで変種売れば、1600×1200まで拡大可能であることがわかりました。全画面表示すれば、MacBookPro 17inchでも広く使えます。MacOS Xと行ったり来たりするときは単一ウインドウ表示の方が便利で、その場合は1400×1050がいいですね。でもspacesを使ってショートカットを使うと全画面表示でも行き来可能です。

ALL in one MacBook Pro for Neuroimaging

Parallels Desktop が入っているので、私の MacBook Pro は、Windows XPと CentOS が使用可能、WINにはeZISとiSSP、VSRAD、 MRIcro が、CentOSにはライセンスを移行した Dr.View/Linux が走るようになりました。MacOS Xでは、 Matlab 上の SPM 、 Osirix 、 FreeSurfer 、 pMOD が入っています。今までは、デュアルブートのPCノートとMacの二つを持ち歩いていましたが、これでひとつに。Dr.Viewが1280×1024以上の解像度を要求するため、17インチにしましたが、当初大きく感じていたディスプレイもこれが標準になってきました。

北京オリンピック終了

 今回のオリンピックは、SPEEDO社のレーザー・レーサーによって、当初マイケル・フェルプスと北島康介に代表される水泳が注目されていたが、ウサイン・ボルト選手が話題をかっさらっていった感がある。ジャマイカが短距離を席巻したことについて、 朝日新聞に面白い記事 があった。ジャマイカと言えば、かつてはマリーン・オッティがいたが、ベン・ジョンソン、ドノバン・ベイリー、リンフォード・クリスティも実はジャマイカ出身だった。これまではタレントが流出していたんですね。日本も「頭脳流出」を止めるような政策を...  それにしても、男子4x100mリレーでの銅メダル、投てきやマラソンとは違い、トラック競技男子はメダルがなかったんですね。末續慎吾の世界陸上選手権200m銅のときも感動したが、今回も本当によかったです。特に短距離は、日本人じゃ無理とずっと思い込んでいましたから。

九十九里病院新病棟竣工記念パーティー

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  九十九里病院 の新病棟竣工記念式典に出席しました。山武地区の医療崩壊状態を受け、二次救急の病棟と、回復期リハビリテーション病棟が開設されました。理事長の寺門先生も副院長の手塚先生も、日本医科大学の大先輩です。   印旛脳卒中地域連携パス にもご参加いただくことになりました。 Google mapも更新しました のでごらんください。

PMODとMacBookPro

PMODとMacBookPro 17inchが届きました。

放射線医学研究所

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  放射線医学研究所 分子イメージング研究センター先端生体計測研究グループ 画像解析研究チームの 木村先生 ・ 長縄先生 と研究の打ち合わせをするために、放射線医学研究所を訪れました。さすが放医研、巨大な施設でした。そして、通常のPET施設の10〜200倍の比放射能。  最近は、脳卒中地域連携パス関係の出張が多かったのですが、ひさしぶりに、アカデミックなお仕事でした。アデノシン受容体の論文、何とか完成させませんと...

Edaravoneの論文

心原性脳塞栓におけるedaravoneの効果と出血性変化に関する論文 がpublishされました。 Masahiro MISHINA, Yuichi KOMABA, Shiro KOBAYASHI, Shushi KOMINAMI, Takaharu FUKUCHI, Takayuki MIZUNARI, Akira TERAMOTO and Yasuo KATAYAMA; “Administration of Free Radical Scavenger Edaravone Associated With Higher Frequency of Hemorrhagic Transformation in Patients With Cardiogenic Embolism”, Neurologia medico-chirurgica, Vol. 48, pp.292-297 (2008) .

ドクターヘリの論文

脳卒中に、 ドクターヘリの論文 が掲載されました。 熊谷智昭、三品雅洋、武井健吉、松本尚、小南修史、福地孝明、水成隆之、益子邦洋、小林士郎、片山泰朗、赫彰郎:千葉県における脳卒中診療での救急医療用ヘリコプターの利用状況。脳卒中 30(4)、545-550、2008

Dr. Michael S. Okun講演会

 コモディオ汐留にある 日本メドトロニック(株) エデュケーション&トレーニングセンターで開催された、Dr. Michael S. Okun講演会に参加しました。Okun先生の講演は、 神経学会総会 、 ICPD2008 に続いて3回目ですが、また新しい情報を得ることができました。  上記2つの講演に追加する事項として、まずは、術前の認知機能の評価です。Okun先生はdementia rating scaleというスケールをご使用で、130点を基準にされているとのことでした。また、story memoryや、失認・失行もチェックすべきと。STN-DBSでは怒りっぽくなるそうで、術前にmentalのコントロールができない方は、STN-DBSは困難とのこと。ボーダーラインの方では、STNではなくGPiを選択されるそうです。ただ、以前自治医大藤本先生にお聴きした時は、STNの3倍の大きさのGPiを刺激するのは、場合によっては電極を2本入れなければならない、広く刺激するため電池交換が早く来る、など、そう簡単ではないようですが。  その他のSTN-DBSの適応外として、すくみ足・重度の立ち直り反射障害・warfarinなど抗血小板/抗凝固療法実施中の方・重度の脳萎縮をあげられていました。on-offで、UPDRS-IIIが30%以上改善しないなら、DBSは考えないそうです。それから、5年以内に急に進行する場合、薬剤抵抗性が考えられ、DBSは考慮しないそうです。前日offにして、次の日の朝、offの状態を評価しているそうです。  比較的若年例で適応を考えるときに、「仕事ができるように」ということは適応基準として考慮すべきではないそうです。DBS後に運動症状が軽減することと、仕事が可能になることは、必ずしも一緒ではないからです。  刺激装置の調節期間はoff medicationとして、副作用が出ない範囲で電圧をあげ、そのあとパルス幅・周波数を調節。電圧は3.6Vを超えると電池の消費が増大します。副作用が出る場合はmonopolorからbipolarに変更、効果が不十分なら2点のmonopolarに。その後抗パーキンソン病薬を戻して6ヶ月くらいかけて減量、L-DOPAを急激に減量すると、うつや心気症が出やすいそうです。  終了後の懇親会では、Okun先生とお話しする機会がありまし

第5回千葉北総神経放射線研究会特別講演会

三井ガーデンホテル千葉で開催された、第5回千葉北総神経放射線研究会特別講演会に出席しました。この会は、通常日本医科大学千葉北総病院に伊藤壽介先生をお招きして、診断に苦慮している症例の画像を見ていただく会ですが、今回は東京大学の青木先生から拡散テンソル画像のお話と東邦大寺田先生のAIDSの講演がありました。

ディベート・効率的な糖尿病診療とは!?

