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2月, 2009の投稿を表示しています

後ろ向き研究による実態調査(SCADS-I)前向き観察研究(SCADS-II)研究成果報告会

大阪の千里ライフサイエンスセンターで開催された、 循環器病研究委託費 18公-5「脳血管解離の病態と治療法の開発(SCADS-Japan)」後ろ向き研究による実態調査(SCADS-I)前向き観察研究(SCADS-II)研究 成果報告会に参加しました。詳細は、脳卒中学会など今後の学会や、論文で明らかになるようです。  画像診断については、この研究会を通じて進歩しました。脳血管撮影でのintimal flapまたはdouble lumen、MRI T1WIでのintimal hematomaが診断確実、教科書的には有名なpearl and string signは、動脈硬化やSAH後のspasmとの鑑別が難しいので解離疑い、ということでした。  内科治療に関しては、頭蓋内の解離性動脈瘤の虚血発症で抗血小板剤や抗凝固剤を使用するケースが意外と多かったようです。しかし、瘤の形成がある場合には、症状や画像上悪化した症例がいくつかあったようです。狭窄がある場合は、抗血栓療法を行わない場合も行った場合も悪化した症例があったとのことでした。瘤形成も狭窄もない場合は、抗血栓療法はやらない方がよかったようです。日本で頭蓋内の解離に対して、抗血栓療法を行う施設が多いのは、欧米に多い頭蓋外の解離に対して行う抗血栓療法のエビデンスに引っ張られたのではないかとのご意見がありました。日本医科大学千葉北総病院脳神経センターでは、頭蓋内の解離に対しては基本的に抗血栓療法は行っていませんでした。瘤の形成がなく狭窄があるケースでは、抗血栓療法も考慮してもいい場合があるということです(ただしエビデンスレベルは低いので慎重に)。もちろん頭蓋外では抗血栓療法を必ず考慮すべきです。  手術療法は、症例数が多くないため確定的なことをいうのは困難だったということでした。  血管内手術では、今は塞栓術が中心、将来は自己拡張型のステントが出てくるようです。  脳動脈解離による脳梗塞の治療は、これまでエビデンスが乏しく現場では経験に頼っていたのですが、今回の研究報告で、もやもやが吹っ切れたような気がします。まだ中間報告の段階なので、今後の論文に期待しましょう。

Senses: A Comprehensive Reference

Senses: A Comprehensive ReferenceのVolume 6 18項に、 私のNeuroImageの論文 が引用されているらしい。しかしこの本の定価は10万円以上、ちょっと手が出ません... PDFバージョンもあります。

全県共用の地域医療連携パスの例示モデル(案)がオープン

 昨日の研究会で予告があったように、 千葉県健康福祉部健康福祉政策課のサイト から、千葉県共用脳卒中地域連携パスのフォーマットがPDFファイルでダウンロードできるようになっていました。全部PDFファイルです。  私はこのPDFファイルに、チェックボックスやテキスト入力フィールドをつけて、IT管理ができるものに修正する予定です。イメージとしては、 Adobeのサイト にある、「機能ツアーを見る」の「フォーム」をご覧ください。全例をPDFファイルで管理しておくのはナンセンスですが、送られたデータを.csvファイルなど表計算ソフト用にエクスポートできるようなので、これをExcelやFileMakerにインポートすると、データ管理が楽でしょう。  完成したら、 印旛脳卒中地域連携パスのサイト にアップする予定です。

千葉県医師会・関係病院・県の恊働による「全県共用の地域医療連携パス」の例示モデルに関する研究会

三井ガーデンホテル千葉で開催された、千葉県医師会・関係病院・県の恊働による「全県共用の地域医療連携パス」の例示モデルに関する研究会に参加しました。今回、千葉県共用の脳卒中地域連携パスを完成させたわけですが、参加者も多く、期待が集まっていることが実感できました。明日、千葉県健康福祉部のサイトでフォーマットがダウンロードできるようです。

千葉県における血栓溶解療法の実態調査報告

2008年9月に千葉県内の脳卒中対応医療機関にアンケート調査を実施、 その結果をまとめたものをアップしました 。ご覧ください。

沖のドットプリンタがMac対応

沖のドットプリンタが、MacOS Xに対応したようですぞ 。

iLife'09が到着

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iLife'09が到着しました。iPhoto、iMovie、GarageBand、iWebとiDVDのパッケージです。iPhotoは、撮影場所が地図に表示できるようになった他、顔認識ができるようになっています。iMovieは手ぶれ補正がつきました。iWebはftpサーバーにアップできるようになっていました。

