第34回日本脳卒中学会に参加して


 抄録は、こちらをご参照ください。

 3月20日午前のシンポジウムは、最先端の治療と、大規模臨床研究がテーマでした。MARS researchからは、高脂血症ではmicrobleedsが少ないとのことでした。私の論文もこれを支持します。ランチョンミーティングでは、ヘパリン起因性血小板減少症の講演を聞きました。ヘパリンの使用法も考えませんと。午後のポスターセッションでは、脳卒中地域連携パスの演題が多数あり、各地域の状況をお聞きすることができました。特に、香川労災病院を中心としたK-MIXの試みは勉強になりました。私は印旛脳卒中地域連携パスのポスターと、千葉県のtPAの使用状況のポスターを出しました。千葉県のtPAの使用状況については、ここからPDFファイルをダウンロードしてください。
 ちなみに、今回の私のポスターは、カラープリントショップアドテックに依頼しました。発色など、すばらしい出来映えでした。

 3月21日は、脳卒中地域連携パスの口演が多数ありました。20日のポスターセッションよりは大規模なものが多く、NP0法人にしたり、会費の徴収など、運用方法にも工夫がありました。パスで使用されている用語も、たとえば「きざみ食」といっても各病院・介護施設でかなり違うようです。単に「顔が見える連携」だけでなく、現場を確認し合うことも必要です。それから、パスのチェック項目も、定義をきちんとしないと情報伝達に不備が出てきます。現在脳卒中地域連携パスで最も使用されている、Functional Independence Measure(FIM)ですら、急性期退院時と回復期入院時(つまりほぼ同時期)で点数が異なる場合があると報告されています。FIMの講習会が慶応大学リハビリテーション科で行われていますので、勉強してみたいものです。千葉県共用パスで使用されているStroke Impairment Assessment Set(SIAS)については、やはり慶応大学リハビリテーション科に詳しいページがありました



 3月22日は、解離性動脈瘤と脳卒中画像、脳卒中地域連携パスのシンポジウムがありました。飛行機の時間のため、脳卒中地域連携パスのシンポジウムの途中で松江空港に向かいました。

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