脳神経内科地域連携WEBセミナー

 脳神経内科地域連携WEBセミナーに参加しました。


東邦大学医学部内科学講座神経内科学分野の森岡治美先生からは視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)についてのご講演でした。多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017はこちら。国際診断基準はこちらNMOSDはアストロサイトの傷害が病態の首座。アストロサイトの足突起に水チャンネルであるアクアポリン4(AQP4)が多く発現。NMOSDの多くは抗AQP4抗体が病態に関与。それでアストロサイトが傷害され、炎症を生じる。抗AQP4抗体は主にB細胞から分化したプラズマブラストが産生、IL-6はプラズマブラストの生存期間を伸ばし、抗AQP4抗体が持続的に産生される。BBBで抗AQP4抗体はブロックされるが、通常の炎症などによりBBBが破綻、流入することになる。


図はこちらから。NMOSD患者では、髄液および血中のIL-6濃度が多発性硬化症などと比べて高値になっている


東邦大学医学部内科学講座神経内科学分野の柳橋優先生からは、意外な症状からたどり着いた神経疾患、神経疾患によくある症状が内科疾患だった7症例が提示されました。ポイントは、詳細な問診、神経学的診察、時には長期フォローでした。てんかんの分類はこちらこちら


パーキンソン病の前駆症状はこちら

脳卒中のpre-hospital scale、FASTはこちら。大学の後輩、鈴木健太郎先生らのELVOはこちら。stroke mimics はこちら。stroke chameleonsはこちら。この鑑別のポイントは意識と目!

認知症鑑別では高カルシウム血症とビタミンB12欠乏症。メチオニン⇄ホモシステインの代謝にビタミンB12→葉酸が関与。ビタミンB12が正常値でもホモシステイン高値は要注意。B12欠乏は認知症の原因になるが、アルツハイマー病のリスクでもありと。こちら

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