HBM 2010


 16th Annual Meeting of the Organization for Human Brain Mappingから帰ってきました。バルセロナのホテルも学会場も、突然ユーザーが増えたせいか、netが遅くて遅くて...
 さて、本学会の印象ですが、まず、7 teslaのMRIを使った研究がでてきたこと、FreeSurferのユーザーが多くなったこと、疾病に関する研究が増えたことです。
 「The Dopamine Midbrain」というシンポジウムでは、University of Rochester School of MedicineのSuzanne Haber先生からは、中脳から線条体への投射についてご講演がありました。論文はこちら。working memoryに関与するdorsolateral prefrontal cortexなど、線条体から前頭葉への投射も。University of CambridgeのWolfram Schultz先生は、報酬系とドパミンの関連について。論文はこちらこちら。University College LondonのEmrah Düzel先生からは、ドパミン放出でBOLD効果が上がるというお話。論文はこちらこちら。phasic responsesとtonic responses、2つのドパミン放出についてはこちら。Vanderbilt University NashvilleのDavid H. Zald先生からは、[18F]fallypride PETの研究がプレゼンされました。Nature Neurosciの論文はこちら
 Harvard UniversityのRandy Bunckner先生からは、Default Networkの講演がありました。この、何もしていないときの脳活動と、アルツハイマー病でアミロイドが蓄積する所(PiB PET所見)が類似しているとのこと(論文はこちら)。
 Brodmann atlasを最新の機器で見直してみよう、というワークショップも面白かったです。例えば、大脳皮質は6層に分かれていて、その連続性が途切れることを利用してBroadmannは大脳を区分したわけですが、これを、7TのMRIやgene expressionを利用して再確認するというもの。
 来年のHBMはケベック、その次は北京です。

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