ホテルウィシュトンユーカリで開催された、「ディベート・効率的な糖尿病診療とは!?」に参加しました。ディベート形式は、The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disordersでもありました。総合司会の日本医科大学千葉北総病院清野先生の進行が絶妙で、面白く聞けました。最近は、脳梗塞患者でも血圧は下げた方がいい、血糖も当然そう、コレステロールも下げた方がいい。血圧と血糖は、低血圧・低血糖は明確ですが、LDLコレステロールの加減は明確なエビデンスがありません。

Stroke Total Care

 ひきつづき、ホテルオークラ東京で開催された、Stroke Total Careに参加しました。連携についてのお話が多数出てきましたが、連携について私が見落としていた大事なお話がたくさんでてきました。ただこの研究会は撮影が許可されず、スライドをデジカメで撮らなかったので、正確にはお伝えできません。私のメモと記憶のみです。 地域脳卒中センターとプレホスピタルの連携  長崎リハビリテーション病院栗原先生より、脳卒中の地域連携のお話がありました。長崎では、脳卒中急性期の患者が専門施設に搬送されるのが52%に留まるとのこと、rt-PAを使う地域脳卒中センター、さらに高度な施設を高次脳卒中センターを作り(既存の施設が手を挙げる)、75%が専門施設に搬送されることが目標だそうです。  千葉県でも救急搬送の実態を調べなければなりません。重症例は日本医科大学千葉北総病院脳神経センターに搬送していると思うのですが、軽症例で発症2時間以内のときはどうか。倉敷市など一部地域では、救急隊のスケールがあり、血栓溶解療法の対象になる可能性がある場合は、血栓溶解療法が可能な施設に搬送する体制ができあがっているそうです。アメリカのシンシナティのスケールが有名です。これは全国の消防隊で使うべきなのではないでしょうか。  また、 全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会 が作成した、脳卒中地域連携パスのご紹介もありました。これは私たちの 印旛脳卒中地域連携パス 同様、急性期と回復期のパスが分かれている形式です。急性期の部分はなかなかよろしいのではないでしょうか。 エダラボンとアルテプラーゼ(rt-PA)の併用  日本はrt-PA使用可能になったのが欧米より遅れること約10年、しかし、エダラボンのようなラジカルスカベンジャーを併用することができるのは日本だけです。新薬の治験は選ばれた専門施設のみが行うため治療成績がよいことが多いわけですが、アルテプラーゼの場合はJ-ACTなど治験の成績と実際一般臨床での治療成績が大きく変わらないとのこと、エダラボン使用が影響しているのかもしれません。岡山大学阿部先生のご講演でした。エダラボン使用で、3ヶ月後の大腿筋の萎縮の程度に差があるようです。 脳卒中≠Brain attack  聖マリアンナ医科大学の長谷川先生のご講演です。脳卒中は医師が診断しますが、Brain

Asian Scientific Symposium PD and RLS 2008

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 グランドプリンスホテル新高輪で開催された、Asian Scientific Symposium PD and RLS 2008に参加しました。Louisville大学のLitvan教授の講演を拝聴することができました。Litvan先生は進行性核上性麻痺の研究を多数なさっていて、 私の進行性核上性麻痺の論文に もいくつか引用させていただきました。進行性核上性麻痺は、最初の報告者の名前を取って別名Steele-Richardson-Olszewski Syndromeとも呼ばれていますが、その先生方の顔写真がでてきました。また、Steel先生の患者さんのビデオもでてきました。やはり初診時から画像をきちんと撮っておくのは大事なことです。  来年2月に、インドで 2nd Asia & Oceanian Parkinson's disease and movement disorders が開催されるようです。  今日は研究会が重なっているので、ここで移動、ちょうど豪雨も止み、青空が見えました。

iPhone 2.0 Software Update for iPod touch

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 iPod touchがついにアプリケーションを増やせるようになりました。これまで和暦と西暦は、メモに書いてあるものを見ていましたが、Gengou Freeで一発。郵便番号もわかります。英語の辞書も買っちゃおうかなあ。しかし、ZiPhoneとiPhoneNotesが使えなくなりました。メモも同期できるといいのですが。Stedmanもでないかなあ。iPodのKeynoteができてプロジェクターにつながるようにならないかなあ。そうすれば出張が楽になります。  また、無線LAN下なら、MobileMeでiPod touchのカレンダーと住所録が自動的に同期するようになりました。これは便利。 Amazon.co.jp ウィジェット

第3回文京ニューロサイエンスフォーラム

湯島の東京ガーデンパレスで開催された、第3回文京ニューロサイエンスフォーラムに参加しました。この会は日本医科大学の神経関係の科である、神経内科、脳神経外科、精神科、小児科が集まり、症例検討などをする研究会です。特別講演では、埼玉医科大学の松田先生より、SPECTなどの統計画像を用いた精神神経疾患の講演がありました。幻聴の脳血流などの他、SPMのWrappingやpartial volume effectの処理など、興味あるお話を拝聴できました。

医療連携を推進する会2

 続いて、熊本市民病院橋本先生のご講演でした。 脳卒中は当日〜翌日でoutcomeが決まる  熊本のクリニカルパスは、疾患別ではなく、FIMなどで区分した重症度によって分類されたパスをご使用です。急性期病院は、例えばラクナ梗塞のパスというように、疾患ごとに分けることが多いです。しかし、次のステップである回復期は、疾患を治すのではなく、障害を治すわけで、土俵が違う。さらに追加すると、療養期は生活が対象になる。今私はラクナ梗塞のクリニカルパスを作成中、ちょっと考え直す必要が... 重度障害でもリハビリテーションのチャンスを  2〜3ヶ月は回復する可能性があるわけで、リハビリテーションに乗りそうもないと最初から療養型に送るのではなく、回復期施設がいいだろうとのことです。私たちはこのような場合に特殊疾患病棟を持つ施設に送るルートを作りました。でもその前に、リハビリテーションをすべきということです。ただし、同じ病院に続けて何人も送ってしまうと、結局その病院の回転が遅くなります。なぜなら、急性期病院は全病室に酸素のコンセントがありますが、リハビリテーション病院ではそうではないからです。その部屋が空かないと、次の重症者は受け入れられない。だから、重症者は一カ所に集中しないように、分散させるようにしたほうがいいとのことでした。 脳卒中地域連携パスはどこが作るべきか  私たちの 印旛脳卒中地域連携パス は、日本医科大学千葉北総病院脳神経センターと新八千代病院が中心になって始めたものです。新八千代病院は当時すでに千葉脳神経外科と連携パスを作成していて、それぞれが治療のクリニカルパスがあり、それをそのまま使用していました。私たちは連携パスは急性期〜回復期〜療養期を1枚の紙にすることを考えていましたが、それぞれ別な紙とし、後で統合するシステムとしました。急性期の部分は私たち急性期病院で作成しました。  しかし、橋本先生は回復期が作るべきとおっしゃいます。例えば急性期病院からの診療情報提供書、こういう風に診断して、こう治療して、肺炎になっても何とか治して...と、自慢話の羅列です。しかし回復期はどういう情報が欲しいのか、麻痺の程度、食事形態、発語、排泄、患者さんの障害の程度を知りたいのです。これらの事項は私たちの紹介状では抜けがちです。回復期が必要な情報を提供するのが地域連携パスの目的です。

