Ischemic Brain Forum 2008
パレスホテルで開催された、Ischemic Brain Forum 2008に参加しました。
慶応大学冨田稔先生からは、脳虚血の基礎実験の講演がありました。人工赤血球を投与することにより、閉塞した血管が再開通、しかし10分後くらいには再閉塞する様子など、顕微鏡で観察された動画は感銘を受けました。虚血層への酸素投与は超急性期にはよいということですが、酸素による酸化などの組織障害もあり、例えば高圧酸素投与の効果は疑問とのこと。tPAは動脈の血栓を溶解することで劇的に脳梗塞の症状を改善しますが、毛細血管の血液粘度を減少させる点も重要とおっしゃっていました。大血管狭窄によるsteal現象は有名ですが、毛細血管レベルではそんなことはおこっておらず、脳循環代謝改善剤など血管を拡張する薬剤投与は問題ないはずとのことでした。
University of WachingtonのGregory J. del Zoppo先生からは、neurovascular unitという概念と、tPAなどの臨床試験のお話がありました。これまで数々の脳保護剤が開発、基礎実験では効果が証明されてきましたが、臨床試験の多くは失敗してきました。神経細胞は保護するが、血管・グリアなども考慮すべきとのことです。
慶応大学冨田稔先生からは、脳虚血の基礎実験の講演がありました。人工赤血球を投与することにより、閉塞した血管が再開通、しかし10分後くらいには再閉塞する様子など、顕微鏡で観察された動画は感銘を受けました。虚血層への酸素投与は超急性期にはよいということですが、酸素による酸化などの組織障害もあり、例えば高圧酸素投与の効果は疑問とのこと。tPAは動脈の血栓を溶解することで劇的に脳梗塞の症状を改善しますが、毛細血管の血液粘度を減少させる点も重要とおっしゃっていました。大血管狭窄によるsteal現象は有名ですが、毛細血管レベルではそんなことはおこっておらず、脳循環代謝改善剤など血管を拡張する薬剤投与は問題ないはずとのことでした。
University of WachingtonのGregory J. del Zoppo先生からは、neurovascular unitという概念と、tPAなどの臨床試験のお話がありました。これまで数々の脳保護剤が開発、基礎実験では効果が証明されてきましたが、臨床試験の多くは失敗してきました。神経細胞は保護するが、血管・グリアなども考慮すべきとのことです。
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