城東PDセミナー

 錦糸町の東武ホテルレバント東京で開催された、城東PDセミナーに参加しました。
 私は、パーキンソン症候群のPETについて講演いたしました。
 特別講演では、順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院院長の水野美邦先生より、「患者さんに学ぶパーキンソン病の診断と治療」と題した講演を拝聴しました。私は、DOPA系PETとFDG PETの組み合わせでパーキンソニズムの鑑別診断という話をしましたが、水野先生は動画を提示いただきながら、神経学的所見・症状から鑑別するというお話。mini-polymyoclonus、dropped head、PISA signはMSA-P>PD、camptocormiaやREM睡眠時行動異常はPD>MSA-P、tandem gaitができるのはPD Yahr III以下>MSA-P、re-emergent tremorはPDでETではないなど。典型的な症例の動画をご教示いただき、非常に勉強になる講演でした。しかし、実際に典型的な症状に出会うのはまれで、数百のビデオの中からピックアップされているとのことでした。
 パーキンソン病の治療ガイドラインではドパミンアゴニストが第一選択となることが多いですが、水野先生は、L-DOPAも高く評価されていました。ジスキネジアが出るようなときは、1回量を75mgなど100mg以下にするとよいそうです。ただし、L-DOPA錠を砕くとバラバラになってしまうので、レモン水などに溶いて分割するとよいそうです。on timeが5時間以上なら1日3回に分ければいいが、4時間なら4回、3時間は6回、2時間では8回に。peak-dose dyskinesiaではアマンタジン300mg/日。
 UPDRSなどの診察時は、VTRで残すことは真似したいものです。

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