FileMaker Pro 10にBentoを取り込む

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 FileMaker Pro 10が届きました。Bentoをインポートできるようになったので、早速トライ。しかし期待はずれと言わざるを得ません。  今回は、 研究計画 をインポートしてみました。表と3つのレイアウトがあり、iCal・Mail・アドレスブックとリンク、独自に作ったBentoのライブラリ、業績集と研究費ともリンクされています。  まずはインポート。これは非常に簡単。マウスのみの操作。コレクションでデータが分類されていれば、コレクションを選択することにより、インポートするデータを選択できます。FileMakerのHelpによると、Bento 1には対応しておらず、.csvファイルに変換してからインポートする必要があるようです。  しかし、美しいBentoのレイアウトはインポートされません。真っ白です。入力用のレイアウトと表が自動的にできますが。自分でレイアウトを編集せよ、ということです。  レイアウトはやむを得ないとしても、インポートできるフィールドにも制限があることがわかりました。画像などのフィールドである「メディア」、iCal・Mail・アドレスブックとリンク、独自に作ったBentoのライブラリとのリンク、ファイルリストはサポートされていません。Bentoのライブラリとのリレーショナルは、別々に取り込んでFileMaker内でリンクを張れば解決しますが。  ただ、ここにBentoの生きる道があるかも。例えば、アドレスブックやiCal内のデータを直接FileMakerにインポートすることはできませんが、Bentoを経由しインポートしたいデータをコレクションで選択すれば、FileMakerへの移行は簡単です。MacOS標準のPIMソフトであるiCalとアドレスブックとのハブに使えるということです。ただしMailは無理です。と考えると、PIMの管理はBentoに任せるのが無難です。  Bentoと競合するソフトは、ある意味Microsoft Entourageです。メールやアドレスの他、ファイルやメモの管理など、Bentoでできるプロジェクト管理は一通りできるように思います。ただし当然レイアウトは編集できません。Bentoは、レイアウトは自由、しかもコレクションを使えばプロジェクトごとにレイアウトを変更することも可能です。後は、日頃使っているPIMがどれか、

第62回千葉北総神経放射線研究会

日本医科大学千葉北総病院で開催された、第62回千葉北総神経放射線研究会に参加しました。診断に苦慮している画像を元新潟大学放射線科教授の伊藤壽介先生にご覧いただく会です。

新潟大学脳研究所統合脳機能センター

新潟大学脳研究所統合脳機能センターに訪問し、アデノシン受容体PETの講演をしました。

第3回高血圧治療戦略フォーラム in 成田

成田エクセルホテル東急で開催された、第3回高血圧治療戦略フォーラム in 成田に参加しました。JSH2009のリリースを受けて、心臓・腎臓・代謝・脳の観点から、血圧管理を考える研究会です。私は脳の観点から、脳卒中急性期と慢性期の血圧管理、ここに合わせた医療のため情報伝達の重要性、そのツールとしての 脳卒中地域連携パス のお話をしました。

Parallels Desktop 4.0 build 3810

 Parallels Desktop 4.0のbuild 3810がリリースされました。このアップデートにより、 CentOS 4.7でParallels Toolsインストール後に画面解像度が低くなってしまうバグ が解消されていました。MacOSとの共有フォルダも使えるようになり、いままではftpでMacOS<->Linuxのファイルのやり取りが、フォルダにドラッグするだけでコピーできるようになりました。さずがに、WINDOWSのように、ウインドウの外にドラッグすればMacOSにコピー、とまではいきませんが。  近々、Parallels Desktop 4.0を使ったDr.View/Linux on Macの非公式マニュアルを作るつもりでおります。