医療連携を推進する会1

 ホテルニューオータニで開催された「医療連携を推進する会」に参加しました。相澤病院原先生と熊本市民病院の橋本先生のご講演を拝聴しました。 脳卒中地域連携パスもすごろく型ではなく...  原先生のお話の中で、印象的な事項がいくつかありました。  回復期リハビリテーション病院退院後、リハビリテーションが継続できるかが重要だそうです。相澤病院では、退院後も3ヶ月ごとに患者の状態をチェックするそうです。一般的な脳卒中地域連携パスは、急性期→回復期→療養期と進んでいくすごろく型です。私たちの 印旛脳卒中地域連携パス もそうです。心筋梗塞などは、カテーテル検査などをフォローアップで行う循環型が主流です。原先生は、脳卒中もリハビリ専門医の定期的なフォローが必要とおっしゃっていました。私たちの脳卒中地域連携パスの会議でも、かかりつけ医の先生から、その後のリハビリテーションはどうするのか、というご質問をいただきました。私たちの地域でも、リハビリ専門医の定期的なフォローの体制が必要と感じました。 Early Supported Discharge (ESD)  自宅退院を進めるには、訪問リハビリテーションの体制が重要ということです。相澤病院では、ラクナ梗塞は3〜4週間で自宅退院になるそうですが、その際に大事なのが、ESDチームです。私たちの急性期病院では実施困難、回復期施設にお願いすることになります。 患者用パスに書くべきこと  私たちの患者用パス( こちらからダウンロードできます )は、急性期病院で行うこと、その後回復期施設に移ることなどが書かれているだけです。相澤病院のパスには、例えば身体障害者手帳を申請する時期や、復職を目指す場合はその旨も書くようになっています。私たちのパスは私たちの体制だけをお知らせしている、相澤病院は患者さんに必要な情報を提供している... これも改善すべき事項です。 急性期のリハビリテーション  相澤病院に紹介された他施設で急性期治療を行ったケースをビデオでお見せいただきました。脳出血だから積極的なリハビリテーションは無理だったのだと思いますが、Wernicke-Mann肢位だったり、クローヌスが認められたり... 反射の亢進もまさにリハビリテーション開始の遅れとおっしゃいました。この辺は、私たちはも大丈夫、重度の患者でも翌日にはリハビリテーション科に診察

カバサール千葉講演会

 日本医科大学で科研費の説明会があった後、千葉市の京成ホテルミラマーレで開催されたカバサール千葉講演会に出席しました。まず、日本医科大学第一内科の本間博先生より、弁膜症の心ECHOについてのご講演がありました。カバサールなど麦角系ドパミンアドニストの副作用として、弁膜症が問題になっているからです。しかし、本間先生は、一連の麦角系ドパミンアドニストの弁膜症の研究で、弁膜症の診断基準に問題があることを指摘されました。心ECHOでの逆流のみで診断している場合が多く、逆流がsevereという基準でも、臨床上症状もないレベルとか。心ECHOで、弁の肥厚とかドーミング(弁の奇異な動きで腱索などのひきつれ)があれば、弁膜症と診断してもよいかもしれないが、単なる逆流は正常の人でもいると。第二内科永山先生の症例のうち心ECHOで逆流があった60例中1例しか、麦角系ドパミンアドニストによる弁膜症と思える症例がなかったとのことでした。従って、全体から見るとかなり少ないということです。単なる逆流を診断基準にせず、再検討が必要とのことでした。鎌ヶ谷総合病院千葉神経難病医療センターに移られた湯浅龍彦先生も、神経内科医は大げさに騒ぎすぎ、再検討が必要、と懇親会でお話しされていました。  そのあと、自治医大藤本先生より、パーキンソン病治療の精神症状についてのご講演がありました。パーキンソン病の治療が発達し、患者さんは長生きするようになりましたが、認知障害や気分障害が問題になることが多くなりました。プラミペキソールはドパミンD3受容体を刺激することでうつ症状の改善が期待できますが、一方で、pundingなどメンタル面の副作用もあります。STN-DBSも、精神症状が問題になっています。視床下核の上の方は運動機能ですが、下部に精神系のループがあるからだそうです。DBSはこれを抑制することになり、迷うような事項に迷わなくなったり、感情の抑えが利かなくなったりするようです。淡蒼球内節は精神症状が少ないとされていますが、広範に刺激しなければ効果がなく(場合によっては2本入れる)、電池も早期になくなるため入れ替えも多くなるということで、あまりやらないそうです。また、病的賭博や睡眠発作など副作用について、患者さんが医師にお話しないことも多く、何でも話せるような人間関係を構築することが最も大事とのことです。妄想など

MDS-UPDRS

  The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders では、パーキンソン病評価スケールであるUPDRSの改訂作業についての報告がありました。 PD ACADEMYに日本語の解説 が出ています。最近は運動機能障害以外の症状についても注目されているので、時代に即して変更がなされたそうです。日常生活については、患者さんと家族のインタビュー形式の項目もあります。順天堂大学水野教授から、同じ患者で新版UPDRSと旧版を取ったときに点数の差はどうかと質問がありましたが、新版の方が項目が多いから点数は高くなりますが、トータルの点数で割るとほぼ同点となるようです。旧版からの換算表も検討されていました。  英語以外のバージョンもMDSが作成するようです。 ADNI では、ADAS-Jの日本語訳のニュアンスが問題になったりしていますから、MDS-UPDRSのように学会主導で日本語版ができるのは使う側としてはありがたいです。使用マニュアルとしてのDVDも日本語版ができるのでしょうか?

