Neuroscience 4日目

パーキンソン病におけるアデノシンA1受容体分布について、発表しました。
アデノシンA2A受容体の検討では、パーキンソニズムの左右差や、治療後の変化などを明らかにしましたが、アデノシンA1受容体では差を見出せませんでした。アデノシンA1受容体は、直接路においてドパミンD1受容体と相反する作用を持つだけでなく、間接路においてはアデノシンA2A受容体と逆の作用を有し、さらに、シナプス前機能においても直接路・間接路共にドパミン分泌の調節に関与しています。こちら。ということで、変化が捉えにくいのか... あるいは、初期パーキンソン病において直接路の関与が少ないのか... 現時点でアデノシンA2A受容体はパーキンソン病治療に注目を集めていますが、アデノシンA1受容体は対象外です。

同じレーンのポスターでは、synuclein imagingの報告もありました。transgenic mouseでしたが、近いうちにヒトでの画像も試せる予定と。

Harvard Medical SchoolのSabatini先生からは、大脳基底核回路についての特別講演。あえて回路を簡略化して説明されていたのが印象的でした。わかりやすい講演はこうやるのだ、という感じ。

University of British ColumbiaのFloresco先生からは、ドパミン系と報酬系について。予想外の報酬の時の反応に関する研究が紹介されました。


Norwegian University of Science and TechnologyのMoser先生からは、grid cellについて。嗅内野は空間情報処理に関与していると言われています。これにgrid cellが関わっています。

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