Stroke Scientific Exchange Meeting

ホテルメトロポリタンエドモントで、Stroke Scientific Exchange Meetingが開催されました。

国立循環器病研究センター脳血管内科の豊田一則先生からは、ISC 2015のトピックスの紹介と脳卒中急性期治療について。

まず今年は「Nashville Hope」と評された血管内治療の成果。兵庫医科大学吉村紳一先生による解説はこちら。血栓除去療法の実現のためオランダで国を挙げて実施され、イスタンブール開催のWorld Stroke Congressで発表されたthe Multicenter Randomized Clinical Trial of Endovascular Treatment for Acute Ischemic Stroke in the Netherlands(MR CLEAN)はこちら。ESCAPEはこちら。EXTEND IAはこちら。SWIFT PRIMEはこちら。これらの成果を受けて改正された、経皮経管的脳血栓回収用機器 適正使用指針 第2版 はこちら。今回の4つの研究は、発症6時間以内の血管内治療が有効だったということ。日本では8時間以内なら血管内治療OKとなっているが、再開通は早ければ早いほど良い。また、いずれも前方循環の研究。後方循環については、Glasgowで開催されるEuropean Stroke Organisation Conferenceで発表があるらしい... 

血管内治療が盛会だったのに対し、post alteplaseのdesmoteplase・tenecteplaseの話題は低調。alteplaseのmeta-analysisはこちら。MRIの総説はこちら


WAKE-UP trialはこちら。THAWSはこちらこちら

今回のISC 2015盛会を受けて、Strokeの6月号はその特集号になると。豊田先生がアジアの脳卒中の総説をご担当と。Stent Retrieverで頭蓋内血管狭窄は不利。こちらこちら。で、アジア人で頭蓋内狭窄多いことから、アジアの血管内のevidenceが必要と。アジア人は塩分摂取が多い。こちら。NVAFのアジア人は脳内出血が多い。こちら

SAMURAI-NVAF Studyはこちら

NIH StrokeNetはこちら。医師主導の臨床試験は米国でも実施が難しいですが、Broderick先生が中心に作った仕組み。日本も日本医療研究開発機構(Japan Agency for Medical Research and Development:AMED)が設立されます。


東京都済生会中央病院神経内科の星野晴彦先生からは、慢性期のエビデンスについて。まもなく出版される脳卒中治療ガイドラインのパブリックコメント版を中心に講演頂きました。

血圧については、The Secondary Prevention of Small Subcortical Strokes(SPS3)。ラクナ梗塞では収縮期血圧130mmHg以下がよさそう。こちらこちらに星野先生の総説あり。明快に脳卒中二次予防について論じられていて必見です。

脂質。the Stroke Prevention by Aggressive Reduction in Cholesterol Levels (SPARCL) studyで、ストロングスタチンでのLDL積極降下療法で脳出血増加。こちら

抗凝固療法。総説はこちら


聖マリアンナ医科大学神経内科の長谷川泰弘先生が座長の元、脳卒中治療について議論されました。まずは、血管内治療のエビデンスを受けて、診療体制をどうするか。動脈狭窄例で薬物療法かステントか血管形成術か。

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