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders は本日で終了しました。  私のポスターは、治療後パーキンソン病のアデノシンA 2A 受容体がどう変化するかという者です。今年は、Brooks先生のところからアデノシンA 2A 受容体のPETの発表があったくらいでした。でも、カナダのLaval大学教授のPaolo先生にも私のポスター、ご覧いただけました。アデノシンA 2A 受容体については、剖検脳の研究を多数されている先生で、私の論文でも彼女の学生の論文が参考文献として出てきます。  認知機能障害や睡眠障害など、運動機能以外のセッションもいくつかありました。睡眠障害のところでアデノシンの話は出てきませんでした... STN-DBSなどは機能抑制するのですが、PPN-DBSは刺激するとのこと、PPNが睡眠に関連するため、PPN-DBSでの睡眠障害についての質問がでました(不明とのお答え)。  ディベート形式のセッションでは、Stanley Fahn教授から、DBSは10〜15年でpasséであろう、という立場の発表がありました(もともとのタイトルは5年でしたが)。DBSの歴史は実は古く、薬がいいのが出ると下火になって、薬の限界が出てくるとクローズアップされているようです。対するPaul Krack先生はもちろん反対の立場でのプレゼン。パーキンソン病に対する根本的な治療が出て来ない限り、薬物療法とDBSはしばらくは併用です。  最後にOkun先生などがプレゼンしたDBSのセッションを聞いて帰ってきました。GPiが見直されてきましたが、STNの方が薬の減量や固縮への効果はあるようです。Elena Moro先生からは、PPN-DBSの発表、一側刺激で姿勢反射障害に効果的で、STNとの併用がいいかもしれませんが、STNより小さい領域だし、橋だし...   来年のこの学会はパリ 、アデノシン関係の研究で出席したいものです。  Movement Disorderの学会だけあって、ビデオがたくさん出てきました。もちろんPowerPointでのプレゼンが圧倒的に多かったですが、PowerPointのプレゼンでは時々ビデオの表示にトラブルがありました。一部の若手はKeyNot

Chicago Transit Authority

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders 参加のため、シカゴにおります。今回はホテルと学会場が離れているので、Chicago Transit Authority(CTA)の地下鉄とバスを頻回に載っています。そんなときは、Passが便利。O'Hare空港やChicago駅に自動販売機があります。 CTAのサイト から、地図をダウンロードすべきでした...

STN-DBSの次は...: The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders のOpening Symposiumとして、Infusion therapy and surgery for Parkinson's diseaseがありました。Apomorphineやlevodopaの注射はそのうち日本にも入ってくるのでしょうね。  Emory UniversityのRobert E. Gross先生からは、"Deep brain stimulation-Exploring new target"という題で、STN-DBSの次のターゲットのお話がありました。精神症状などのSTN-DBSの限界があり、GPiの見直し、PPNやZi、CMなどのtrialが紹介されました。 参考文献 Alessandro Stefani, Andres M. Lozano, Antonella Peppe, Paolo Stanzione, Salvatore Galati, Domenicantonio Tropepi, Mariangela Pierantozzi, Livia Brusa, Eugenio Scarnati, and Paolo Mazzone; Bilateral deep brain stimulation of the pedunculopontine and subthalamic nuclei in severe Parkinson's disease. Brain, June 2007; 130: 1596 - 1607. Alessandro Stefani, Andres Lozano, Paolo Stanzione, and Paolo Mazzone; Targeting human PPN: few patients, numerous disputes. Brain, September 2007; 130: e80. Plaha, Puneeta and Gill, Steven S.; Bilateral deep brain stimulation of the pedunculopontine nucleus for

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders

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The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders 出席のため、シカゴにいます。

放射線作業従事者教育訓練

日本医科大学千葉北総病院で開催された、放射線を取り扱う者を対象とした教育訓練に参加しました。講師は日本医科大学救命救急センターの近藤先生。私は、日本医科大学千葉北総病院と東京都老人総合研究所2カ所で教育訓練を受ける機会があるのですが、例年ですと、チェルノブイリとかJOCの事故、原爆などの事例でどうなったか、だから注意して扱うべき、というところで終わりです。今回は、テロなどで放射能・化学兵器・生物兵器が使われたときに、病院はいかに対処すべきか、という内容で、いままで聴いた講演とは一線を画したもので、大変勉強になりました。アメリカのドラマのERで天然痘患者が来院したとき、あと化学工場の事故かなにかがあったような、それから24でCTUに化学兵器が散布されたとき、似たような場面がありました。病院に入っていただく前に除染をやるわけです。

日本医科大学千葉北総病院安全管理講習会

安全管理講習会で、 ACTS-HEALTHCARE の田上先生のお話を聞きました。TOYOTAの品質管理の仕組みと医療事故防止への応用という内容でした。不良品(医療ミス)の情報を共有すること、不良品の情報を報告しやすくする環境づくり、効率化のための投資を惜しまない、全体のラインを止めることもいとわない、など、TOYOTAのトップと理念、豊富な資金があるからこそできる体制ですが、医療現場もそのような余裕が必要です。

第95回東葉臨床医学セミナー

 千葉県佐倉市の ウィシュトンホテル・ユーカリ で開催された、第95回東葉臨床医学セミナーで講演しました。今回も 印旛脳卒中地域連携パス の現状報告です。特別講演として、順天堂大学の小林弘幸先生より、医療現場でのトラブルについての講演がありました。最終的には、信頼関係が大事ということです。懇親会では、 宇都宮高校陸上部 の先輩の、菅原先生にお会いできました。

論文のPDF

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Annals of Nuclear Medicine に掲載された、アルツハイマー病におけるシグマ 1 受容体の論文が SpringerLinkよりダウンロードできるようになりました 。 Journal of Nippon Medical Schoolの総説 もダウンロードできます。

第2回印旛脳卒中地域連携パス講演会

 千葉県佐倉市のウィシュトンホテル・ユーカリにおいて、第2回印旛脳卒中地域連携パス講演会を開催しました。今回 印旛脳卒中地域連携パス の運用実態について解析しました。まだ実質1ヶ月しか経っていないのですが、医療者用パスのフォーマットの変更は必要そうです。患者用パスに、退院基準、転院基準も何とか入れたいですが、スペースが... 署名欄は作りました。「連携で急性期病院はいいかもしれないが、本当の終末期を自宅で診るのはかかりつけ医、そのことをわすれるべからず!」との厳しいお言葉もいただきました。

全世界で3位!!

