第11回東京Strokeフロンティア

東京ドームホテルで第11回東京Strokeフロンティアが開催されました。

一般演題では、dural AVFや心臓粘液種など興味ある症例報告がありました。

教育講演は国立循環器病研究センターの豊田一則先生より、rt-PAの新しい適正使用指針について。脳卒中学会でもお世話になりました。治療可能時間が発症後3時間から4.5時間に延長されましたが、適応基準も変わりました。新規抗凝固薬は、PT-INRやaPTTが当てにならないかもしれないので、PT-INR >1.7、aPTT >40sに加え、最終服薬が4時間以内かどうかもチェックしているそうです。抗凝固作用のピークを過ぎているかどうか。IST-3はこちら。高齢者は若年者より効果は落ちるが、効果がないわけではない。豊田先生のエダラボンの論文はこちら。日本はedaravoneが使えることでrt-PAが0.6mg/kgでOKなのかも。

私のedaravoneの論文はこちらこちら。後者はヘパリン大量使用下だとエダラボン追加で出血が増えるというもの。評判よくない... 

でも、ラジカルはtissue factorを惹起し凝固系を亢進、IL-1やTNF-αがPAI-1を惹起、これがtPAと結合し複合体になってしまい線溶系は減弱。つまり、ラジカルはt-PAの邪魔者。これを除去するラジカルスカベンジャーは、凝固亢進・線溶減弱状態を改善し、t-PAが有効に作用する。ということを論じた論文なのです。


第10回東京Strokeフロンティアはこちら。第9回はこちら

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