第36回日本脳卒中学会総会


 東日本大震災で延期されていた第36回日本脳卒中学会総会が始まりました。当初は東京開催でしたが、会場は京都国際会館に。緑がきれいです。

 私は、EPAなど脂肪酸4分画と脳梗塞についてポスターを出しました。震災前に印刷したので、色あせてしまいました...

 tPAによる血栓溶解療法は、MELCIの登場で各施設の工夫が見えてきました。投与6時間〜24時間で出てくるdelayed perfusionの演題がありました。また、tPA投与24時間以内は禁忌とされている抗血小板療法など他の薬物療法は、特に血栓性の脳梗塞では皆やりたい雰囲気。tPA静脈投与に限界が見えてきた、と座長の中川原先生のコメントがありました。

 抗凝固療法ではwarfarinにdabigatranが加わり、選択肢が増えました。ただ、発売後間もないため、データ不足。国立循環器病研究センターの豊田一則先生は、投与3日くらいでAPTTを測定、40〜50sec程度ならOK、60〜70secになるなら腎機能障害などを考える、そうです。University of Duisbrug-EssenのHans-Christoph Diener先生は、RE-LY trialの解説がありました。これにはearly phaseの症例が入っていないことを留意。dabigatran内服例でのtPA投与は、dabigatran内服48時間以内にはやらない方がいいと。

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