第3回エリアエキスパート会議

 ホテルニューオータニで開催された、第3回エリアエキスパート会議に参加しました。
 脳卒中協会専務理事の中山博文先生からは、脳卒中協会の活動報告がありました。脳卒中対策基本法に向けた運動、NHK岡山放送局のサイトに公開中の動画・AC Japanの広告キャンペーン・市民公開講座など啓発活動などです。
 大阪大学の大平哲也先生からは、ストレスなど心理社会的要因と脳卒中に関する講演がありました。Circulatory Risk in Communities Study(CIRCS)という5地域のコホート研究を実施されています。重症の高血圧が脳卒中のhigh riskであることは言うまでもないが、軽症でもあなどれない。Atherosclerosis Risk in Communities (ARIC) Studyでも、高脂血症・糖尿病・喫煙などリスクファクターの関与は証明されています。しかし、ストレスは科学的に証明されたのか。日本人での研究はこれです。うつでは、脳梗塞が多くなるそうです。一方、怒りは抗酸化物質を減少させる飲酒は2合以上飲むと朝の高血圧の原因に人生楽しく暮らすと、心血管病変が減ります
 弘前大学奥村謙先生からは、心原性脳塞栓の予防に関する講演がありました。弘前脳卒中センターでは循環器専門医が脳卒中を担当しています。心房細動は加齢により増加します。脳卒中データバンクの検証では、心原性脳塞栓例の発症前に心房細動があっても抗凝固療法がなされていない場合が多いようです。新しい抗凝固剤が期待されます。心房細動のrate controlとrythm controlの比較で、洞調律にコントロールできている症例は40%弱と意外と少ない。アブレーションは、新しいカテーテルも出現し期待されるが、そう単純ではないようです。
 脳卒中地域連携についてのシンポジウムがありました。かかりつけ医のためのリハビリテーションe-learningはこちら喫煙はニコチン依存症ととらえ、患者の意思に頼らず、ニコチンの入っていないチャンピックスがよさそうです。

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