6月4日の会議にむけて脳卒中地域連携パスの資料作りをしています。それで気づいたのですが、Googleで「脳卒中地域連携パス」と検索すると、 印旛脳卒中地域連携パスのサイト は、3番目にヒットするようになっていました! ま、日本語の検索なので日本限定ですが、一応、全世界で3位です。

第5回パーキンソン病治療の“いま”を考える会

アオヤマツインの日本イーライリリー東京支店で開催された、第5回パーキンソン病治療の“いま”を考える会に参加しました。日本大学神経内科の鈴木先生より、視床下核脳深部刺激術の講演がありました。DBSの効果は7〜8年期待できること、STN背側を刺激するとジスキネジアが軽減することなど、勉強になりました。また、ドパミンアゴニストの使用方法などにつき、discussionがありました。非麦角系の睡眠発作と麦角系の心臓弁膜症、薬価など、さまざまな問題があります。

第49回日本神経学会総会:第3日目

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第49回日本神経学会総会 も今日で終わりです。朝から、藤田保健衛生大学才藤先生の嚥下障害のリハビリテーションに関する教育講演をお聞きしました。急性期の治療が「病理」を対象にしているなら、リハビリテーションは「システム」を対象にしているとのこと、ADLの悪い方にとって「食事」が一番の楽しみであること、喉頭蓋は気管をフタしているわけではないこと、など、実際の嚥下造影やファイバースコープの映像を見ながら勉強できました。一般演題では、京都大学から皮質基底核ループに関する演題がありました。澤本先生に[ 11 C]CFT PET画像のSPMによる空間的標準化についてお聞きしたところ、特に問題なくできるとのこと、福山先生から、ACPCからの距離が近い大脳基底核のずれは少ない、とご教示いただきました。ということで、アイディアが... DOPA系PETもJackknife検定のようなものもできるかもしれないし、線条体以外はデータ不要だから、small volume collectionを使えば統計学的にも厳しく評価可能... アデノシンのもできるかも。

第49回日本神経学会総会:第2日目

第49回日本神経学会総会 において、パーキンソン病におけるアデノシンA 2A 受容体の治療後の変化について報告しました。荏原病院長尾先生から、血栓溶解療法の適応を決定するための、Perfusion Mismatch Analyzerというソフトの紹介がありました。荏原病院の急性期のMRIの体制は、なかなかまねできません。自治医大藤本先生から、メンタル面の脳深部脳刺激術の影響についての報告がありました。抗パーキンソン病薬の減量により、幻覚などは減少しますが、躁鬱やドパミン補充薬への依存症が問題になったケースがあり、術前に精神症状に関する適応を十分検討すべきだとのことでした。また、パーキンソン病に対する遺伝子治療の基礎実験の報告が順天堂大望月先生、自治医大村松先生よりありました。6〜7年の効果の持続が期待できそうだとのことです。東京医科大の羽生先生のランチョンミーティングでは、SPECTなど画像のお話もありましたが、アルツハイマー病ではご家族と比べると患者さん自身の健忘の自己評価は軽く、うつによる仮面痴呆ではご家族より重く評価する、というところが興味ありました。

第49回日本神経学会総会:第6回日本パーキンソン病DBS研究会

  第49回日本神経学会総会 のイブニングセミナーとして開催された、第6回日本パーキンソン病DBS研究会に出席しました。演者はUniversity of FloridaのDr. Michael S. Okunでした。  私たちは、脳深部刺激術(DBS)を実施しているのはパーキンソン病だけですが、Okun先生の施設では全体の40%、本態性振戦やジストニア、舞踏病など、他疾患にも施行されていました。振戦を押さえるには視床VIM核、ジストニアは淡蒼球内節(GPi)がいいそうです。ジスキネジアも、視床下核(STN)なら抗パーキンソン病薬減量により軽減できますが、GPiは直接軽減でき、on時ジスキネジアの方では投薬を減量する必要がなくなります。  それから、術前のカンファレンスが重要だそうです。私たちはまだ例数が少ないですし外来医で判断していました。運動機能だけでなく、QOL、気分障害、家族の状況など、まずは患者の面接、それから、神経内科医、脳外科医の他、神経心理士も参加して、discussionするとのこと。手術対象を選出するチームができ上がっているんですね。 Amazon.co.jp ウィジェット

第49回日本神経学会総会:パーキンソン病の睡眠障害

第49回日本神経学会総会 に出席中です。パーキンソン病では、不眠・Restless leg症候群・REM睡眠時行動障害など、睡眠障害も問題になっていて、多数の演題がありました。パーキンソン病の睡眠障害の評価スケールとしては、The Parkinson's Disease Sleep Scaleがいいようです。 1.毎日の睡眠は総合的に見てどの位の質の睡眠が取れていますか。 2.すぐ眠れますか。 3.夕方や夜に睡眠を妨げるレストレスレッグ症候群はありますか。 4.睡眠を持続できますか。 5.寝るときリラックスしていますか。 6.恐い夢をみますか。 7.夜中に幻覚はありませんか。 8.夜中にトイレに起きますか。 9.動けなくてトイレに行くのに困りませんか。 10.夜中に手足が麻痺したり(numbness),疼いたり(tingling)しますか。 11.夜中に手足の筋肉が引きつる事がありますか。 12.寝ていて手足の位置が悪くて痛くなり朝早く目がさめませんか。 13.目が覚めたとき震えることがありますか。 14.朝、目がさめた後も眠かったり、疲れていたりしませんか。 15.日中に知らないうちに寝てしまいませんか。 これをいつもある(0)からそれはない(10)までの十段階評価を集計します。全く睡眠障害がなければ、150点になります。 また、東京歯科大学市川総合病院の野川先生からは、 MASAC-PD31 の紹介がありました。患者さんご自身にアンケートでご回答いただくもので、日常診療に役立ちそうです。

第8回日本核医学春季大会

5月9日〜11日タワーホール船堀で開催された、第8回日本核医学春季大会に出席しました。PET核医学認定医の更新に必要なもので... ガンの診断も、[ 18 F]FDG PETだけでは確実ではなく、他のモダリティを併用した方がよいことがよくわかりました。

