The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders

The 12th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disordersは本日で終了しました。
 私のポスターは、治療後パーキンソン病のアデノシンA2A受容体がどう変化するかという者です。今年は、Brooks先生のところからアデノシンA2A受容体のPETの発表があったくらいでした。でも、カナダのLaval大学教授のPaolo先生にも私のポスター、ご覧いただけました。アデノシンA2A受容体については、剖検脳の研究を多数されている先生で、私の論文でも彼女の学生の論文が参考文献として出てきます。
 認知機能障害や睡眠障害など、運動機能以外のセッションもいくつかありました。睡眠障害のところでアデノシンの話は出てきませんでした... STN-DBSなどは機能抑制するのですが、PPN-DBSは刺激するとのこと、PPNが睡眠に関連するため、PPN-DBSでの睡眠障害についての質問がでました(不明とのお答え)。
 ディベート形式のセッションでは、Stanley Fahn教授から、DBSは10〜15年でpasséであろう、という立場の発表がありました(もともとのタイトルは5年でしたが)。DBSの歴史は実は古く、薬がいいのが出ると下火になって、薬の限界が出てくるとクローズアップされているようです。対するPaul Krack先生はもちろん反対の立場でのプレゼン。パーキンソン病に対する根本的な治療が出て来ない限り、薬物療法とDBSはしばらくは併用です。
 最後にOkun先生などがプレゼンしたDBSのセッションを聞いて帰ってきました。GPiが見直されてきましたが、STNの方が薬の減量や固縮への効果はあるようです。Elena Moro先生からは、PPN-DBSの発表、一側刺激で姿勢反射障害に効果的で、STNとの併用がいいかもしれませんが、STNより小さい領域だし、橋だし...
 来年のこの学会はパリ、アデノシン関係の研究で出席したいものです。
 Movement Disorderの学会だけあって、ビデオがたくさん出てきました。もちろんPowerPointでのプレゼンが圧倒的に多かったですが、PowerPointのプレゼンでは時々ビデオの表示にトラブルがありました。一部の若手はKeyNoteを使っていました。KeyNoteでは、ファイル内にムービーのファイルがパッケージとして取り込んであるので、こういうことはないんですが。

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