生活習慣病と認知症を考えるWeb講演会

生活習慣病と認知症を考えるWeb講演会で認知症の講演をしました。



九州大学精神病態医学の小原知之先生からは、久山町研究から得られた生活習慣病と認知症の関係についてご講演がありました。久山町(ひさやままち)は人の出入りが少ない、年齢分布が日本の平均と同じ、90%以上の健診率・剖検の許可と圧倒されるデータです。

Neurologyの論文はこちら。アルツハイマー病が増えていると。糖尿病と海馬の萎縮についてはこちら。喫煙と認知症はこちら。あれ、喫煙はアルツハイマー病を減らす因子と思っていましたが、危険因子と。つまり健康に気を使う生活するとアルツハイマー病になりにくいということ。




私は、認知症ケアチームの活動を通じて学んだ、BPSDの非薬物療法と薬物療法について講演しました。

Keynoteを使っているのですが、プレゼン中に、クルクル回るレインボーカーソルが出て焦りました... 30秒くらい待っていたら治りましたけど。どこかを見にいっていたのか... 初めての経験でした。


認知症患者の入院で厄介なのが周辺症状 Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia(BPSD)。日本医科大学武蔵小杉病院では、認知症患者が認知症精査で入院ということは滅多にありません。しかし、肺炎・骨折・心筋梗塞・脳卒中などの身体疾患で入院することはありえます。

気づくと、知らないところに寝ている。どこかわからない。今は何時? 抑制帯で動けない。トイレに行きたくてもいけない... 暴れたくなるのも無理もありません。

そこで、認知症ケアチームは、失われた見当識を補います(reality orientation)。教えてもまた忘れてしまいますから、何度も繰り返し提示します。こうして、入院の不安を極力減らし、必要な診療を完了させるのです。

コミュニケーションの手法も重要です。その代表がvaridation療法。

参考になるインターネット上の情報はこちらです。
もっと勉強したい方は、こちらに本屋を作っておきました。

日本医科大学街ぐるみ認知症相談センターはこちら
日本医科大学武蔵小杉病院は認知症疾患医療センターはこちら

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