脳卒中地域医療連携回復期ワーキンググループ

東京湾岸リハビリテーション病院で開催された、脳卒中地域医療連携回復期ワーキンググループに参加しました。千葉県共用パスもフォーマットがフィックスされました。

第27回『神経内科を語る会』

新松戸中央総合病院で開催された、第27回『神経内科を語る会』に参加しました。東葛地区の神経内科の症例検討会です。

平成20年度千葉県医師会勤務医部会

 千葉県医師会大会議室で開催された、平成20年度千葉県医師会勤務医部会総会および講演会に参加しました。  東京女子医科大学第1生理学の川上順子先生からは、女性医師の勤務継続についての講演がありました。出産・育児・学童保育・病児保育を抱える働き盛りの女性医師をサポートする体制、同僚が感じる不公平感をなくす勤務体制(給与減額など)などのお話でしたが、男女ともに育児に参加する欧米では存在しない問題だそうです。  ついで、医療連携に関するシンポジウムがありました。これまでは、脳卒中地域連携パスに関する話ばかり聞いておりましたが、他の疾患の状況の話は大変勉強になりました。亀田メディカルセンター産婦人科の鈴木真先生からは、周産期ネットワークとコーディネーターの導入についての講演でした。千葉県でも分娩を取り扱う医療機関が2/3に減少、県外への搬送も多かったようです。今回のシステムにより、搬送決定が短時間となり、県外への搬送も減少したそうです。千葉県循環器病センター小野純一先生からは、脳卒中診療の問題の講演がありました。千葉県は、脳神経外科や神経内科を少人数で運営している施設が多く、血栓溶解療法ができる病院が限られること、回復期リハビリ病院が少ないこと、地域格差があることなどが示されました。分散している人員を集約してセンター化することも必要でしょう。次回の脳卒中学会で千葉県内の血栓溶解療法の実態について報告する予定でしたが、前倒しでレポートを作成する必要がありそうです。千葉県健康福祉部健康福祉政策課野村隆司課長から、今回の千葉県共用連携パスの状況のお話がありました。医療連携パスに行政がこれだけ熱心にサポートしている地域はそうないと思います。各連携パスは近々県庁のサイトからダウンロードできるようになりそうです。西船内科篠宮正樹先生からは糖尿病連携パス、帝京大学ちば総合医療センター中村文隆先生からは心筋梗塞連携パスのお話がありました。脳卒中地域連携パスとの違いは、回復期リハビリ病院がないことでしょう。しかしリスクファクター管理では共通の部分が多いですから、かかりつけ医にとっては、脳卒中も糖尿病も心筋梗塞も共通のフォーマットになることが理想です。しかし、脳卒中はリハビリテーションや介護施設など、いろいろな業種が関与することから、特化した部分がどうしても必要です。総合討論でもさまざまな問題

印旛市郡医師会学術講演会

ヒルトン成田で開催された、印旛市郡医師会学術講演会に参加しました。東邦大学医療センター佐倉病院内科の白井厚治先生より、Cardio Ankle Vascular Index(CAVI)を用いた動脈硬化の評価についてのご講演がありました。再現性が5%以下とのこと、スタチンの効果もきちんと出てくるようです。Stroke Care Unitではリスクファクターのチェックはルーチン、CAVIも加えてみようかと思います。

医薬ジャーナル新薬展望2009の総説

医薬ジャーナルの増刊号、「新薬展望」に、総説が掲載されました。 三品雅洋、北村伸、小林士郎:新薬展望2009;第 III 部治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~;脳血管障害治療薬。医薬ジャーナルVol.45 No.S-1,p530-535, 2009

「全県共用の地域医療連携パス」作成ワーキンググループ第5回脳卒中部会

 「全県共用の地域医療連携パス」作成ワーキンググループも第5回、今日でパスのフォーマットが決定しました。今回私が作成したflow chart path(新名称は診療計画書)が千葉県共用パスに採用されました。他のフォーマットも含め、近々公開できると思います。

Bentoで研究計画全体を管理

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 Bentoを使って、研究全体を管理するライブラリを作ってみました。  まず、研究費を管理するためのライブラリを作りました。購入日・物品名・定価・個数などのフィールドを作り、定価×個数=金額という計算フィールドも作りました。  次に、研究計画のテンプレートを作成、付属のテンプレート「プロジェクト」を元に作りました。1ページ目のレイアウトはiCalやアドレスブック、Mailの中で関連があるものを表示します。関連URLも複数登録可能です。MailのメッセージはMailからドラッグするだけですが、iCalとアドレスブックの項目は、Bentoのインターフェイスを使う必要があり、ちょっと不便。  2ページ目は研究費を管理します。上記の研究費ライブラリをドラッグするだけ。項目の順番は表計算ソフトと同じでドラッグするだけ。下行の合計金額も、フィールド右下のボタンを押して列の下で合計を選ぶだけ。研究費の合計金額と、研究費の差額を自動計算できればいいのですが...  3ページ目は研究に関連する業績を管理します。最初に作った、 業績ライブラリ をドラッグするだけ。キーワードで検索し、関連の研究を検索できます。ファイルも管理できます。ボタンを押すだけでファインダー上のファイルも表示できました。  Bentoでは、研究計画ごとに「新規コレクション」を使えばレイアウトをかえることもできます。