筋疾患学術講演会

国立精神・神経医療研究センター病院の埜中征哉先生をお招きして、筋疾患学術講演会が開催されました。Pompe病のご講演でした。

埜中先生は筋疾患の世界的権威ですが、ユーモアあふれるわかりやすいご講演でした。筋肉には赤筋と白筋がありますが、マグロの赤身も、白身魚も該当します。イカやタコは平滑筋。ヒトの健常筋線維の径は50μm。メダカも牛もクジラも同じだそうで。Pompe病は酸αグルコシダーゼ(GAA)の欠損や活性低下が原因、GAAはグリコーゲンを分解するライソゾームの酵素なので、その代償として酸フォスファターゼが亢進しています。乳児型では多くが2歳で他界、しかしマイオザイムによる酵素補充療法により予後は格段に改善しました。遅発型(小児型・成人型)は肢体型筋ジストロフィーに類似していますが、歩行が可能な状態でも呼吸筋が侵されることがPompe病の特徴です。また、大腿部の筋が好んで侵されます。76歳に発症したPompe病もあるそうで。脳底動脈瘤が合併することも。

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