第12回若手神経内科医のためのPD診療実践ワークショップ


崎陽軒本店で、第12回若手神経内科医のためのPD診療実践ワークショップが開催されました。テーマ「下先生を囲んでDBSのすべてを語り合おう!-手術時期、ターゲットの選択からチューニングまで-」って、個人名まで入った研究会でした。

順天堂大学下泰司先生からは、脳深部刺激療法(deep brain stimulation; DBS)の適応から調節まで、まさに実践的な解説でした。

適応を決めるのに、順天堂大学ではlevodopa challenge testをルーチンでなさるそうです。12時間抗パーキンソン病薬を完全にoff、その後通常の1回量の1.5倍の抗パーキンソン病薬を投与、前後のUPDRS part IIIを比較し、30%以上の改善をカットオフにされていると。

DBSは、抗パーキンソン病薬難治例に適応があるのではなく、levodopaが効く人が適応、というところが、一般的な手術と違うところです。

視床下核(STN)・淡蒼球内節(GPi)・視床Vim核・VL核がターゲットになります。視床は振戦を抑制。GPiはジスキネジア・ジストニアが強く、STNで精神症状が出る可能性が高い高齢者が対象。STNと違い、減薬は期待できない。最近は、posterior subthalamic area(PSA)が振戦抑制に注目と。こちら

EARLY STIMULUSはこちら

CIDPの振戦はこちら

外来での調節は、0.2Vまで。コンタクトをずらすのは原則入院と。調節後、30分は様子を見る。すくみには、60〜80Hzの低頻度に下げると良いらしいが、実際はそううまくいかないようで... 某先生は深夜0時までDBS外来をなさっているらしい...

パーキンソン病治療の歴史はこちら。かのC. David Marsden教授が生前、L-DOPAの登場とDBSが衝撃的だったとおっしゃっていたらしい...


北里大学滝山容子先生からは、腰まがり例の提示。薬剤コントロール、DBS、STN-DBSなど苦労しましたが、最後に脊椎固定術... 倒れたら、椎体が... 

議論の中で、リハビリテーションや靴底の厚さの変更なども手段としてあると。


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