Stroke Prevention Therapy Now!! その2

 熊本大学内野誠先生からは、遺伝性脳卒中の診断と治療についてご講演がありました。
 熊本大学の前身、熊本医学校の出身者に、破傷風の治療法を発見した北里柴三郎先生がいらっしゃいます。そのお言葉に、「医師の仕事は病気の予防である」があります。今回の会は脳梗塞の予防がテーマですが、脳卒中の原因は高血圧・脂質異常症・糖尿病など、いわゆる生活習慣病と喫煙だけでなく、遺伝要因も関与する、ということでお話が始まりました。AT-III欠乏症・プロテインS欠乏症による静脈洞血栓症・弾力線維性偽黄色種・Fabry病・MELAS・Osler-Weber-Rendu病・CADASIL・CARASIL・HERNSについて、自験例を交えて解説いただきました。
 特にCADASILについては、詳しくお話しいただきました。急性期病院ではなく、療養型施設など長く診療されているところで見つかることが多い。日本では西日本に多い(CARASILは東)。MRIで側頭極と外包に病巣。T2*で微小出血。欧米と違い片頭痛のauraは少ない。GOMは基底膜に沈着、壊死し出血する。抗血小板剤は慎重に少量に。

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