Annals of Nuclear Medicine

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Annals of Nuclear Medicine にアルツハイマー病におけるシグマ 1 受容体の論文が掲載されました。 Mishina M, Ohyama M, Ishii K, Kitamura S, Kimura Y, Oda K, Kawamura K, Sasaki T, Kobayashi S, Katayama Y, Ishiwata K: Low density of sigma 1 receptors in early Alzheimer's disease. Annals of Nuclear Medicine 22(3):151-156, 2008

千葉県医師会医学会誌

千葉県医師会医学会誌に、講演内容が掲載されました。 三品雅洋、石渡喜一:[ 11 C]SA4503 PETを用いたアルツハイマー病におけるシグマ 1 受容体分布の検討。千葉県医師会医学会誌 4、80-82、2008

Dr. View/Linuxプレインストールマシーンのシステムをアップデート

以前より、2005年に購入した Dr. View/Linux プレインストールマシーンのログアウトやシャットダウン時に、画面が真っ黒になってしまい強制終了せざるを得ないことがあったのですが、ネットで調べていたら、何となく原因がわかりました。X window systemが動かないだけのようです。telnetで外から入って(つまりシステムはフリーズしていない)、/etc/xorg.confをmvし、再起動すると、ディスプレイの設定画面が表示され、もとどおり。所有しているプレインストールマシーンはFujitsu CELSIUS H230で、ビデオボードがATI MOBILITY FireGL V5000、しかし、CentOSにはドライバーがはいっておらず、デフォルトのままで使用していました(解像度は1600×1200)。 このボードのダウンロードサイト に、Linux_x86用のドライバーがあり、これをインストール。rootで aticonfig --initial とやってrebootすると、ATI Catalyst Control Centerという設定画面が使用できるようになり、以後ブラックアウトがなくなりました。スクリーンセーバーになるときに画面がチラチラしますが...  昨今のセキュリティの事情などを考えると、OSをそのままにしておくのは気が引けるので、Dr.Viewなどのデータをバックアップ、CentOS 4.6を新規インストールし、Dr.View2.5も入れ直しました。/etc/fstabに /dev/sda1 /media/win vfat defaults,codepage=932,iocharset=utf8,user,umask=000,uid=500,gid=500,rw 0 0 を書き加えて、WINDOWSの自動マウントもできました。あとはyumでシステムをアップデート。いろいろ使って問題なければ、Acronis True Imageでバックアップです。

ブートローダが壊れた...

いい気になって、CentOSのアップグレードをしていたら、X Window systemがフリーズするのかうまくいかず、Acronis True Imageでバックアップに戻したのでした。そしたら、GRUBが途中で止まるように...  「GRUBの起動ディスクを作成するには」 とか、 「GRUBを再インストールするには」 により回復しましたが、連休中にやろうと思っていた画像処理は全然進まず...

CentOSのアップデート

アップデートせずに3年そのままにしておいた、Dr. View/Linux用のCentOS4を連休中にアップデートしました。ところが、up2dateは途中でフリーズ... ネットで調べたら、情報がたくさんありました。 Linux Square と KSKNET が情報満載です。 サーバーをftp.riken.jpに変更したら、 スムースにできました。

Positron Emission Tomography for Brain Research

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Journal of Nippon Medical School に、総説が掲載されました。 Mishina M: Positron Emission Tomography for Brain Research. J Nippon Med Sch 75(2) 68-76, 2008 でも、webにあるのはまだ前号までです...

第6回千葉めまい・平衡障害研究会

京成ホテルミラマーレで開催された、第6回千葉めまい・平衡障害研究会に参加しました。メニエール病はストレスが起因しているんですね。

Fighting Vascular Events in Tokyo 2008

ザ・プリンスパークタワー東京で開催された、Fighting Vascular Events in Tokyo 2008に参加しました。まずは、国立循環器病センターの北風政史先生より、心臓とアデノシン・NOに関する講演がありました。北風先生のご講演は、 脳卒中学会のランチョンミーティング でもお話をお聞きする機会がありましたが、今回も懇親会でいろいろご指導いただきました。先日、 Dr. SchwarzschildらのArch Neurolの論文 で、尿酸値が低いほどパーキンソン病が進行しやすいと報告されました。アデノシンの最終産物が尿酸ですが、心筋梗塞や心不全でも、尿酸値低下が症状の悪化と関連があるかをお聞きしました。しかし、尿酸値高値は明らかにリスクファクターだが、逆は考えにくいとのことでした。また、アデノシンと尿酸の量は、アデノシンがpico molオーダーであるのに対し、尿酸は圧倒的に多く、虚血でアデノシンがワッと増加しても、血中尿酸値に影響は与えないとのことでした。ただし、脳内で尿酸の産生が少ないにしても、同じ遺伝子多系の酵素が肝臓など他臓器にあるわけで、何らかの関連がある可能性もあるということです。

第105回日本内科学会総会

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東京国際フォーラムで開催中の、第105回日本内科学会総会に出席しました。まずは、慢性腎臓病(CKD)と心疾患のシンポジウム。脳卒中とCKDの関連について興味があったのですが、心臓関連ではずいぶん研究が進んでいます。腎臓の細動脈と脳の穿通枝の類似がわかりました。午後は内科救急のシンポジウム。脳卒中については、血栓溶解療法を効率よく実施するためのシステム作りが話題になりました。胸痛のところでも医療崩壊が問題となりました。急性腎不全ではなく、Acute kidney injuryというそうです。低容量ドパミンは以前は腎血流増加と称してよく用いていましたが、予後改善や透析回避のエビデンスがないと、LancetやAnn Int Medに載っているそうです。脳梗塞やパーキンソン病の治療も私が研修医だった頃とは大違いですから、他の領域も当然進歩している訳です。最近は専門外の論文は読みませんので、専門外領域の耳学問は大事です。

第9回千葉神経難病研究会

千葉市の京成ホテルミラマーレで開催された、第9回千葉神経難病研究会に参加しました。一般演題の症例報告は、日常臨床に応用できる大事な事項が話題にでてきました。特別講演は昭和大学河村満先生で、パーキンソン病と扁桃体というタイトルで、社会性認知機能や感情行動の視点からのご講演がありました。以前先生が老人研PETでプレゼンされたときの研究打診の成果の一部も見ることができました。

脳深部刺激術

脳深部刺激術5例目を行いました。

印旛脳卒中地域連携パスのサイトのエンコード

印旛脳卒中地域連携パスのサイト が、WINDOWSなどで見えない理由がわかりました。ただ単に、エンコードの問題でした。Unicord(UTF-8)を使っているのですが、なぜか、このサイトはSift-JISが選択されてしまいます。Dreamweaverで、「Unicode Signature (BOM) を含める」を選択したら、自動でUTF-8が選択されるように直りました。しろうとがwebに手を出すとこんなもんです...

