「千葉県共用地域連携パス」の普及に関するシンポジウム

 千葉市文化センターで開催された、千葉県医師会・関係病院・県の恊働による「千葉県共用地域連携パス」の普及に関するシンポジウムに出席しました。心筋梗塞・脳卒中・糖尿病・がんの事例が提示されましたが、やはり脳卒中の運用数が圧倒的です。千葉脳神経外科病院の涌井先生からは、急性期病院としての使用経験が報告されましたが、これらの資料は事務の方が集計したものだそうです。連携パスも治療パスも効率的に使用されていますが、事務系の協力が大きいようです。東京湾岸リハビリテーション病院の近藤先生からは、共用パスにより受け入れが早くなったことが強調されました。これまでは各病院でフォーマットが違っていて、しかも欲しい情報が抜けていたため、面談にも時間がかかっていたのが、回復期リハビリテーション病院が中心になって作った共用パスを用いると、欲しい情報が書いてあるし、フォーマットの統一により把握もしやすいそうです。しかし、シートの字が小さいため、FAXでは文字がつぶれて読めないこともあるみたいです。最終的に原本を持参いただくので問題はないそうですが、やはり、申込時もFAXではなく電子媒体が理想です。葵の薗はまのの藤代先生からは、療養施設の立場でコメントがありました。これまでの紹介状は施設により異なっていたのが、やはり統一フォーマットで把握しやすくなったそうです。MSWのシートで医療情報以外のこと、例えば家族のことなども記載してあるので、面談の効率も上がったったそうです。また、介護職員にも専門的知識の教育が必要ということでした。
 がんのシートはこれからのようですが、千葉県がんセンターの木村先生が提示された「がん手帳は」よくできているなあと思いました。まずとびらに医療連携の説明、次に検査の説明、検査の予定などがあって、患者さんや家族にはわかりやすいです。
 質問では、県への注文、各パスの統一のリクエスト(慢性期フォロー)、三次救急病院や特定機能病院以外の中核病院の役割についての質問がありました。こうしていろいろな意見を出せるのも、連携パスのメリットです。
 印旛脳卒中地域連携パスも、千葉県共用パス移行へ準備をしなければなりません。ただ今日の話では、シートに直接入力するのは小さくて不便な印象、やっぱりFileMakerバージョンを作成しないとだめかな...

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