松戸神経内科訪問リハビリテーションの見学

松戸神経内科北野院長のご好意で、訪問リハビリテーションを見学しました。印旛脳卒中地域連携パスでは、医療圏内のリハビリテーション病院不足から、医療圏外の東葛南部・東葛北部の施設と連携することで、日本医科大学千葉北総病院など急性期病院から回復期リハビリテーション病院への連携がスムースになっています。しかし、リハビリテーション病院を転院しご自宅に戻ると、リハビリテーションを継続することが困難です。松戸神経内科のような在宅リハを提供しているクリニックは限られています。すでにご開業の先生にご相談しても、外来診療で手一杯... ならば日本医科大学千葉北総病院が、と思っても、そもそも医師やリハスタッフ不足でそれどころではありません...

訪問リハビリテーションは、病院に来院することができない方がやむを得ず自宅で実施するリハビリテーション、というわけではありませんでした。関節訓練の他、自宅での生活で必要な動作の練習、ご家族の介助の指導、玄関などの段差や手すりといった生活環境の整備など、多くのメリットがあることがわかりました。脳卒中後うつになり、通所リハに出て来れなくなった症例では、在宅でリハをしながらメンタル面のケアも行い、通所リハや社会に復帰させることもあったそうです。麻痺のある方が携帯電話を使うための手作りの道具(ユニバーサルカフ)と、その使用訓練もありました。逆にクルリモは、外出した家族が患者の状態をインターネット経由で確認できます。患者も家族も、病院に来院したときと、自宅に医療者が訪問するときでは、立場が違います。後者の方がフランクです。

現場を見学して気づくのは、在宅医療のスケジュールです。病院の外来予約は平気で1時間遅れたりしていますが、在宅ではことなる事業体が入れ替わり立ち替わり訪問。時間厳守です。FIMのような時間がかかる評価は不可能。リハビリテーションの内容や家庭の背景、自宅の状態など、文章での記載がわかりやすい。

訪問リハビリテーションの実例や問題点については、以下の本が詳しいです(作業療法士石山さんにご紹介いただきました)。

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