平成27年度第1回東京都脳卒中地域連携パス合同会議
平成27年度第1回東京都脳卒中地域連携パス合同会議が東京都庁第一本庁舎で開催されました。平成26年度第3回はこちら。その他もこちらから。
今回の会議は、脳卒中地域連携パスの実情報告にとどまらず、勉強になりました。
東京都福祉局医療政策部の新倉吉和先生からは、在宅医療を推進するための東京都の取組について報告がありました。東京都も他府県の例に漏れず高齢化を迎えているわけですが、高齢化率でいうと後追い。しかし、実数でいうと、平成22年から37年で75歳以上が76.2万人も増加。これは全国一、しかも、徳島県の総人口に匹敵... 長期療養を実現するためには在宅医療の推進が必須です。東京都の試みはこちら。この財源は、消費税が5→8%に上がった増税分、地域医療介護総合確保基金から。在宅医療の推進のため、退院支援マニュアル、人材の育成、ICTシステムの導入などが行われています。2015年7月からは、東京都医療機関案内サービスの「ひまわり」を使った転院支援に必要な情報が検索できるようになると。
脳卒中の救急搬送システムもそうですが、お金がかかる事業の実現は、さすが東京都...
聖路加国際病院の横山映里子さんからは、日常性格機能評価の点数が、急性期退院時と同日の回復期入院時で異なる問題について。単に評価マニュアルの徹底だけでなく、医師の安静時指示の有無、施設の環境、援助行動の変化なども影響と。
村山医療センター植村修先生からは、FIMについて。回復期入院時50点以上でほぼ自宅復帰可能と、予後予測に有用。Koyamaらの論文はこちらとこちら。
武蔵野赤十字病院の齋藤恭子さんからは、救急搬送患者地域連携紹介加算について。7日間ルールを全科で実施、年間400例以上で算定と。武蔵野赤十字病院が地域の機関病院として認知させているとともに、連携先も実力・信頼関係が構築できているわけです。脳卒中に関しては、脳卒中地域連携パスと急性期転院を併用していると。
平成27年度第2回は10月3日、3回は2016年1月30日の予定と。
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