BPSD Web seminar
BPSD Web seminarで認知症でのbehavioral and psychological symptoms of dementia(BPSD)に関する講演をしました。
認知症疾患診療ガイドライン2017はこちら、Amazonはこちら。
認知機能障害を基盤に、身体的要因・環境的要因・心理的要因などの影響を受けて出現するのがBPSD。アルツハイマー型認知症では病期に応じ、BPSDの種類が異なります。進行期だけでなく、軽度認知障害(mild cognitive impairment: MCI)の時期にもあります。こちらとこちら。
International Psychogeriatric Associationの認知症におけるagitationの定義はこちら。
定義A. 患者は認知障害または認知症症候群の基準を満たす(例:AD、FTD、DLB、VaD、その他の認知症、MCIなどの認知機能障害)
定義B. 患者は少なくとも1つの感情的な苦痛(例:気分の急激な変化、過敏性、爆発)がある。この行動は、少なくとも2週間持続的または頻繁に再発しているか、その行動は患者の通常の行動から劇的な変化を表す
- 過度の運動活動(例:ペース、揺れ、身振り、指さみ、落ち着きのなさ、反復的なマナーの実行を含む)
- 言葉による攻撃(例:叫び声、過度に大きな声で話す、冒涜的な言葉の使用、叫び声)
- 身体的攻撃(例:つかむ、押す、抵抗する、他人を殴る、物や人を蹴る、引っ掻く、噛む、物を投げる、自分を殴る、ドアをバタンと閉める、物を引き裂く、財産を破壊する)
定義C. 重度の行動は、過度の苦痛と関連したり、過度の障害を引き起こし、認知障害によるものを超え、次の少なくとも1つが含まる
- 対人関係の重大な障害
- 社会機能の他の側面における重大な障害
- 日常生活活動を実行または参加する能力の著しい障害
定義D. 併存疾患が存在する可能性がある一方、興奮は別の精神疾患、せん妄を含む病状、最適でないケア状態、または物質の生理学的影響にのみ起因するものではない
そのagitationも、アルツハイマー型認知症の進行するにつれて多くなり、介護者の負担になりますが、Clinical Dementia Rating(CDR)0.5のMCI相当でもあるようです。こちら。
BPSDが家族の対応により惹起することもあります。しかし、医療者は家族の苦悩を把握しなければなりません。こちら。私は、介護者の精神を安定させるためにも、介護保険の利用を勧めます。
かかりつけ医・認知症サポート医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(第3版)はこちら。brexpiprazolが入ってきます。国内臨床試験の結果はこちら。認知症での向精神薬使用は適応外使用になりますが、昨年brexpiprazolが「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する、過活動又は攻撃的言動」に対する効能・効果が承認されました。
Cohen-Mansfield J: Instruction Manual for the Cohen-Mansfield Agitation Inventory (CMAI)はこちら。Agitationは以下のように分類されています。
- Factor 1 Aggressive
- Factor 2 Physical Non-Aggressive
- Factor 3 Verbally Agitated
- Other Behaviors
暴力・暴言などはFactor 1ですが、徘徊・落ち着きのなさはFactor 2、不満の訴え・質問の繰り返しはFactor 3、物を隠す・性的な行動はOther Behaviorsに分類されます。agitationというとFactor 1が主となりますが、aggressiveではないagitationもあります。
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