脳卒中懇話会

佐倉市のウィシュトンホテルユーカリにおいて開催された脳卒中懇話会で、脳梗塞の講演をしました。脳卒中地域連携パスの説明と、外来での抗血小板療法・抗凝固療法、リスクファクター管理が主な話題です。 印旛脳卒中地域連携パスのサイト が一部の環境で見えないようです。レイアウトにこりすぎたため? でもDreamweaverのテンプレートをモディファイしただけなのに...

印旛脳卒中地域連携パスのサイト

  印旛脳卒中地域連携パスのサイト をリニューアルしました。まずは、日常生活機能評価表を入力できるよう、データベースを変更、印刷用のレイアウトも一苦労しました。確認の印の部分もなくしました。  Googleで「印旛」と「脳卒中」で検索すると、トップでヒットしますが、脳梗塞を検索語に入れると、長嶋茂雄氏の話題に圧倒されてしまいます... InfoseekやLivedoorでもたどり着きますが、Yahooではダメでした。

第33回日本脳卒中学会総会

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 京都の国際会館で開催された 脳卒中学会 に参加しました。シンポジウムは、画像やリスクファクターなどについて、興味ある企画が満載でした。スケジュールの組み方が難しかったです。京都だったせいか、参加者も例年より多かったような印象です。CKDのこともすでにいろいろな施設で検討されていました(私もやろうと思っていましたが、すでに遅し...)。  私は、気温の変化と脳梗塞病型別発症頻度についてのポスターを出しました。FileMakerとJMPを駆使した解析です。気象庁のサイトから佐倉市の気象データをコピー&ペーストしたのですが、腱鞘炎になりました...  脳卒中地域連携パスにむけて、いろいろな施設の先生方から情報をいただきました。脳卒中学会でも統一のパスを検討中とかで、 私たちのパス も期間限定の可能も...  ランチョンミーティングでは、国立循環器病センターの北風先生より、アデノシンのご講演をお聴きすることができました。生体内のアデノシンは5〜10秒で分解してしまいますが、虚血病変では増加し、血管拡張などさまざまな作用をもたらしているとのこと、NOとの関連も興味深いお話でしたし、アデノシンA2A受容体の遺伝子多系も、私のPETの研究の解釈にも参考になることでした。  会場は無線LANが飛んでいて、メールのチェックもiPod touchで楽々でした。iPod touchのソフトキーボードも、小さくてミスタッチも多くなってしまいますが、携帯電話のような日本語変換が意外と使いやすかったです。  京都の移動の間、 The Complete Led Zeppelin の中の、ライブを聴いていましたが、往復6時間以上にも関わらず、聞き終わりませんでした。さすが、The Complete。

脳卒中学会参加中

京都で開催中の脳卒中学会に参加中です.iPod touchでblogしてます.画像は載せられない?

第21回タウン講座

 第21回タウン講座が日本医科大学千葉北総病院で開催され、小林士郎教授とともに、脳卒中の講演を行いました。  私が一般向けの講演をするのは2回目です。 昨年北村先生にお願いした市民公開講座 を参考に、なるべくゆっくりしゃべろうと思ったのですが、どうしてもだんだん早口になってきてしまいます... 

第3回クリニカルパス大会

第3回日本医科大学千葉北総病院クリニカルパス大会が開催され、脳卒中地域連携パスに関する発表をしました。ご興味がある方は、 こちら から、地域連携パスのサイトをご覧ください。スライドをQuickTimeにしてあります。  脳神経センターチームは、準MVPに選出されました。私たちは、外科などと違い、クリニカルパスは避けてきましたから、今回の連携パスを契機にもっとパスを推進せよ、という叱咤激励です。   厚生労働省の診療報酬改定 で、脳卒中地域連携パスの保険診療が認められましたが、日常生活機能評価を添付せよ、とありました。せっかく作ったデータベースも、再度作り替えです...

印旛脳卒中地域連携パスのサイト

印旛脳卒中地域連携パスのサイト をリニューアルしました。Adobe Dreamweaverで作成しました。最初はHelpだけでがんばっていましたが、効率が悪いので、本を2冊買ってしまいました... やっぱり私のようなしろうとは、iWebが簡単です。しかし、今回は、印旛脳卒中地域連携パスに参加される施設のデータベースファイルをxmlに変換、郵便番号でソート、という作業があったので、iWebでは無理です。後は、テンプレートが使いこなせればさらに効率アップ。 Amazon.co.jp ウィジェット

脳深部刺激術

脳深部刺激術4例目を行いました。 Amazon.co.jp ウィジェット

iPod touchが来た

操作性はなかなか、無線LAN接続も快適、Wi-fiがあれば、出張先でメールチェックも楽ですね。メモが、Mailのメモと同期するのかと思っていたのですが、それはなし。仕方がないので、gmailにメモのディレクトリを作って、そこにアクセスすればOK。一度アクセスしてしまえば、Wi-Fiなくても見れます。息子が持っている第二世代のiPodはディスクとしてマウントしますが、iPod touchはマウントしませんね。 Amazon.co.jp ウィジェット

第16回Post Stroke Depression研究会

東京会館において開催された、第16回Post Stroke Depression研究会に参加しました。小脳梗塞でPSDの症例が提示されました。diaschisisが関係していました。NIRSのreviewが群馬大福田先生より講演され、勉強になりました。

FileMaker 9のアクティベーション:再掲

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  Mac OS X 10.5のTime Machineを使ってバックアップを戻すと、FileMaker 9のアクティベーションがうまく行かない件を書きました。 先日、word 2004など、Rossetaで動作しているソフトのキー入力ができなくなり、Time Machineを使って動作が正常だった頃に戻しました。前回のFileMaker Customer Assistanceの電話で、「Backupから戻す前に、FileMaker 9のアクティベーションを解除し、バックアップから戻した後インストールしなおすように。」とのことでしたので、FileMaker 9とAdobe関係のactivationを解除して、戻しました。Adobe関係はアクティベーションはうまく行きましたが、またFileMaker 9はエラーコード50040...  そこで、再度FileMaker Customer Assistanceに電話したところ、今度は、「/Library/Preferences/FLEXnet Publisher/FLEXnetを、TimeMachineのバックアップから外してくれ。」とのことでした。でもそこにはAdobeのファイルも... だから、その中の、「filemaker_00247d00_tsf.data」をバックアップしないようにすればいいのでしょうね。FileMaker本体はバックアップに入れてもいいそうです。CDから再インストールしてもいいですが、バージョンアップしなければなりませんから。  でも、また同じようなことがあるといけませんから、FileMaker 8.5も消さずにそのままです。 Amazon.co.jp ウィジェット

