第28回日本神経治療学会総会1

 パシフィコ横浜で開催中の第28回日本神経治療学会総会に参加してます。天候不良の地域が多い中、横浜は終日晴天です。神経疾患というと治らない病気が多いのですが、ここ数年で大変な進歩があり、治せる病気が増えそうです。
 名古屋大学中西浩隆先生から、zolpidemがパーキンソン病に効果があったという演題が報告されました。responderとnon-responderがあるようで、responderはzolpidemでも眠くならないようです。
 東海大学高木繁治先生の教育講演は、脳卒中地域連携パスについてでした。神奈川県も行政と一体になって、統一パスを試みているようです。脳卒中地域連携パスのデータベースは、登録がパスに乗る一部の患者に限られるため、脳卒中全体を反映していません。これを行政が誤った使用をすると、間違った方向に進んでしまうので要注意と。3日程度で転院する超急性期stroke care unit、回復期転院のオープンマーケット方式など、斬新な提案が興味もたれました。
 ランチョンセミナーは服部信孝先生のパーキンソン病治療のお話を拝聴しました。camptocormiaにセレギニン、pundingにアマンタジン、ジスキネジアにzonisamid、悪夢・大声にリボトリル、薬剤抵抗性の幻聴・妄想にECT、幻視にはクエチアピン・アリピプラゾール。幻視は、後頭葉はαシヌクレインが少ないですが、網膜にαシヌクレインがでることから、その投射かもしれないとのこと。
 イブニングセミナーは、自治医大藤本健一先生と福岡大馬場康彦先生のwearing offの治療に関するディベートでした。

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