医療連携を推進する会1

 ホテルニューオータニで開催された「医療連携を推進する会」に参加しました。相澤病院原先生と熊本市民病院の橋本先生のご講演を拝聴しました。
脳卒中地域連携パスもすごろく型ではなく...
 原先生のお話の中で、印象的な事項がいくつかありました。
 回復期リハビリテーション病院退院後、リハビリテーションが継続できるかが重要だそうです。相澤病院では、退院後も3ヶ月ごとに患者の状態をチェックするそうです。一般的な脳卒中地域連携パスは、急性期→回復期→療養期と進んでいくすごろく型です。私たちの印旛脳卒中地域連携パスもそうです。心筋梗塞などは、カテーテル検査などをフォローアップで行う循環型が主流です。原先生は、脳卒中もリハビリ専門医の定期的なフォローが必要とおっしゃっていました。私たちの脳卒中地域連携パスの会議でも、かかりつけ医の先生から、その後のリハビリテーションはどうするのか、というご質問をいただきました。私たちの地域でも、リハビリ専門医の定期的なフォローの体制が必要と感じました。
Early Supported Discharge (ESD)
 自宅退院を進めるには、訪問リハビリテーションの体制が重要ということです。相澤病院では、ラクナ梗塞は3〜4週間で自宅退院になるそうですが、その際に大事なのが、ESDチームです。私たちの急性期病院では実施困難、回復期施設にお願いすることになります。
患者用パスに書くべきこと
 私たちの患者用パス(こちらからダウンロードできます)は、急性期病院で行うこと、その後回復期施設に移ることなどが書かれているだけです。相澤病院のパスには、例えば身体障害者手帳を申請する時期や、復職を目指す場合はその旨も書くようになっています。私たちのパスは私たちの体制だけをお知らせしている、相澤病院は患者さんに必要な情報を提供している... これも改善すべき事項です。
急性期のリハビリテーション
 相澤病院に紹介された他施設で急性期治療を行ったケースをビデオでお見せいただきました。脳出血だから積極的なリハビリテーションは無理だったのだと思いますが、Wernicke-Mann肢位だったり、クローヌスが認められたり... 反射の亢進もまさにリハビリテーション開始の遅れとおっしゃいました。この辺は、私たちはも大丈夫、重度の患者でも翌日にはリハビリテーション科に診察を依頼し、最低でもベッドサイドでのROM、可能なら当日からドンドン離床しリハビリ室でのリハビリテーションをお願いしています。

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