第4回 In vivo 実験医学シンポジウム

 学士会館で開催された、第4回 In vivo 実験医学シンポジウムを聞きにいきました。主催は実験動物中央研究所です。午後からの仕事のため、午前中で失礼いたしました。しかし、基礎研究が発する夢のある話が拝聴できました。
 理化学研究所の御子柴克彦先生からは、in vivo実験の総論のご講演。霊長類の実験だけやっていればいいわけではない。ショウジョウバエなど、簡単なモデルに非常に大事な本質があるのだ。脳と他の臓器の違いは、ニューロン・アストロサイト・オリゴデンドロサイト・ミクログリアなどが「細胞社会」を形成し、違った個体とのコミュニケーションでもつながっているところ。クロード・ベルナールの「実験医学の原理」は大事なことが書かれているそうです。Amazonに発注してしまいました。

 理化学研究所の若山照彦先生からは、クローンなど動物繁殖技術の講演がありました。精子の冷凍保存は維持・搬送に手間がかかりますが、フリーズドライで室内保存した精子で産仔が得られたとのこと。体細胞からクローン個体を作ることも可能になってきました。マンモスなど永久凍土から発掘された絶滅動物をクローン技術で復活させることも将来可能になるかもしれないそうです。
 東北大学出澤真理先生からは、Multilineage-differentiating Stress Enduring (Muse) cellに関するご講演がありました。ここにわかりやすいスライドPDFがおいてありましたのでご参考に。ストレスに強く、組織の修復にも関わってるとか。3胚葉性の細胞への分化も示すとか。

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