第7回N-Pネットワーク研究会

ホテルモントレ横浜で開催された、第7回N-Pネットワーク研究会に参加しました。

Opening Remarksは横浜市立大学小阪憲司先生より、三大認知症について。とは言っても、レヴィ小体型認知症(DLB)は意外と多いのだが、厚生労働省の研究班の報告はそうでもなかった。小阪先生は「専門医でも診断できていない。」とおっしゃいますが...

例えば、診断基準、あるいはそれに基づいた巷で出回っているチェックリスト。こちら。これだと、進行性核上性麻痺でも、長年パーキンソン病で抗パーキンソン病薬による幻視(薬を調整すれば幻視がなくなる)でも、DLB。除外基準によくある、「他の認知症疾患・精神疾患を除く」というような項目がないからですね、きっと。

という意味で、一般演題の横浜市総合保険医療センター精神科の西尾友子先生のご発表は興味深いです。西尾先生のところは、認知症診断に必ず脳波をやるそうで。すると、DLB診断基準でprobableに該当する症例で脳波異常があり、抗てんかん薬投与で症状が改善した、という3症例をご経験。donepezil投与で症状が改善しないDLBとの暫定診断例では、核医学諸検査で否定的なら脳波も一考ですね。

大阪大学高次脳口腔機能学講座の野原幹司先生からは、認知症患者の摂食嚥下。アルツハイマー病は誤嚥しない、DLBは頻発。キュアではなくケア。認知症の方が食べない時、食器を持たせる、箸ではなくスプーンを持たせる、お皿を増やさず1品料理にする、食器やテーブルクロスに模様がないものを使う、など、進行期の在宅の現場をご経験の先生ならではのお話が拝聴できました。





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