第38回日本頭痛学会総会

 第38回日本頭痛学会総会が始まりました。日本医科大学第二内科の片山泰朗先生が会長です。下の写真は、昨日の会長招宴の模様です。

 私たちは分娩後の脳深部静脈洞血栓症の症例を報告いたしました。脳静脈洞血栓症は若年性脳梗塞の1〜2%と言われ、脳深部静脈洞血栓症の致死率は10〜20%と見逃せない疾患です。まずはそれを疑うことが重要です。画像診断では、脳血管撮影やMRIによるvenographyが有用です。ただし、解剖学的正常変異との鑑別が難しかったり、静脈洞内のくも膜顆粒、隔壁、fenestrationとの鑑別が困難な場合があります。東海大学の下田雅美先生からは、通常のCTやMRI上の、direct thrombosed vein sign(DTVS)についての発表がありました。急性期はT2*(赤色血栓)・DWI(fibrin重合による拡散制限)、亜急性期はT1高信号・T2*・DWIが診断効率の向上につながります。出血性梗塞など続発する脳病変の近傍の静脈にも注目すべきとのことでした。

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