第1回Novartis PD Symposium

梅田スカイビル
リーガロイヤルホテル大阪で、第1回Novartis PD Symposiumが開催されました。disease modifying therapyがテーマでした。
まずは基礎研究のセッション。東京都医学総合研究所の橋本款先生からは、アディポネクチンのご講演。αシヌクレインの蓄積を抑制すると。Harvard UniversityのOle Isacson先生からは細胞移植療法のご講演。単にドパミン神経細胞が入っただけでなく、ドパミンシナプスが置換されたとのこと。可塑性を強調されました。University of CalforniaのEliezer Masliah先生は、免疫療法のご講演。AFFITOPEについてはこちらをご参照。免疫療法は早期にやるべき、アルツハイマー病での失敗もダメージが進行した状態で実施したからと。治験のデザインが重要です。

次は臨床セッション。早期診断のためのバイオマーカーについて議論されました。東北大学の武田篤先生は、嗅覚・便秘・RBD・うつなど非運動症状による早期診断のご講演でした。黒質変性の進行はこちら。便秘とパーキンソン病はこちら。うつについてはこちら。嗅覚はこちらこちらこちら。関東中央病院の織茂智之先生はMIBG心筋シンチについて。病理の裏付けはさすがです。パーキンソン病初期は正常であることもある。PARK2では正常。私はPET・SPECTについて。発症前からドパミントランスポータ画像は低下していますが、つまりそのとき既にドパミン神経のダメージありということ。様々な神経系のサポートがあります。Institute for Neurodegenerative Disorders and Molecular NeuroimagingのDanna Jennings先生はThe Parkinson Progression Maker Initiative(PPMI)についてのご講演。バイオマーカーを重要視した大規模な研究です。乱立する小規模研究を統合・標準化。600例以上のエントリがあります。こちらのサイトからデータ提供の申し込みもできるそうで。髄液ではtauやαシヌクレインの低下があったと。こちら。パネルディスカッションでは、PPMIの日本版について議論されました。DaTSCANが本邦でも保険収載の可能性がでてきたそうで。エントリーのポイントとして、年齢・スクリーニングツールの組み合わせ、DaTSCAN。コントロールのデータ集積も重要です。

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