SCADS-I

大阪の千里ライフサイエンスセンターにおいて開催された、 後ろ向き研究による調査票を用いた脳動脈解離の事態調査(SCADS-I) の結果報告会に出席しました。最終結果は International Stroke Conference や 脳卒中学会 で報告、論文もまもなく完成ということです。

Lecture: Boehringer

大崎の think park の 日本ベーリンガーインゲルハイム東京本社 において、アデノシンに関する講演をしました。

第4回日医大オープンカンファレンス

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 荏原病院神経内科の長尾毅彦先生をお招きして、日本医科大学千葉北総病院において、第4回日医大オープンカンファレンスを開催しました。荏原病院の血栓溶解療法の成績は非常によく、急性期の画像診断もまねできるものではありませんでした。私たちの施設もまだまだ改善の余地があります。  私は、 脳卒中地域連携パス のお話をさせていただきました。  長尾先生よりご紹介された、米国の脳梗塞に対する一般の方々への啓発アニメをリンクしました。  F(=Face、顔の動きの異常がないか)  A(=Arm、腕の力が落ちていないか)  S(=Speech、話はできるか)  T(=Time、一刻を争う)  脳梗塞の初期症状をを見逃さず、おかしいと思ったら救急を、というメッセージです。千葉県は、他地域と比べると血栓溶解療法の実施率が低く、多くは、発症後の来院の遅延が原因です。皆さん、我慢強く様子を見てしまうのです。  来月は一般の方を対象に講演をする予定ですが、まずはこの辺をお伝えしなければなりません。  ただし、長尾先生は終了後にお聞きしたところ、市民公開講座も限界がある、とおっしゃっていました。講演にいらっしゃる方は、多くはすでに健康に関して勉強されている方、複数回開催しても、いっらっしゃるのは同じ方が多く、情報はあまり広がらないとのこと、それで最近はニュース番組などにも出るようになったとのことでした。  私どもは、長尾先生ほどの権威はないので、マスコミの依頼はございませんから、ネットで何とかがんばります。

Academic Conference in Tokyo

京王プラザホテルで開催された、Academic Conference in Tokyoに参加しました。福島県立医大の宇川義一先生より、大脳基底核のお話がありました。

Microsoft Office: mac 2008

Microsoft Office 2008が到着しました。Universalになったので、Intel Macでサクサク動くのと、トラックパッドで2本指のスクロールがちゃんと使えるようになったのはうれしいのですが、EndNoteは未対応。Excelの棒グラフで、エラーバーがそれぞれの標準偏差を割り当てるのができなくなってしまった。今後のグラフ作りは、JMPかなあ。

第2回文京ニューロサイエンスフォーラム

日本医科大学橘桜会館で開催された、第2回文京ニューロサイエンスフォーラムに参加しました。この会は日本医科大学の中の脳関係の科、脳神経外科・精神科・小児科・神経内科が集まって討論する会です。今回は認知症がテーマで、弘前大学の東海林先生のご講演を聴くことができました。脳外科の喜多村先生からは、特発性正常圧水頭症のご講演がありました。最近できた診断基準は非常に分かりやすいものです。症例報告も面白い症例でした。神経内科石渡明子先生から、pixel値の高いものを参照領域とするアルツハイマー病のJackknife検定の手法が紹介されました。SPECTの絶対値は再現性が高いとは言いがたく、相対値を使った解析は一つのアイデアです。

脳深部刺激術

脳深部刺激術3例目を行いました。 Amazon.co.jp ウィジェット

FileMaker 9のアクティベーションとTime Machine

  Mac OS X 10.5のTime Machineを使ってバックアップを戻すと、アクティベーションをやり直さなければならないことは以前書きました。 先日Onyx 1.9.1のバグ(ホームディレクトリをまっさらにする!!)に引っかかり、突然ハードディスクの空きが数倍になったので、慌ててTime Machineを使ってバックアップを戻しました。Adobe関係のアクティベーションはうまくいったのですが、FileMakerはアクティベーションエラー50040が出て、FileMakerを使用することができませんでした。  そこで、FileMaker Customer Assistanceに電話したところ、アクティベーションの回数制限があることがわかりました。FileMaker 9は、アクティベーションのやり直しは年2回までだそうです。今回のような場合は、FileMaker 9のアクティベーションを解除し、インストールしなおすようにとのことでした。また、Time MachineにFileMakerは入れないようにとのことです。うーむ。  電話する前に、マニュアルも web site も調べたんですが、私の能力では該当の記載は見つかりませんでした... Amazon.co.jp ウィジェット

第3回Stroke Prevention Forum

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 経団連会館で開催された、第3回Stroke Prevention Forumに参加しました。参加者は非常に多く、おそらく、札幌医大の宝金先生のご講演が目的だったのだと思います。 NHKでも放映されましたし。  再生医療として注目されていますが、むしろ骨髄間葉系幹細胞が病巣に遊走して、神経栄養因子などを放出するのが効果の機序として考察されていました。一般の薬は、脳梗塞のような虚血病巣には再開通しないと届かないわけですが、細胞だから、遊走して病巣までたどり着くことが違いだそうです。最後に富山大学の田中先生が質問され、その中で、特に白質病変の症例で有効だったとのお話がでました。私も エダラボンの論文 で書きましたが、神経保護的な治療では、そのような傾向があるような気がします。  実施には、骨髄から骨髄間葉系幹細胞を分離・培養・管理するための、細胞調節施設(Cell Processing Center, CPC)が必要です。本格的に実施するには相当費用がかかるのでしょうね。

脳卒中地域連携パス

日本医科大学千葉北総病院の脳卒中地域連携パス に関する2回目の会議がありました。第一弾が完成し、とりあえず使用してみて、再度相談することになりました。

今日の富士山

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あけましておめでとうございます。

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