平成25年度第1回東京都脳卒中地域連携パス合同会議



東京都庁第一本庁舎で、平成25年度第1回東京都脳卒中地域連携パス合同会議が開催されました。

埼玉みさと総合リハビリテーション病院の黒木副武先生、武蔵村山病院の鈴川活水先生、境橋クリニックの鈴木省悟先生から、それぞれの脳卒中地域連携パスの現状報告がありました。

全体会合後の各脳卒中地域連携パスグループの会議の様子

多摩地区は脳卒中地域連携パスが普及していますが、区部はまだまだ。

11ある都内の脳卒中地域連携パスの参加施設数の表を見ると、原因が見えてきます。

区部の脳卒中地域連携パスのグループは急性期病院が複数参加しています。東京都には優れた脳卒中搬送システムが完成していますから、自分の施設が満床でも、空いている他施設は救急隊がすぐ見つけることができます。ベッドを空けるためにリハビリテーション病院への転院に焦る必要はありません。連携には消極的に。

多摩地区のグループは、急性期病院が1桁。地域に急性期病院が少ないから患者が集中、その施設が搬送を断ると、大変な事態に。だから、連携を積極的に活用しベッドを空けなければなりません。千葉や埼玉も同じ状況です。効率を良くするためにも、脳卒中地域連携パスが必須なのです。

脳の動脈に狭窄があっても、側複血行が豊富なら、脳細胞への血流は保たれ、バイパス術など血行再建は不要です。側複血行が十分ではない、あるいは側複血行で補えない血流低下があると、血行再建をしないと脳虚血に。

つまり、東京の医療は健康。千葉・埼玉は病的なので、「バイパス術」が必要。

東京区部で脳卒中地域連携パスが普及しないのは、恥ずべきことではございません。

しかし、高齢化は着実に進んでいます。東京都にも間もなくやってきます。千葉はもう到着しています。皆大変な医療過疎の中で長年がんばっていらっしゃいましたから、高齢化の波も乗り切ることでしょう。東京も今のうちに準備しておかないと、大変なことになる可能性があります。

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