Purine 2012 最終日

今日はポスターを貼らなければならなかったので、早めに出てきたら、スタッフ以外はどなたもいらっしゃいませんでした。
今回の発表は、アデノシンA1受容体の加齢変化について。被殻と尾状核のアデノシンA1受容体とA2A受容体の加齢変化の違いについてはすでに報告しましたが、今回の研究は線条体以外の部位での加齢による減少についてです。MPDX PETによるアデノシンA1受容体分布は大脳皮質も評価できますが、TMSX PETによるアデノシンA2A受容体分布については評価困難です。基礎実験ではラットの海馬などで加齢で増加するというようなデータがあります。

朝のplenary lectureは、Boston UniversityのChen先生から、神経疾患に対するアデノシン受容体をターゲットにした治療について。腎不全患者の急性心疾患に対するアデノシンA1受容体拮抗薬についてはこちら

次いでのシンポジウムはパーキンソン病治療。アデノシンA2A受容体拮抗薬istradefyllineは来年くらいに上市か。5HT1A受容体作動薬はジスキネジアを減少、という論文はこちら。King's CollegeのJenner先生からは、アデノシンA2A受容体拮抗薬の臨床試験について。dyskinesiaを悪化させないが、予防はできないと。MassGeneral Institute for Neurodegenerative DiseaseのSchwarzchild先生からは、caffeineと尿酸の神経保護作用について。双子のパーキンソン病についてはこちら。カフェインとパーキンソン病有病率についてはこちら。パーキンソン病臨床試験でのneuroprotectionについてはこちら。preladenantの臨床試験はこちら。尿酸の抗酸化作用はこちら

P2X受容体の構造のシンポジウムでは、受容体の3次元構造が薬剤の結合で変化する様子を見せていただきました。

ということで、学会場でブログもアップ。

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