エパデール発売20周年フォーラム

 ホテルスプリングス幕張で開催された、エパデール発売20周年フォーラムに参加しました。
 小倉記念病院の岩渕成志先生からは、急性冠症候群A acute coronary syndrome(ACS)とイコサペント酸(EPA)のお話がありました。ACSのリスクファクターの一つは、いうまでもなく喫煙ですが、その減少によりACSは減少しました。もう一つがLDL-choですが、100mg/dl以下にコントロールできていても再発することがあるそうです。不飽和脂肪酸のバランスの乱れ?多価不飽和脂肪酸のDHAとEPAは植物では合成できるが動物はできません。脂(fat)と油(oil)の違いです。ですから、必須脂肪酸と言われ、外から摂取しなければなりません。魚に多いのは、餌となる植物性プランクトンにEPAが含まれるからです。魚を餌とするアザラシを食べる習慣があるイヌイットで血中EPAが高いのも同じ理由です。しかし、年々EPAの摂取が減少しているとか。EPAを含むサプリメントは多数ありますが、他の脂質の情報がなかったり、EPAが濃縮される過程で、例えば重金属とかダイオキシンも濃縮されるそうで、これらを以下に除去しているかも大事です。ということでエパデール。スタチンのLDL-cho減少も大事ですが、JELIS studyではEPAのadd onの効果が証明されたのでした。
 東京医科大学の小田原雅人先生からは、残余危険因子としての低EPA/AAのお話があり、The Residual Risk Reduction Initiative(R3I)という研究がスタートしたことが紹介されました。
 東邦大学の宮下洋先生から、単にLDL-choを下げるだけでは不十分、血管機能の評価の重要性が強調されました。EPA/AAの他、CAVIが紹介されました。

終了後の情報交換会で、印旛脳卒中地域連携パスご参加の先生とお会いしましたが、地域連携診療計画退院指導料 IIの情報が不足していることがわかりました。医師会などでご説明する必要があります。

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