第2回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス:1


 国立京都国際会館で開催中の、第2回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス(Movement Disorder Society, Japan)に参加中です。本日はオープニングセミナー、本態性振戦やボトックスなどのお話を聞きました。日本では本態性振戦の治療にアロチノロールとクロナゼパムを用いるのが一般的ですが、欧米のエビデンスはプロプラノロールとプリミドンだそうです。本学会会長の和歌山県立医大近藤智義先生からは、本態性振戦(ET)の中で固縮など軽度のパーキンソニズムを伴うET-PD Syndromeのレクチャーがありました。Re-emergent tremorは、ETでは姿勢をとるとまもなく振戦が出現、パーキンソン病(PD)では10秒くらいしてから出現、ET-PD Syndromeでは6秒くらいで出現と、ETとPDの中間の性質、CFT PETでも、ETとPDの中間くらいだそうです。
 熊本大内野誠先生からは、Pantothenate kinase associated neurodegeneration (PKAN)のレクチャーがありました。Hallervorden J & Spatz Hにより1922年に最初に報告された疾患でしたが、ナチスの大量殺戮に関与し、Hallervorden-Spatz syndromeをPKANと呼ぶようになったそうです。日本医科大学第一病院が飯田橋にあったころに一例いらっしゃいました。

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