第4回日本認知症予防学会学術集会 第2日目

第4回日本認知症予防学会学術集会 第2日目です。とはいっても、午前中は外来...




大会長の日本医科大学北村伸教授のご講演は、尽力された「認知症街ぐるみプロジェクト」について。石渡明子先生がまとめた論文はこちら。認知症街ぐるみ相談センターを日本医科大学武蔵小杉病院に隣接するキャンパスに設置、かかりつけ医を中心とした認知症医療システムと、患者・家族を支えるネットワークを構築されました。地域の医師会や川崎市、文部科学省も巻き込んだ大きなプロジェクトに成長しました。北村先生の、まさに人徳のなせる技です。

ホットトピックスセッションでは、放射線医学研究所の島田斉先生からタウイメージングのご講演。Neuronの論文はこちら。アミロイドPETが登場した時は、病理診断以前に確定診断が可能になると期待していましたが、健常老年者や他の認知症疾患でも集積を認めることがあり、必要条件ではあるが十分条件ではない。また、ワクチン療法の治験でアミロイドPETはアミロイドβ蛋白の現象を明らかにしたが、病状が改善したわけではない。リン酸化タウの影響が想定されます。タウイメージングは、画像診断とともに治療効果のツールとしても注目されています。

ポスターセッションの座長を仰せつかりました。ホントは金曜日のセッションだったのですが、皆さんお忙しくセッションごと日時を移動する大技でした。鳥取大学高村歩美先生からは、大分大学松原悦朗先生が開発されたAβオリゴマー特異抗体6H4を用いた基礎研究。3x-AD Tgマウスにおいてタウオパチーの予防効果を示されました。岡山大学菱川望先生からは、EPA・DHAとガランタミンの治療効果について。EPA/AA・DHA/AAが高いほどガランタミンの効果ありと。岡山大学徳地亮先生からはMCIの予後因子のご検討。高学歴だと改善する傾向と。

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