血圧変動学術講演会〜冬場の高血圧治療ストラテジー

フォーシーズンズホテル椿山荘で開催された、血圧変動学術講演会〜冬場の高血圧治療ストラテジーを考える〜に行きました。
東京大学飯島勝矢先生からは、工学部との共同開発のウェアラブル血圧センサーが紹介されました。
その前に、診察室血圧に加え、家庭血圧(日間変動)、ABPM(日内変動)も重要視されています。夜間は10%程度血圧が下がりますが(dipper)、低下が大きいextreme dipperは無症候性脳梗塞が多いらしい。こちら。食後低血圧も注意。Onasama studyでは日内変動もリスクと。ウェアラブル血圧センサーは、ストレスや排便など、ABPMより短期の変動を記録可能。
横浜市立大学田村功一先生からは、ABPMの研究の中で、特にCKDとの関連のお話がありました。同大梅村敏先生の遺伝子研究はこちらこちらこちら。一方、塩分摂取が1日6gを超えると高血圧になるリスクが増大。BMJの論文はこちら。白人と比べ、日本人はレニン活性が低いのです。CKDではNaの排泄が困難、non-dipperとriserが多い。こちらriserとnon-dipperは心血管イベントのリスクが高い。DM性腎症で夜間の血圧が高い。田村先生の論文はこちら。夜間血圧が下がると尿タンパクも減少。CKDも減塩が第1。利尿薬はnon-dipperをdipperにするが、eGFRの維持を考えるとARB+CCBの方がいいかも。GUARD studyはこちら。ACCOMPLISH Trialはこちら。eGFRとアルブミン尿の心血管イベントはこちら。CKDではeGFRを維持した上で尿タンパクを減少すると良い。血圧変動は臓器障害を増大。こちら血圧変動は脳卒中を増やす。β遮断剤+利尿薬よりもCCB+ACEiの方が良かった。診察室血圧の変動も気にすべき。CCBが変動抑制効果強し。こちら。AMADEO Studyはこちら。telmisartanは尿タンパクを減少。糖尿病性腎症のABPMはこちら。telmisartan vs losartanはこちらも。CKDの高血圧治療のテーラーメード医療の田村先生のreviewはこちら。一転、ATRAPのご研究はこちら

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