エリキュースStroke Forum

ホテル日航倉敷でエリキュースStroke Forumが開催されました。

川崎医科大学植村順一先生からは、ワルファリン内服中の脳出血に対する第IX因子複合体製剤の使用についてのご報告がありました。Yamashitaらの論文はこちら。抗凝固療法中の脳出血は死亡が多い。そこで、ワルファリン中和のビタミンK静注に加え、第IX因子複合体製剤を併用する事で迅速にリバースし、出血拡大を防ごうという検討です。それにしても、年間11例もワルファリン内服中の脳出血が入院しているところがさすがです。

私は、non-vitamin-K-antagonist oral anticoagulants(NOAC)に関する講演をさせていただきました。NOACとwarfarinで虚血性脳卒中の予防は同等、脳出血がNOACで圧倒的に少ないので、使用できるならNOAC。逆に、warfarinを使用すべき条件を把握すれば、という内容です。例えば、てんかん患者でcarbamazepinを使用していると、warfarinもNOACも効力が減少。しかし、warfarinは効果をモニタリング可能。NOACは今はできない。弁膜症性心房細動・腎不全の他にも、NOACが不向きな条件があり、それ以外はNOACが安全です。

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